四谷三丁目すし処のがみ・毎日のおしながき 

木17:30~23:30  金14:45~23:30  土17:30~23:30   日11:30~17:30  月曜休

満席となりました。第150回にちよう☆ひるのがみ

2017-05-14 01:44:18 | 立夏・蚯蚓出みみずいずる
第150回にちよう☆ひるのがみ11:30~17:30[ラストイン16:00ラストオーダー17:00]

野上啓三インスタグラム、始めてからしばらく経ちました。
すべての魚・貝、天然ものです


毎週曜日(第1週目を除く)11:30~17:30
お子様をお連れのお客様と、大人のお客様とが
一緒にお越しいただける日にいたしました。03-3356-0170
2017年
第150回 にちよう☆ひるのがみ は5月14日()11:30~17:30 [ラストイン16:00ラストオーダー17:00]お席あと3席です 2席です 満席となりました
第151回 にちよう☆ひるのがみ は5月21日()11:30~17:30 [ラストイン16:00ラストオーダー17:00] 
第152回 にちよう☆ひるのがみ は5月28日()11:30~17:30 [ラストイン16:00ラストオーダー17:00]
第153回 にちよう☆ひるのがみ は6月11日()11:30~17:30 [ラストイン16:00ラストオーダー17:00]

毎週曜日 は 午後2:45~ 営業いたします03-3356-0170
第17回 きんよう☆ごごのがみ は5月19日(金)午後2:45~
第18回 きんよう☆ごごのがみ は5月26日(金)午後2:45~
2017年
5月のお休み5/15(月)22(月)29(月)
先日お客様のお仕事のお手伝いをさせていただきました。⇒主人が映っています。(3分42秒くらいから) 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

おかみノート 『 留め袖 』

普段着るような着物の試験が終わったと思ったら
すぐに留め袖の試験があると言われ、この3週間は
予行練習に明け暮れていた。
10分間で着終える。しかも手の感覚だけを頼りに鏡を見ずに
帯まで締める、という内容だ。
「留め袖は着ようとすると重くてズルズルずれてしまうから
 自分で着る着物の中で一番難しいの。これが着られるように
 なったら何でも上手に着られるわよ。それにね、結婚式場に
 行って着替えのお部屋に通されるでしょ。鏡なんかひとつくらい
 しかないんだから。仕上げに後ろ姿をちらっと確認するくらいしか
 できないわよ。狭い部屋で何人もで着替えるし、半畳くらいの
 スペースで出来るようになれば、あとは広くなる分には問題ないでしょ。
 やっぱり留め袖って、やっとくといいのよ。これはほんとよ」
先生は言った。
私以外の4人のメンバーは、ほぼ合格間違いなしだった。
また、私だけ出遅れている。 普通の着物の試験の時もそうだった。
もともと着丈が短い母の着物で無理におはしょりを作っていた、というのも
苦戦した理由である。でもこれは言い訳だ。
何度もやらないと習得できないタイプなのだ。
今回の留め袖もまた何度着ても、胸のところが微妙にずれて、はだけて、
決まりがわるく、その原因がわからなかった。
(この池袋教室で、しかも私のクラスで落第者を出すわけにはいかない)
向かい合って指導してくれている先生の顔がそう言っているようだった。
母と同い年の先生は、着物のセンスがとてもよくて、毎回先生の着物を
見るのが楽しみでなんだかんだ1年半も続いたようなものだった。
「野上さん、いい?前身ごろはバストトップの上にかぶせてもってくるのよ。
 あなたはいつもここで間違っちゃうからずれているの!わかった?ほら、
 やってごらんなさい早く、バストトップの上、ほらっ」
え?ちょっと待ってなに、バストトップ? 平浩二? あれはバスストップか。
若干イラついていた。 マンツーマンのスパルタ指導で頭がグルグルになって
いるところに抽象的な馴染みのないバストトップという名称を言われても
何のことだかよくわからなかった。
しかも下着メーカーに勤めていた人間としての余計なプライドが頭をもたげた。
バストまわりの呼び方や範囲はたくさんあるのだ。 このバストトップがいったい
バストのどの位置なのか、胸のトップの頂点そのものなのか、胸のトップのあたり
全体を指すのか。それを突き止めなければ納得もできないし、
前へ進めないと思った。 
「先生!バストトップというのは、つまり“乳頭”のことですか?」
先生の耳はみるみる真っ赤になった。
「にゅ、にゅう・・?まっ!なっ・・の、野上さんッ!なんてことをッ!!」
先生はいきなりついたての後ろに入ってしまった。
2つ年下の同級生が自分の練習を止めて、留め袖をざっくり羽織ったまま
足袋で畳を擦りながらカラクリ人形のように近寄ってきた。
「もうっ!野上さんってば最高ッ!面白いねー。 くぅ~」
私の背中をバンバン叩きながら大笑いしていた。

