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<S-044> 空気室容量違い

2014年11月03日 08時40分16秒 | オーディオ
さて、S-044の測定編です。
前回は、空気室容量を2.1LとしてS-043と比較しましたが、
今回は、空気室容量を5.7Lとして評価してみようと思います。



ダクト寸法(φ50, 12mm)は同一として、
S-044とS-043(1.2m ver.)の特性を比較します。



周波数特性(0.5m軸上)
<S-043>


<S-044>



うーん、こちらでも低音音圧はS-043と比較して低下しています。
次は、それぞれの特性を見てみましょう。


周波数特性(ダクト直前)
<S-043>

<S-044>


低域は、(2.1Lと比較して)かなりピークディップが大きいといえます。
ダクト共鳴が効果的であることに加えて、ホーンの制動が弱くなっている(ダブルバスレフ的な動作に近づいている)ためだと考えています。


周波数特性(ユニット直前)
<S-043>

<S-044>


ユニット直前特性は、余り違いが確認できませんが、
共鳴周波数が若干下がっていることが違いとして挙げられそうです。




インピーダンス特性
<S-043><S-044>


前回の2.1Lの特性と比べると、やはりダブルバスレフ寄りのインピーダンス特性になっていますね。
この辺は、空気室容量によるところなのでしょう。

ホーンの内容量(=第二空気室容量)や、空気室容量(=第一空気室容量)は、S-043とS-044で同一なので、
バックロードバスレフといえど、(重低音域においても)完全なダブルバスレフでなく、
音響管的な動作の影響は受けているのかな?と想像されます。



さて、こうした実験を一通り終えたS-044ですが、
やはり、「バックロード的な設計手法」で設計されたS-044はバックロードバスレフとしては、低音量感や伸びなどで不満点が多くありました。

次回の作品「S-045」では、ホーン長を短くすることで、バックロードバスレフとしての効果を引き出していこうと思います


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