木・うんちく

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159. 父から子供達に伝える日本の歴史その10:朝日新聞が本来のメディアだった時

2017-12-09 18:24:27 | ウッドデッキ

朝日新聞と言うと、ねつ造記事で何かと非難されることが多いが、
お父さんの少年時代は、日本で最も権威のあったアカデミックな新聞だった。

ただ、今から考えれば、その頃から左翼的で北朝鮮を賛美し、
中国は素晴らしい。社会主義は正しいと言うスタンスの新聞だったが、
その頃は日本人もこれらの国の実態が分からなかったから問題にはならなかった。

その素晴らしい中国が、今から51年前に文化大革命と言う中国を揺るがす大きな社会変動を起こした
(結局、毛沢東が少年少女を利用した政権奪還権力闘争だったが)。

これが一体何を意味するのか、当時の日本のマスコミは理解できなかった。
一般の日本人はさらに理解できなかった。お父さんは高校1年の時だったが、
当然これが何か分からずに、それを知ろうと新聞を読んだわけだが、
当時、家で購読していた朝日新聞は、これまではどのような事件にも
朝日新聞の判断で善悪をつけて解説をしていたのが、
さすがにこの事件についてはどのように扱えば良いのか迷ったようだ。

そのため、通常であれば、偏った報道をしていたのが、
この時だけ、初めて公平に書いた。
つまりこの事件に対して外国のマスコミの評価を乗せて、右の考えも左の考えも併記し、
今から考えると、あの一時だけが朝日新聞が最も公平に報道した時だったかもしれない。

しかし、それからしばらくすると、朝日新聞は態度を鮮明にし、
毛沢東は偉い。紅衛兵は純粋で美しい。文化大革命は正しい。
ついでに北京の空は青い。と言い出した。

後で分かったのは、中国に悪い記事を書かないと言う条件を承諾して
(これだけもメディアの資格があるのかと疑いたくなるが)、北京に駐在員をおかしてもらったことだ。

お父さんが朝日新聞を疑いだしたのは、アメリカの大統領選挙の時に、
ハト派の現職カーター大統領と、対抗したタカ派のレーガンとの一騎打ちになった時、
朝日新聞を読んでいるとどう考えてもカーター大統領が再選されると思っていたが、
圧倒的な差でアメリカ国民はレーガンを大統領に選んだ。
この時に朝日新聞を読むと国際情勢を見誤ると気づいたのが、最初だった。

戦前は戦争を賛美し、戦後は一転して政府批判を繰り広げ(メディアの使命として仕方がないところはあるが)、
反対に北朝鮮に対しては大讃美で、北朝鮮の祖国帰還運動を後押ししたりするぐらいで、
皆もよく知っている従軍慰安婦のねつ造記事で日本を貶めたり、
福島原発のスタッフが逃げ出したと言う嘘の記事でも日本を貶めたり、
お父さんとしては朝日新聞の記事はテレビの番組欄以外は信用してはいけないと言う気持ちになっている。

結局、先にも説明したが、どんな優秀な人達が集まっていても、
説明責任を持たない組織は腐敗していくと言う代表的な例がこれだろう。
コメント
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