真面目に「乳頭」と言ったつもりだった。
べつに「乳首」と言ってもよかった。でも、「ち・く・び」と口に出すのは
なんだか恥ずかしいから、医療用語っぽい「乳頭」を選んだだけだ。
例えるならば、「ハマる」と言うのは俗っぽいから「著しく傾倒する」と
言い替える、そんなノリで言ったつもりなのに。
「乳頭」で怒ってしまうなら、いっそ業界用語でいうところの「ビーチク」とでも
言ってしまえばよかったのか?
いずれにしても、私の不適切な発言で教室の空気を汚してしまったこと
には違いない。
先生がついたての奥から出てきた。
「先生、・・・あの、すいませんでした。そんな意味で言ったんじゃ
 ないんですけど、ヘンなこと言って、すいませんでした」
頭を下げた。足袋を履いた先生の足と、足袋を履いた自分の足が見えた。
「いいのよ、いいのよ。わかった、わかった。・・・はいっ!ほれっ、
 がんばりましょ―――!」
肩をポンポンと叩いてくれた。
謝って、赦してもらえた。
職場のような厳しい場ではなく、もう少し甘い、・・・学校生活などの
人間関係の中で起こった、小さな小さなイザコザの着地点。
謝るのは悔しくて、でも、ほっとして、でもやっぱり悔しくて。
小学生の頃はそういうことがあると溢れ出る涙を隠すために、
いつもハイソックスを直すフリをして下を向いてごまかしていた。
今ならわかる。 私があの時泣いていたのは、つまんないプライドの
ずるくて弱い自分を見据える勇気がなくて、泣くとなんでもうやむやに
できそうだったから涙を出していたのだ。 
33歳でやっとわかるっていうのも情けない。
先生が「がんばりましょ―!」と言った時、同級生がみんな私を見て
うん、うん、とうなずいてくれていた。
テレビドラマみたいだった。
とっさにうつむき、留め袖を畳む作業に没頭した。


おかみノート 留め袖 2 

自宅に戻ると午前2時を過ぎていた。
8時間後にはきもの教室に到着して
「留め袖の着付け」の試験を受けている予定だ。
『バストトップは頂点のこと』だとわかったものの、
制限時間が10分のところを11分近くかかっていた。
できればタイムを縮めて、願わくば10分を切ってから
寝たいと思った。
「ごめん、これからバサバサうるさいけど気にしないで寝て」
「大丈夫。オレ全然そういうの気になんないから」
主人は数分で寝てしまった。
留め袖は教室の所有物で持ち出しが出来ない。
仕方がないので手持ちの着物に安全ピンで衿を二重につけて
留め袖仕様にして練習をすることにした。本当はこの一週間毎日練習を
したかったけれど、仕事で疲れたということで延び延びにしていた。
でももう後が無い。今日やらねば。今、やらねば。
先週のお稽古が終わる直前に先生から言われたことを思い出していた。
「野上さん、ずっと見ていたけどね、帯を締めるのはあなたはまぁ、普通。
 でもね、裾の線を決めるのと、おはしょりのところでものすごくもたついて
 いるから遅れをとっちゃっているの。だから、スタートからあまり悩まないで
 どんどんやっていけば間に合うと思うのよ。来週、がんばってちょうだいよ!」
布団を脇に寄せ、スペースを作ってから、帯、紐、帯枕と帯あげ、帯板、
帯締めを並べていく。試験では紐はどこに置き、帯はどういう畳み方、
すべて決まっていて、きちんと並べてからスタートしなければならない。
これが間違っていても減点対象なのだ。
PHSのストップウォッチ機能を初めて使ってみる。 よーいスタート!
悪戦苦闘しながらも帯まで締め終わり、畳に転がしてあるPHSを急いで
拾いあげて画面を見た。
 10’32
ぬぁ――― だめだ!
これって数時間の練習で縮まるのかな!?
大幅に短縮できるところはどこだ? 先生に言われたことをガンガンやれば
なんとか10分を切れるのか!?
着物までで1回、また着物まででもう1回、そして帯を入れてもう1回、
もう1回、としつこく繰り返した。
10’06という記録を出したときにはもう5時を回っていた。
このまま練習し続けたら、ひょっとしたら自宅で9分台が出るかも
しれないけれど、あくまでも本番で出さないと意味がないので
ここでやめることにした。
あと2~3時間しか眠れない・・・果たして起きられるだろうか。

