tamiのブログ

このブログ・・・妄想ー空想大好きな私が、勝手に楽しんで・・・勝手に文字にしています。ボロボロですが(笑)

reliance 1

2017-03-08 00:30:10 | reliance
どれだけ言っても・・・説得出来なかった・・・・代わりに・・・諦めるという言葉を理解した。


なぜか・・・そういう意味は・・・誰も教えてくれなかった・・・・
とはいえ・・・子供の私に、誰が教えてくれよう・・・そんな大人は居るはずもない。

果てしなく続く事に嫌気も差しそうで、取り合えずはと ソコへ ひたすら浸らずに生きようと誓った。



待ちに待った日が来た・・・・内緒で働いてきた、それが堂々と働ける歳になったのだ。

満開の桜が咲く頃に、その年の入学式には珍しく咲き誇る中で執り行われた。

『やっとだ・・・・』
無事に終わりを告げられて、所用は全て終了した頃に担任と一緒に学園長室へ呼ばれた。
なんの事はない。激励の言葉と担任へ重圧をのせる為だった。

学費は取り交わされた契約通りに3年間の免除の確認もあった。
学費や教材など・・・殆どの全てを賄ってくれるというココへ入学した。
そこへ一つだけ条件をつけ許可は成された・・・

その確認も忘れずにする彼女・・・・・全寮制だが、特別許可証も配布され肌身離さずに持った。
回りから突出した彼女・・・特別扱いの意味は簡単に知れた、なぜなら彼女自身が呟くからだ。

『イズミ・・・なんでバイトするの・・・』
『養うヤツが居るからよ!何度も言わすな!』
授業後に直ぐに学園を出ていく彼女を仲の良いマリナが仕方なく見送った。


その夜・・・・髪を鷲掴みされ、彼女を引き摺り寮の門から入る男がいた。
彼女は黙ったままに我慢していたが・・・・敷地へ入った途端に身を返し、男の手を両手で掴み捻って自分から引き剥がした。

『てめぇ!ガキの分際で大人の言う事が聞けねぇのか!』
そう怒鳴る男を睨むと、改めて掴もうとした手を潜り足元を蹴った。

ふらつく男の身へまた回し蹴ると、次の攻撃に備えて待ち構え 睨むように眺めていた。
男は酔っていたのだ・・・・寮の隣にある従業員用の家屋から走り出して男を助ける母・・・

『何でよ・・・』
『今日のバイト代が全部飛んだわ』
『えっ・・・八千円?』
『飲み込んで、暴れた代償よ。明日の小遣いは無い・・・』
『日当を探して持って来てくれたら良かったのに・・・・』
そう言い捨て男を支えながら戻って行く母をジッと眺める彼女だった。

『マジか・・・・』
一人小さく呟く彼女が膝から崩れるように力が抜けていった。
地面へ正座のように座り、母が行った方を眺めていたが・・・・フゥと息を履いた彼女は寮の中へ帰っていった。


『パァか?』
寮の主事を・・・特に夜を担当する長部が静かに声をかけてくれた。
その声に苦笑いをして通り過ぎた。
『氷を持って行きなさい・・・早く冷やせば治りも早い』
そう言いながら長部が袋に入れて彼女へ手渡した。

殴られた痕は血が滲み口端は切れ、それは女の子が作るようなモノではなかったからだ。

ふいに ふらつくイズミ・・・待機室の前にある椅子へ座らせ彼女の顔へ氷が入った袋を直接あてた。
痛みが走る・・・彼女は項垂れたように うつ向くと静かに袋を握り締め冷やすのだった。

数年前から学園の調理場で働いていた母・・・翌年には従業員専用の宿舎のある場へ引っ越しをした。
彼女は有無もなく連れられココから外の中学へと通っていたが、母の男が売り込んだのだろう・・・出来のいい彼女は有無もなく中等部へ編入させられた。

男のする事に何も言わず、世間体もなく日々を過ごす母の行動は昔からだった。
祖母も亡くなり祖父母の家は売りにだされ現金に換えられた。

中学に通う頃には、母から貰う小遣いさえ男へと回りだした。
必要なモノだけは、何故か買ってくれる母だったので何とか遣り繰りをして日々を逃がしてきた。

昔からの知り合い・・・近所のオバサンが内緒だと働かせてくれ・・・客には親戚だと騙して小遣いというバイト代を貰えた。

が・・・・それを知ると母と男は、その日の内に彼女から取り上げて行く事が増えた。

学園の高等部へと促された時に、初めてオバサンは彼女の身に起きている全てを学園長へ訴えてくれた。
だからか寮へ入るならと母を説得したが、バイトをさせてくれるならと了解をした。

