語学教師の徒然日記

政治や外国語その他いろいろなことについて思うことを記します。

ブログの保守的傾向

2005-12-15 08:37:20 | Weblog
 政治的ブログの傾向を見ると、政府の対米追随を批判するスタンスのものより、

中国や韓国に対する反感をあらわに示して「東アジア共同体」に加わることなど真

っ平ごめんという主張のほうが目立つ。靖国神社参拝問題についても、これを批判

するブログのほうが少なく、中国や韓国の反応に嫌悪感を抱くナショナリズムの威

勢のいい言葉のほうが幅を利かせている。

 これは社会全体の保守化と無関係であるとは思わないが、どこまで世論を反映し

ているのか分からない。ネットをする人々に既成メディアへの根強い不信感がある

のは否定できないし、それはよく理解できる。だが、私の周囲でこのような強硬な

主張を耳にすることはあまりない。

 私が教えるクラスには中国人留学生が数人いるが、日本人学生と仲良くやってい

る。彼らの関係は自然で、政治問題のことなど気にかけていない。

 9月の衆議院選挙では自民党が都市部の強い支持を集めて圧勝した。新保守層が

形成されつつあるようだ。自民党もこのような情勢を見て、選挙運動へのインター

ネット利用を解禁することにようやく決めたようだ。これがどのような結果をもた

らすのか興味深い。

 リベラルな意見を持つ人も多数存在する。ただ、ネット上ではナショナリズムの

威勢のいい声に押されがちだ。これがどこまで世論を反映しているのか分析が待た

れる。