「野上さん、顔色わるいよ。大丈夫?」
今日一緒に試験を受ける同級生が声を掛けてきた。
「大丈夫じゃないよ。ほとんど寝てないもん」
「えっ?ウソ、何で」
「夜中練習してたから」
「え――、そんなことやる必要ないじゃん。オーバーしたらしたで
 いいじゃん別に」
そうかもしれない。 ここまでベストを尽くしている私は小心者、
あるいはバカかもしれない。 バッグから道具を出していると
先生がやってきた。
「野上さんいい?○○さんを見ながらやんなさいよ。あなたは自分だけの
 世界に入っちゃうから、ペースの早い○○さんだけを見ながら
 おやんなさい。あの人は8分くらいで仕上がるから追いつきっこないんだけど
 それはいいのよ。べつに一緒の動きでやれってんじゃないの。
 いろんな人を見るとただ焦っちゃうだけからね、あの人だけよ。
 ○○さんが着替え終えたってまだ2分もあるんだから、なんとでもなるでしょ。
 そのくらい急ぐペースでね、ほらっ、がんばんなさいよ!」
ものすごい勢いで耳打ちをしてどこかへ行ってしまった。

「はい、始めてください」
よその支部から来た試験官の先生が掛け声をかけた。
一斉に私たちは立ち上がり、留め袖に手を通した。ここまでは
私もほぼ同じ動きだ。
畳と足袋の擦れる音、着物と紐が擦れる音だけがする。
担任の先生は助手の先生と並んで立ち、5人の動きを凝視していた。
○○さんだけを見て、頑張る、頑張る・・・悩まない、裾丈も何もバンバン
決めるんだ。
やがて深海にいるような、プールに潜ったときのような、
真空状態の中で頭がクリアーで、ただひたすら着物を着る
動きだけがすごい勢いで進んでいるような状態に陥った。
周りの人の進行状況などどうでもいい。全く気にならない。
自分の力を出しきればいいじゃないか、もしこれで結果がダメでも
また追試でも受ければいい・・・
実に爽やかな気分でそう思った。 帯を締め上げる手だけが
自然に動いていた。
「はい、やめてください」
気がついたら、留め袖を着終えていた。

一人ずつ前に出て試験官の先生のチェックを受ける。
「はい、後ろを向いて」
帯の位置や状態を細かく見られる。
「はい、ごくろうさま。結果は後日出ますので」
試験官の先生が帰るところを見送った後、先生が私の傍に
寄り添って言った。
「野上さん、よく間に合ったわね。口も手も出しちゃいけないから
 ハラハラして見てるだけだったけど、見違えるようだったわぁ。
 あなた、やればできるのね!よかったわ、よかったわ」
・・・やればできるっていうよりも、できるまでやった、というほうが
正しいような気もするけれど。 しかも途中から○○さん見てないし。
あまり寝ていないせいか、安堵と一緒に小さな吐き気も込み上げてきた。
と同時に、ひとつ山を越えた嬉しさもじんわりと込み上げてきた。

