tamiのブログ

このブログ・・・妄想ー空想大好きな私が、勝手に楽しんで・・・勝手に文字にしています。ボロボロですが(笑)

ぷりんせす 13

2017-08-09 07:50:34 | ぷりんせす
長い一日だった・・・ようやく社へ戻り、色んな質問までされて解放されたのだ。
休日を使った事で休みが取れ、少し前までトモキと飲んでいた。

自宅も近く、数分の距離・・・泥酔のトモキを自宅へ運ぶ・・・
部屋の明るさに笑い、消し忘れたかとトモキから鍵を貰い部屋へ押し込んでやった。

玄関の靴に違和感はあったが、お疲れと・・・サンキュと連呼するトモキに笑って鍵をかけてからドアポストへ入れてハルトは帰った。


小さな靴・・・明らかに女性のモノと分かり、緊張してきた自分に気づいた。
激しく音を叩かれ体が揺れる気がするほどに・・・自分の中からしていて違うと首をふる。

高まる期待に思わず部屋の窓を眺めた。
自分はちゃんと消した・・・当然真っ暗だと苦笑いをし・・・一人勝手に項垂れたのだった。




這うようにリビングへ移動するトモキ・・・いつもより暗めの照明に、酔いのせいだと苦笑いをした。

寝転んで靴を脱ぐと玄関へ放り投げた・・・どうしようか迷った・・・リビングに辿り着けて居ないのだ。
寝てしまえと目を閉じる・・・思い浮かぶはルナの姿だった。

モデル顔のルナも可愛いと思え、笑みが溢れた。
『ルナ・・・』
『ん?』
『会いたい(笑) ・・・・』
『(笑)勝手に入ってごめんね』
『何処・・・に・・・居る・・・ん・・・だ?』
呟きながら考え、目を見開き違和感は何だと考えた。

『レイがね(笑)ドアを開けてくれたから・・・
外で待つとバレて連れてかれるし・・・泥棒みたいに勝手に入って本当にごめんなさい(笑)』

すまなそうに呟く人の声を頼りに、身を返してルナの声を探した。
何を言っているかも理解さえ出来ずに目が合ったルナの照れた笑みに トモキの笑みが溢れた。

『酔ってるね(笑)』
そうだと頷くトモキは、ふらつきながら体を起こしていった。

視線が外れず笑みのままに起き出すトモキに照れながら彼を支えた。
二人でソファーに座るが見つめたままのトモキに笑み返した。

『にっ逃げ・・・て・・・』
そうだと笑み頷くルナが可愛いと抱き締める・・・会えたと抱けたと呟くトモキの声に微笑んだ。
『話したいから来ちゃった・・・』
嬉しくて頷くトモキ・・・そのまま肩へ凭れ抱き寄せた。

『嬉しくて(笑)力が抜けそうで・・・酔っるからヤバいし・・・』
『動ける?』
『ん?』
『水とか持って来ようか?』
『あー嫌だ(笑)、これは夢だと消えそうだから・・・』
『 ・・・』

『(笑)ルナを抱きたくて、ルナと話したくて・・・ずっと会いたかった』
抱き込んで離さないトモキに緊張してきたルナもいた。

『トモ・・・恥ずかしくて・・・』
『ん(笑)だよな、温かくなったし顔も赤いのが見えたし・・・』
頬へ素早くキスをして、また肩へ凭れたトモキだった。

『寝ながら(笑)話していいか?』
『あー』
『いいという事で(笑)』
ソファーの背へ手を着いて頑張って立ち上がるトモキ・・・繋げた手は緩めなかったが、仕方ないとルナは彼の手を肩へ回して彼を支えた。

嬉しくて笑むトモキは、ゆっくりとベッドへ歩いた。
『怖いよな(笑)』
『 ・・・』
笑むが口を引いて自分の足元しか見ていなかったルナだった。

後ろ向きにしたルナ・・・ゴメンと呟き一人ベッドへ倒れ込んだトモキだった。
『ここまで頑張れるか?』
大の字だった手・・・そっと隣を叩いてみた・・・それから腕を組んで目を閉じるトモキ。

