tamiのブログ

このブログ・・・妄想ー空想大好きな私が、勝手に楽しんで・・・勝手に文字にしています。ボロボロですが(笑)

思慕 8

2017-07-23 11:47:05 | ちょっと長めの空想・・・
イベントが終わり……

安堵したのか…何なのか…全員が浴びるように酒を飲んでいた。

アヤノさえ……溜め込んだ物を忘れたいが為に飲みいく……

『な、なんで止まらない?』
『なんの 憂さ晴らしだ?』
何度止めても…誰かが瓶を片手に持ってくる…

彼らは戸惑う……
『申し訳ない……年に数回……理由は知らないが…こうなる…』
『なんで知らないんだ(笑)』
『気づいたら始まってる…幸い(笑)暴れない…ソレが救いではあるが……』

『なんです?』
二人が部屋から出てきた。

『外で飲んだのは初めてで……今回の仕事か…不明としか…』
『嫌だった?』
また……トウコがふらつきながらボトルを持ってきた。

時に笑い……密かに話すと一斉に体を揺らし笑う…。
彼らは離され…近づくなと言われていたのだ。

『私には助かりました。皆さんがいるので(笑)各自運んで貰えますし……エレベーターまでですが』
『家じゃなく?』
『あー……センサーがあって…皆さんは入れません』
『方法があるだろ……』
悩む彼は彼女達を眺めた。

深いため息をする………


『どこに?』
ふらつきながらアヤノはカレンを支え歩いてきた。
指をさすアヤノ……
『女性従業員を呼ぶか?』
『いい…(笑)』
『い、行けます!(怒)』
カレンが彼女の腕を振り払い入っていった。

バン!という音とともに
『いったぁ~い……』
という叫び声と笑い声がする。
吹き出すアヤノが歩く……

『ドアはある……』
『入ってないのに、なんで閉めてあるの?意地悪?』
『トイレがね(笑)』
笑い声に彼らはため息をして場を離れた。


『こらっ…!』
『眠いからぁ……』
『なんで飲んだのよ……』
『ミスった……歩けるうちに帰ろう…』
『じゃ……飲み直す?』
互いに笑い二人で出てきた。

『ハズキ~帰るから精算(笑)』
『違う…起こしが先よ…』
『ドアないし…』
変なやりとりに彼らはため息をついた。


よく見れば、皆が抱っこされて眠っていた。
『ハズキ……ヒナノまで倒れた(笑)』
『疲れてんだ(笑)…帰るぞ…』
ゆっくり頷くアヤノとカレン……

運ばれる姿に笑み眺めていた。
アヤノの腕を掴む…ハルトが笑み呟く。

『運転手だ(笑)楽しいか?』
『あれ……カレン』
『いるぅ……ヒロはぁ?』
『(笑)いるけど?』
『手を下さい…』
『(笑)貸してじゃない?』
ふらつくアヤノが笑う……



エレベーター前で……
『今回は特別だ…いいなアヤ』
ハズキが真剣に言うと、彼女達を眺め見つめていた。
頷くアヤノに彼は笑み……

『助かった?』
『(笑)当たり前だ……』
アハハと笑うと先に乗り込み、三組ずつ入った。

待つまに…壁にもたれ眠る姿に呆れ、笑って体を揺するハルト…
『寒い…』
呟くアヤノは彼に抱きつきだした…上着の下へ手をいれて腕を回され驚いた。

『酒くさっ……』
『うるさい…』
笑うヒロとカズ…
『泣くなよ(笑)』
笑みながら彼女を抱き締めた。
覗きこむカレン……

『良かったね……パンチない』
呟くように言った。


ハズキがそれぞれにドアを開放し中へと促す。
『オートロックです…閉まったら諦めて帰って下さいね(笑)』
彼らに言いドアを閉める。


ようやく解放され彼らは飲み始めた。
ふらつくようにアヤノとカレン…ヒナノが上がってきたが…そのままキッチンで飲み始めた。
『た、足りなかった?』
『みたいだな……』
『構わず飲もうぜ(笑)』


会話が聞こえる……
『会えたの?』
『ん…』
『なんでぇ内緒なわけぇ?』
『聞いてどーするの?(笑)カレンは悩んだだけじゃない……』

『なんでヒナだけよ…』
『幼なじみ(笑)母親まで…』
『いーなぁ……』
『悩みが増えるだけよ(笑)』

『ちょっと!水で割りな…』
『こっちが旨い(笑)』
『マジ?………ホントだ』

囁き声になり…ため息をして互いをみやる。

笑う彼らだった。
『強いヤツに強いヤツがついたんだな(笑)』
ハルトは眠る彼らの笑み…ホッとしたハズキもいた…

『……こいつら、置いてくる?』
『だが……』
『次に来れるか分かんないだろ?(笑)ちょっと一緒に寝かしてやりたいだろ…。
俺が寝れるか分からないけどな(笑)……一緒がいいんだ』
笑みながら一人を運ぶ……

『ハズキ…どの階段だ?』
『一番奥…。彼は奥から三番目…。彼は…私が…』
それぞれに運び戻ってきた。また静かに飲み始めた……


『ハズキはいつから?』
『(笑)…すまん、ずっとだ…』
『三人だけ?』
驚きながら聞いた二人…

『だからって……細かくは言わないぞ(笑)』
『ハルが直接…聞けたらいいな…』
『ですね……カレンは物凄く…心配してます。
いつも守って貰えてるのに、彼女を守れてないと…』

『知るのか?』
『(笑)いいえ…カレンの過去ではないでしょう…』
『言葉使いの切り換えは出来ないか?』
『面倒でつい(笑)』
『出来るだけ……』
『(笑)分かった、意識する…』