何も言わない彼女・・・現実的に成績もいい彼女を学園へ留めたい理事達もいた。
噂は尾ひれもついたが、入学させたい者は増えて少しずつ潤いはあった事を優先され・・・事は園長が揉み消した。

『利用価値があるなら、利用して下さい。バイトをさせて貰えるお礼です。順位は守ります・・・』

彼女の言葉を理解した学園長の許可は簡単に取れた事に驚いたが、必要な事だった彼女は深々と感謝した。



それから半年が過ぎた・・・長期の休みは出稼ぎのように寮から姿を消す、それは2日以上になると余計に。

決まって学校が始まる前日には、親は満面の笑みで出迎え彼女へ手を出す・・・
それを無視して母へ渡すが、その封筒を奪い数枚を取り出して園外へと男は繰り出していく。

敷地から出されないのは母が、婚約者と納得させて住まわせて貰って居たからだ。
仕事はやりこなす母、手慣れていただけに仕事場に関しては信用もあったのだ。

生徒を守るべく安定した中で大切に預かる生徒達の為に、新しく人を雇うにも手間はかかる。
好評な食事はクレームさえ出なかった・・・

名だたる場の子供達も集まるだけに、不穏は避けたいというのが最大の理由だった。
だからイズミの母の噂は決まって・・・・
-腕は良いのに-
最終的に、この言葉が出て・・・ならばとイズミへ知れず優しさが集まる。

だが、それに甘える事は一度もなく全てを自分ですませるイズミを哀れんでいた。
気にした友人が助けたが、それは例外なくイズミの働きで返された。
だから手助けは園の中だけになった事も事実だった。

誰かへ借りは作らない・・・イズミの生きてきた道が消えるからだと友人へ話し頼み込んだ・・・それは少し前の事でもあった。


どこからか、深いため息が吐き出された事に気づいた。
学年長のアタルだった・・・その隣には各学年長までが驚いて眺めていた。
『イズミ・・・いくら特別に許可されていても時間は考えろよ・・・
それにだ・・・・顔は防げよ・・・』

言われて苦笑いをしたイズミは、了解だと手をあげて静かに立ち上がった。
『戻れるのか? マリナに迎えを頼むか?』
『歩けます(笑)』
アタルに笑み、目線を後ろへ送り説明しとけというイズミは自室へ戻って行った。


『殴り合いの喧嘩をしてんのか?』
ソウヤが眺めながら呟いた。
『藤崎長は初めてでしたか?』
『会うのはな・・・バイトの許可された生徒だろ?』
『そうです(笑)あれは・・・・』
と言いながら長部を眺める・・・

『ヤツですか?もしかして戻りました?』
『いや・・・今日のはヤツだ。今日の分が消えたらしい。掴まれて帰ってきてた』
言わないでおこうと思ったが、アタルも知るなと声にした。

『また中で返して?』
『あー(笑)ちゃんと蹴り飛ばした』
ハァと呆れため息をすると先輩達を眺め小さく呟く・・・

『あれは、母親の再婚相手に殴られたみたいです。
恐らく今日のバイト先で飲んで暴れたんでしょう・・・飲み足りないヤツを出したイズミが、ムカつきの対象になって殴られたんだと思います。

あ・・・・助けないで下さいね・・・恩は無駄です(笑)しわ寄せは全部、イズミが賄いますから。
助けた分は彼女が返しますから・・・』

『金銭で助けた事があったのか?』
『一度(笑)、イズミの親友のマリナが・・・
図に乗ったヤツを静かにさせたくて・・・・でも、マリナへ返金とヤツを押さえる為に大金を稼いで来ました・・・まる一ヶ月で・・・数百・・・だったかな』
『それ・・・』

『あー(笑)体は間違っても売ってませんよ。風俗じゃなく・・・
先輩は知ってますか?フォールという店・・・を・・・』
『行った事はある・・・興味本意でな』
『その店の地下を知ってますか?』
『 ・・・・・』
『知ってるんですね・・・』
『もしかして・・・ファイトマネーか?』
そうだと頷くアタルだった。

『 ・・・・あれは』
『はい、一番の稼ぎ場所らしいです・・・・だけど辞めさせたくて、ヤツへ忠告したんです。
疲れで戦えず一番酷かった日に、ヤツに見せて脅しました。

これ以上したら、稼ぎ場所が無くなり自分へお金は来ないと・・・それがヤツには一番堪えますからね(笑)

もちろん場所や何のバイトかは教えてませんよ・・・ヤツから母親へ・・・彼女が言われたら、迷いなくソコで稼ぐので・・・』

『馬鹿だろ』
『はい・・・言いましたけど親だからと切り捨てません。
少し我慢して殴らせて終わらせます・・・バイトしなかったら二人は小遣いは貰えませんしね・・・
痣が出来るとバイトは休まないとって知ってますから・・・』