願うように待つ・・・静かに離れた事に気づき、辛くて自分に何かが突き刺さった気がした。
言わなきゃ良かったと思えた・・・
『水(笑)飲んでからね』

不意に聞こえた彼女の声に、何処だと探すトモキだった。
横に座りボトルを差し出して居たのだ。
ホッとして笑み飲ませられたトモキ・・・フタをして机にボトルを置いた。

ソレから照れながら隣に寝そべると自分と同じようにトントンとベッドを叩く彼女・・・笑みを浮かべた彼も寝そべった。

パーティで話していたモデルの話から、色んな話が広がった。
どんな話でも楽し気に呟く彼女に笑み、何故始めたかという部分で苦笑いをするルナ・・・

『(笑)いつかでいい・・・そんな時が来たらで・・・』
腕を回して抱き込んだトモキは、自分の子供の頃の話から雑貨へ辿り着く話をしようと話題を替えたのだった。

相槌さえ可愛いとキスをして、楽しい話だと笑って声にしてくれるトモキにホッとして笑み返した。

『あー(笑)。このまま時間がない場所に行きたい・・・
ルナを遠慮なく見れる場所・・・全部・・・』
言葉が続かずに口を結んだトモキ・・・ハルトから聞いていると思えたルナは、苦笑いをしながら近寄り彼へ寄り添った。

『ルナ・・・ストップ(笑)。それ以上、近くなったら止めれない・・・』
震えた声音の彼を見つめた。
『我慢出来ると思った(笑)。
こんなに近くに来てくれてるから凄く嬉しくて・・・(笑)』
『ドキドキしてるね(笑)同じだ・・・』
『ん・・・(笑)笑うな』

視線が重なり離れない自分・・・暴走しないように、嫌われないようにと言い聞かせていた時に可愛い笑顔に全身が刺激されていく気がして緊張してきた。

『私・・・ね・・・トモ・・・・』
『ん?寒い?』
少しずつ震えてきたルナに気づき、抱いた手を押さえ反対の手で彼女の手を繋ぎ安心させたくて見つめ笑み返した。

潤み始めたルナに優しく口付けた・・・震えが止まらず身を固めた事で彼女の震える理由に気づき見つめた。

『怖いよな・・・俺がさせてる』
『知らないから・・・私、・・・』
『 ・・・(笑)ルナがしたい相手にだけ許せ・・・それが一番だから』
『 ・・・トモだから・・・言ってみた・・・』

『(笑)ルナ、それ・・・俺が一番という解釈をしとくぞ?
俺はルナが好きになってる(笑)だから会いたいし、話したいし・・・触れたい・・・抱いて(笑)ルナと居たい。
ルナ・・・後悔するかもしれないぞ?』
『するかな・・・』

『 ・・・』
『トモと話して帰ったけど、戻って会いたくなって・・・話してみたかった。
だから来たんだけど・・・外だと邪魔になるし・・・レイが一緒に待ってくれたら・・・彼が可哀想だし』

『ここに?』
『レイが彼から聞いてたかな(笑)、緊急事態って・・・鍵をね・・・』

『抱いていいか?』
『恥ずかしくて・・・怖くて・・・ドキドキする音が怖くて・・・』
潤ませていた瞳から溢れた涙にキスを落とし・・・笑みながら唇を塞いだ。

『トモ・・・』
『ごめん(笑)』
『一目惚れの錯覚・・・してない?』

『ない(笑) ・・・今まで、話す子は全部聞き出して・・・話を繋げてた。
時間潰しに・・・べらべら話す子達が多くて・・・疲れるんだけど、回りは話さないし時間を潰したくて・・・。
だから、ソレが嫌で・・・普通に聞いてた・・・習慣のように・・・