キッチンでは小さな声で話す
『…なんでいるの?』
『だからぁ…外で飲んだからよ…彼らが居たから安心して飲んでみたんでしょ?』
『だからぁ……(笑)』
『酔っぱらい(怒)』

『カレン…うるさい…』
『守って貰えてるって、彼がいるでしょって………大丈夫よって分かるように…アヤノは外にしたんでしょ?』
カレンがアヤノに呟くと、カレンが泣きだした……

笑みながら二人はカレンを撫でた。
『ありがと(笑)』
『おやすみ(笑)』
『ココでいい?』
『居心地言いわけだ(笑)』
ん……と腕を枕に寝始めた。

キッチンの照明を落とす……2つの蝋燭を灯し笑む二人。

『たくさん……話をしてるみたいよ……』
『ん……おばさんのお陰(笑)。
ヒナ……ごめんね、おばさんは休めないよね……』
『(笑)好きで一緒にいるみたいよ? ハルさんと話せたしって笑ってた(笑)。
うなされて辛いのに、回りを心配してたって…』

膝を抱え頭をもたれる…
『ありがと(笑)』
『(笑)大好きよ………』

『私もぉ……ハズキと比べたら?』
笑みを浮かべ寝ているヒナノに微笑み、アヤノも寝てしまった。



気づけばベッドに眠る自分がいた…隣で寝ている姿に苦笑いした。
『まだ…寝てていいか?…起きれないから…な…』
気配で分かったのだろう……眠りながら彼は呟く…。

顔にあたる手に笑むと、彼女の手をずらす……
また笑みながら彼は眠りについたのだった。

次に目覚めると後ろから抱き締められて眠っていた事に気づく。

アヤノが寝返りをする……動いた彼女に気づいたのか、手を少し緩め止まるとまた彼は抱き締めた。

ふと…気づいたように呟いた、

『パンチは…止めろ……腹に残ってるから…』
彼の首もとにある頭が頷く……そして静かになると彼も笑みながら眠りについたのだった。



あちこちからの悲鳴に、ヒナノとカレンが呆れ…仕方なく起きて食事の準備をする。

ハズキが彼らの仕事のチェックをすると…休みと聞いて安堵した…

ハズキとヒロは彼女達の手を止めて、部屋へ連れていった。

色んな話をしているようで、それぞれに聞こえた中身で苦笑いするのだった。


そっと…ヒナノはアヤノの部屋へ入り込み声をかける。
『アヤ……水を置いとくわよ?』
返事はなく…穏やかな寝息に笑むヒナノ……
ふんわり包まれ、眠るアヤノと笑みながら眠るハルトに微笑んだ。

壁に寄りかかって眺めていると、ハズキがそっと来て抱き締めた。

『…アヤは大丈夫か?』
『飲んだからね……ハルが守ってくれたのかな…』
『おじさんが大丈夫か心配してる……会長が来てたらしい』

『…倒れてないよね、逃げてないし…』
『行こう……邪魔だろ…』
『鍵…忘れないで(笑)』

『みんな……見に来る?』
目が覚めたハルトが言った。
『全員来た?』
『今はまだダリルとカレンだけだ…アヤノを撫でていった…』
『仕方ない……(笑)全部くるから諦めろ』
ため息をしながら呟く……

『じゃ…鍵(笑)』
『開けるさ(笑)皆が会ったら、こないが……怪我はするな…』
ハズキが言い残し出ていったが、代わりに彼女達が入ってきた。

謝ると、ゆっくり撫でながら…笑って出ていく。
『とりあえず(笑)……顔は見たから…一緒に居てくれてありがとう…。アヤの代わりにお礼を…』
トウコが笑みながら言うと出ていく。
カチャっと鍵の閉まる音がした。

『……こんなに心配してんだな。幸せの中にいる……
もう少し話せば…アヤノも楽になるな……』
誰に言うわけでもなく…呟くように言うハルトが背を撫でた。

『大丈夫……アヤノは大丈夫…。悲しみは出せ……笑顔で埋めればいい…』
祈るように呟く……

彼の背を優しく叩く……
『大丈夫だから…撫でるな…』
言われた彼が、手を頭にうつし髪を撫でる。

『無理はしない……逃げたいなら逃げろ(笑)。急に変えたら…変な不安が増える…』
言った彼を見つめると、項に手を止めた。

『特別って意味(笑)分かるか?』
彼女は頷いた。
『(笑)許可する?』
一瞬……考えこむ彼女に優しく笑むと…彼は口づけをした。

驚き彼を見つめたアヤノに微笑んだ。
『アヤノ……愛してるぞ(笑)全部のアヤノを愛してる。
何があっても……アヤノが言わなくても俺は愛してる(笑)。
アヤノの中に少しだけ…置いてくれたら嬉しいんだがな、(笑)分かるか?』

言いながら震える手で彼女の頬を触る……ゆっくりと額を合わせて見つめる彼だった。

彼女の瞼にキスをする……優しく…頬にキスをする…。
彼の想いを唇にこめて……甘く…優しく口づけをした。

アヤノの涙に戸惑う彼……そっと指で涙を払うと、また口づけをした。

優しく…優しく彼女に想いを落としていく……
愛してると囁きながら…彼女の中を埋めるように求めていく…

彼の首に回る手が微かに震えている事に気づいた…

迷いつつ…名を囁き…彼は優しく包みこんでいった。

互いの想いは重なり…アヤノの中へ満たされていった…
彼もまた…自分を受け入れたアヤノに微笑み満たされていった。

二人を包む優しい時間は流れていくのだった。



彼の腕の中で笑み眠るアヤノを見つめ微笑んだ。
『…ずっと愛してるぞ(笑)』
優しい声で囁く彼に寄り添う…
彼もまた…幸せな怠さに笑みながら目を閉じた…