『何で助けてる?』
『学園の中だけです・・・普通のクラスメイトとして(笑)他愛ない会話をして・・・楽しい時間を過ごせるように・・・それだけです。
母親が入院した時も、費用はイズミから返され・・・ヤツの外での失態の補償さえ・・・イズミが賄います。
代わっても・・・必ず彼女が・・・』

『学園から親を離すか?』
『あー先輩の所は出来そうですね(笑)・・・・だけど、イズミが連れてかれます。
迷いなく学園を自分から辞めて着いてく可能性があって・・・

そうしたら・・・本当に親の餌食になりそうで・・・不味いと思います。
だから・・・・見て見ぬふりを頼みます・・・』

『清水君・・・・香川の夏休みの行動を聞いてるかい?』
ふいに控え室から出てきた長部が声にした。

『あー(笑)長期ですよね・・・外出届はまだです・・・』
『不在の連絡は貰ってるから、近々出るかもしれん・・・
何をするかも話さんし・・・少し心配だから聞いて貰えるかい?』

『それ、マリナには・・・』
『明日にでも言うつもりだった。不在届は今朝だったから・・・』
頼んだと待機室へと入って行った。


『男だったら良かったな・・・』
『先輩・・・・』
小さく呟くハルカに苦笑いをするアタルだった。
『長期のバイトは何をする?』
『何でもしてるみたいです・・・掛け持って・・・必要な金額があるのか、イズミはしてます。
ゆういつ(笑)ステップというバーの所は辞めてません。(笑)居心地がいいらしくて・・・』

『バーって・・・』
『(笑)ヤツが入り込めない場所なんです。顔が知られてて(笑)掴まえにくる人達に怯える場所なんで・・・』
『ソコ・・・』
『あー(笑)行ったら先輩は襲われますよ。なんせ男が男を買う場所でもあるんで(笑)ヤバいです』

『そこはマフィア・・・・』
『みたいですね(笑)。だから女は安全で、オーナーがイズミを気に入ってくれて働けてるそうです。
最初から女だとバラして手は出されないように囲われた中で仕事は出来てるそうです』

『逆にマフィアに囲われんだろ・・・』
『(笑)オーナーの囲いで有り得ないそうですよ・・・
だけど、その伝でフォールで稼いだんですよね・・・』
『女とも寝る男だったら?』

『(笑)オーナーが防ぎ、オーナーの彼氏が片付けるそうで大丈夫みたいです・・・』
『にしても・・・すげー人生だな・・・』
『親から離されない悩みが小さく思えるよな・・・』

『 ・・・・イズミは・・・本当は捨てたいんですよ?』
『 ・・・・』
『 ・・・』
先輩達が驚いて押し黙る・・・・

『 ・・・俺とマリナしか知りません・・・(笑)約束なんで言えませんけどね・・・

すみません(笑)ベラベラと。もう遅いですから戻りましょう・・・』
悲し気な笑みは消えず、アタルは部屋へと戻って行った。



『(笑)気になるか?』
藤崎長と同室のハルカがベッドに座り考えていた彼に言った。
『親じゃない男の為に何故稼ぐ必要が?』
『あの子は特待だろう・・・』
『そうだ』

『全額免除で全て出されてる中で何故だと気になる・・・
母親へ小遣いを渡すだけに体を酷使するか? ・・・普通か?』
『普通なら無いな(笑)』
『母親って働いてたな・・・』
『あー(笑)ソコは俺の管轄だな。調べとくか?』

『頼む(笑)』
『分かった(笑)スッキリさせてやる・・・』
ハルカは飲食関係を手広くしている会社の御曹司だった。
その繋がりで入学したのだ・・・

この学園へ入る子供の裏、揺るぎ無い場の御曹司や令嬢が殆どだった。
中にはイズミのように特待で賄い、学園のレベルを引き上げて寄附金を集める・・・・バックが大きいほどに、待遇は良い。

それは当然の如く馬鹿をするが、学園内の規律は厳しく・・・統率もあった。
そして罰も容赦ない・・・半分のしわ寄せは親へも回る・・・それは罰金だ。
当然の如く・・・寮の学年長も必然と財閥という人達へ回る。

男子寮の学年長、女子寮にも居る・・・それを纏める寮内の組織まで存在するのだ。
ハルカは学年長だが、ソウヤは寮の組織へ在籍する。

月に一度の会議という報告会が今日だった。
学年長を集め、それぞれの話を報告していくのだ・・・より快適にと提議され学園長へと運ばれる議題もあった。

学園内の生徒会もあり、兼任する人達もいた・・・
子供たちの社会を築く寮内・・・特待は普通の生徒達は知らないが、寮内のトップは知らされていた。
だから香川イズミの存在は会ってなくとも知れるのだった。
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