ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

被災の跡と負けない人々と

2011-05-01 20:37:36 | ひと
磐越高速を走っていくのは、被災したいわき市の親類を訪ねるという目的がある。
連休だからできること。

磐越高速道を下りたが、周囲のたたずまいは、以前訪れた時と変わらない。
国道6号線に乗り、上り方面に進む。
鹿島街道に下り、小名浜港まで行くと、道の両側には家具をはじめ壊れて使えなくなったものなどが、並んでいた。
道路沿いの家を見ると、ガラスが割れたり、家の扉がとれたりしている。
辺り一帯が、地震による津波で、重大な被害を受けたことがわかった。
道路にせり出して倒れたような建物もあって、道幅を狭めていた。

海岸沿いに進むと、畑や田んぼだったはずなのに、ごみが散乱したまま黒い泥で覆われているようなところも見た。
家には、波に洗われた高さを示す線が付いていたりした。
道路沿いに、被災しひしゃげた形になった車がそのまま残され放置されているのを多く見かけた。
流されてきたり、もう動かなくなったりしたのだろう。

海岸から近いところで平地だと、そこはすべて津波の入り込むところとなったようだ。
海辺の家々は、ことごとくダメージを受けていた。
古い住宅であろうと新しい住宅であろうと、一様に被害が及んでいた。
被災から2カ月近くがたつから、被災した住宅から出されたものであちこちにがれきの山ができていた。
そのがれきの山の中で、クレーン車やユンボなどが動いているのをいたる所で見た。


今回は、被災した親類を何軒か訪ねたのだが、幸いなことに、命を失った親類はいなかったようだ。
皆、地震や津波、原電事故の影響などについて、今はカラッとした感覚で話してくれた。
ただし、「友達が行方不明になっている」とか、「世話になっている保険屋は、家族4人を失った」とかいう話も聞いて来た。
亡くなったり行方不明になったりしている人が、きわめて身近にいるということだ。

現在、余震が頻発している。
訪問中、約2時間で3回も下から突き上げるような地震にあった。
このくらいなら、震度5弱くらいはあるかなと思って、ついていたテレビを見てみると、震度4とか3だという。
震源地に近いと、震度が大きく感じる。
こんなに余震が多いと、気が滅入る、いや立ち直る心が折れるのではないかと思う。
でも、一様に、皆明るかった。
こんなことに負けてらんねえよ。
なるようにしかならんけどね。
そんな人々のたくましさが、頼もしかった。

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2 コメント

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復興へ向け頑張ります (蜂 吾郎)
2011-05-01 23:20:54
ゴールデンウィークの貴重なお時間を割いていわきまでお出でいただきありがとうございました。
いわきの現状はご覧になった通りです。原発の風評被害もあり、気が滅入ったこともありました。しかし50foxさん始め福島県を支援応援して下さる人たちが多くいることも知り、また「福島に生まれて福島に死す」と悟ったことで、心の重荷が取れました。
復興の道のりは、まだまだ遠いとは思いますが「がんばっぺ!いわき」「頑張っぺ!福島」「ガンバッペ!東北」の熱い気持ちで頑張ります。
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がんばっぺ!いわき の心意気 (50fox)
2011-05-02 23:23:28
>蜂さんへ
あちこちで、「がんばっぺ!いわき」の札やステッカーなどを見かけました。
ああ、人はたくましい。
そう感じて、帰って来ました。
「福島に生まれて、福島に死す」なんと強い心でしょう。
復興には長い時間がかかると思います。どうか、お体に気をつけて。「がんばっぺ」の熱い気持ちで…。
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