ルナが可愛いと思った瞬間に(笑)自分の中まで温まって・・・嬉しくて・・・何を聞こうって思っても言葉にならなくて・・・知りたいのに・・・目の前に居るのに(笑)もっと会いたくなって・・・』

『目の前・・・近くで?』
『んー(笑)抱いて温まりながら話したくて?かな・・・(笑)今みたいに』
ギュッと腕に力をこめたトモキは照れたように見つめた。

『触られて嫌じゃない(笑)。物凄く熱くて・・・顔は恥ずかしくて赤くなってるのも自分で分かるけど・・・
話したいから少し(笑)我慢してる』
『ん?』

『顔を隠したいけど(笑)、隠したらトモの顔が見れないから・・・
それは頑張って待った自分にご褒美かな(笑)』

はにかんだように微笑んだルナに笑み、唇に触れて口付けた・・・ゆっくりと・・・優しく絡めていった。
溢れた吐息まで可愛いと、笑みながら見つめたトモキだった。

『ルナ(笑)。本当に嫌になったら蹴り飛ばせ・・・可愛いくて止められないから・・・だから(笑)ごめんな』
目を合わせて呟くトモキは、返事を待たずに口付けていった。

ゆっくりと優しく触れていく・・・震えは大丈夫だと声で消そうと囁いた。
重なる唇の笑みで返したルナに嬉しさが込み上げ自分の昂りに耐えた。

驚かさないようにルナに笑み大丈夫と求め触れていったトモキだった。
忍び始めた手に触れて止めたルナ・・・優しく笑み口付けたトモキ。

構わずに忍び浸る彼の手は、手を入れ換えて触れると自分へ優しく運び、それから自分へ巡らせてクビへ回させた。
巡らせたままに熱い吐息も絡め自分だけが受け取りたくて離さなかった。


温かな手・・・熱くなる自分の体だった・・・彼の優しい温かな手に、自分だけに向けてくれる優しさが嬉しかった。

いつか・・・そう思えた自分が悲しくなったが、囁かれる響きで今はいいと彼へ全てを預けようと思えたルナだった。




自宅のドアポストに小さなメモが挟まれていた・・・

-ごめん-

その一言しかなかった・・・考えながら部屋へ入り込む。
暗い室内に漂う香りに笑みキッチンへ向かう。
ラップされた皿に 来てたのかと笑い、作ってくれたモノに笑み嬉しくて眺めた。

楽しみは後だと風呂で身綺麗にして出た彼は食べ始める。
ごめんの意味・・・勝手に入った理由だと思え、次はどう開けたのか考える事が楽しくなった。

一人だったが優しい時間だった事に感謝して寝室へ入り込んだ。
真っ暗な部屋だが、外からの微かな明かりが入る・・・はずのカーテンは綺麗に閉ざされていた。

違和感はベッドへ目線を投げた・・・何だと佇むしかない状態にハルトは少しずつ近寄った。
体を投げ出して静かに眠る彼女の姿に苦笑いをして、布団を捲り彼女を中へ引き入れた。

『ん? 酒・・・飲んだ?』
『ごめん(笑)。それより、合鍵は いつ作った?』
『(笑)最初の日に型を取った・・・いつかの為に・・・避難場所って・・・』

『 ・・・知られてるのに大丈夫か?』
『(笑)ごめん』
『それはいい(笑)。本当に大丈夫なのか?』
『今日が最初だから分からない・・・』
眠そうに声にする彼女に笑み見返すハルト・・・

『いつでも(笑)どーぞ。ついでに連絡もくれたら早く帰るのに』
『バレる(笑)。食べたの?ちゃんと』
『サンキュ(笑)』
そうかと笑う彼女の唇に笑み、話ながら・・・それでも眠る彼女だった。

互いの温かさが心地好く深い眠りに落ちていくハルトもいた。