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ひのきスピーカー工房「オーディフィル(AudiFill)」の公式ブログ。 (管理人:カノン5D)

KMさん宅で「LINKWITZ LAB」スピーカーを試聴しました。

2016年01月30日 08時16分49秒 | オーディオ訪問記(OFF会、店舗)
まだまだ続く、行ってきましたシリーズ。
今回は、KMさん宅です。

KMさんは、「LINKWITZ LAB」の設計に基づくスピーカーを自作されており、あの「横浜ベイサイドネット」の人も自宅を訪れたというから凄いものです。


http://baysidenet.jugem.jp/?eid=222

さて、まるでショールーム(!)のような美しいリスニングルームにお邪魔して、
最初に聴かせて頂いたのは「PLUTO」。




http://www.linkwitzlab.com/Pluto/photos.htm

専門業者に依頼して加工してもらったという塩ビ管は、
洗練されたデザインとなっています。

小口径フルレンジをツイーターとして使うことや、
左右をかなり広げる設置方法も、「LINKWITZ LAB」の思想に基づくものです。



穏やかに広がる音場感など、この構造ならではの利点を聴くことができました。密閉型の箱をもつ本機は、アンプ側で低域を増幅することで、かなりの低音再生を実現していたことも印象的でしたね。


さて、この「PLUTO」はツイーター部の構造を変えることで、最近発表の「LXmini」に変化させることができます。


http://www.linkwitzlab.com/LXmini/Gallery.htm

ツイーター部分には、同じくフルレンジを使用していますが、
今度は「開放系」での使用となっています。

ツイーターが後方に向かって逆位相の音を出すことで、
ウーハー(全方向で正相)の指向性を制御しようという狙いです。



着想こそ「LINKWITZ LAB」のものですが、
それを実現してしまうKM氏の技術に脱帽です。

実際に聴くと、こちらはよりピントがハッキリとした音です。
FOSTEXのフルレンジに慣れている私にとっては、PLUTOより好印象でした。音が前に出てくる感じは、非常に好ましいですね!

そして、指向性制御により室内反射の影響を大きく回避できているため、非常に解像度が高いのです! モニタースピーカーとしても十分通用するレベルではないでしょうか。




さて、ラストは大型機「ORION」です。


SEASの高級ユニットに、マッシブなウーハーが付いている以外は、特に変わった様子はない・・・と見えますが、
実はこれ、後面開放なのです。


http://www.linkwitzlab.com/orion-photos.htm

後面開放は低音が出ない、というのが通説ですが、
このORIONは、(他の「LXmini」「PLUTO」と同様に)チャンネルデバイダー側で低域を増幅してこれを回避しています。
あの強固なウーハーも、そのためと考えれば納得ですね。

そのサウンドは、まさに衝撃的。平然と30Hz台の超低音からフラットに出てくるサウンドは、従来の箱作りの概念をひっくり返してしまうものでした。
そして、箱に覆われていないために、その低音は透明かつクリア。そこにSEASの繊細な中高域が乗ってくるのですから、悪いわけがありません。



今回は、「LINKWITZ LAB」原案のスピーカーを3機種聞かせて頂きましたが、その工作技術が世界クラスであるのは上記リンク先ページを見ていただければ明らかでしょう。

そして、一般人(?)の我々としても、「LXmini」製作キットが横浜ベイサイドネットで発売されることになり、ぐっと身近な存在になったのは朗報ですね。

http://baysidenet.jugem.jp/?eid=224

今回は、普段耳にしない「LINKWITZ LAB」のスピーカーを堪能することができました。
KMさん、貴重な機会をありがとうございました!

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