開店2時間前。 
買い物を終え、店の前の駐輪禁止の歩道に自転車を置き、
一気に階段を駆け上がる。
10個ある椅子を全部隅によける。
漂白剤を薄めた液体を中腰になったまま床全体に噴霧する。
霧が捉えて落ちたホコリ、わずかな足跡、すべてリセットして
18時にいい空気の店にするため、今日も床に這いつくばるようにして
掃除をしている。
いま、この店に着物姿の自分が必要なのだろうか。
答えはノーだ。
嬉々として小僧のような仕事をしている方が私らしい。
着物を「着たいけど着られない」から
「着られるけど着ない」に変われた。
それでじゅうぶんだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1dayアーカイブ 2016年~2001年 5月14日のおしながき

[2016年]


野上啓三インスタグラム、始めてからしばらく経ちました。
すべての魚・貝、天然ものです
毎週日曜日(第1週目を除く)11:30~17:30
お子様をお連れのお客様と、大人のお客様とが
一緒にお越しいただける日にいたしました。03-3356-0170

[2015年]グリド甲州のハーフボトル、もう作らないのだそうです。いつもお世話になっている酒屋さんが1ケースとっておいてくれました。あと17本で終了です。 008 002
004_2005[2014年]山形の野趣あふれる山うどと三陸のわかめに自家製の酢味噌を添えます。酢味噌は玉味噌をまず作ってそこに別に作っておいた辛子味噌をあわせます。そら豆は熊本から、翡翠煮にしました。003
007 山芋は青森上北郡
おいらせから。千切りにしてマグロの中落ちに添えます。わさびと海苔と一緒にどうぞ‥
13:00、
房州の釣りごちを活け締めにしています。009_2
012 013太っています。017 5月14日築地風景⇒『築地365』
003
[2013年]
⇒『築地365』 ※『いま、築 地』をまとめました。 001_2 いわし、太っています。
002とり貝、大きくなっています。
とり貝はいつ頃まであるのか‥終わる時はスパッと入らなくなります。

004

[2012年]ノンアルコール梅酒を奥会津の天然炭酸水で割りました。

泡は飲んだ時にわかる細やかさです。

001

[2011年]今日の鹿児島・串木野のしまあじは500gくらいです。

⇒『いま、築地』

Photo[2010年]今日から元気に再開です。よろしくお願いします!

わたしの魚(ウォ)キペディア 第2回 あゆ  第1回『鮓・すし』はこちらです。

007

鮎といえば。観光地で見る塩焼き、もしくは修学旅行で夕飯に出た甘露煮、高校時代バイトをしていた『京樽』の鮎の押寿司。私にはそのくらいの記憶しかなかったのです。

店を始めてまもなくの頃、仕入れから戻った主人が発砲スチロールの小箱を大切そうに開けていました。見ると、砕いた氷にまみれてやや大きい小魚が並んでいました。「‥太ったどじょう?」「違うよ、稚鮎」「ちあゆ?」「鮎の小さいの。稚魚とか言うでしょ、幼稚園の“稚”」「あ、たしかに小さいけど鮎のカタチしてるわー。どじょうじゃないね、わははは」「背越しにして食べるんだよ」「へっ、せごし?」「2mmくらいのね」「せごしって何?」「背骨ごと筒切りにすること」「へぇー‥」「洗いにしてね、蓼酢を添えるんだよ」「たてず?」「た・で・す!」「たて?」「たで」「たで?」「そう」 蓼酢を小指にとって嘗めてみたらひりっと苦く、その薄緑色の液体と背越しの鮎の組み合わせを想像し「一体どんな味がするんだろう‥」と蓼酢が入った小皿をしばらく眺めていたのでした。

005

[2009年]白身が五種類あります。さざえは大きいので、ひとつでお刺身と壷焼きを同時におたのしみいただけます。しらうお、少しずつ大きくなってきました。おつまみ、にぎり、玉子とじのお椀もいけます。

063

016

017 

018

016_2

023

040

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 5月13日(土) | トップ | 月曜日は定休日となっております »
最近の画像もっと見る

あわせて読む