極私的映画論+α

+αは・・・日記です(^^;
最近はすっかり+αばかりになってしまいました(笑)

古都 (1980) 125分

2018-01-20 19:59:19 | 日本映画(DVD・TV)
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 京都中京の由緒ある呉服問屋の一人娘の佐田千重子は、両親に愛されて育ったが悩みがあった。それは自分が捨て子ではないのかということだった。両親はその噂を否定し、20年前に祇園さんの夜桜の下に置かれていたあまりにも可愛い赤ちゃんをさらって逃げてきたんだと千重子には説明していた。
 5月のある日、千重子は友達の真砂子と北山杉を見にいった。真砂子は北山丸太の加工の仕事をしている村娘の中に千重子とそっくりな娘を見つけ、千重子に指し示した。
 夏、祇園祭の夜、千重子は八坂神社の御旅所で熱心に七度まいりをしている見覚えのある娘を見つめた。その娘も千重子に気づくと食い入るように見つめ、「あんた、姉さんや、神さまのお引き合せどす」と涙を流した。娘はあの北山杉の村娘で、名は苗子だった。



 日映専 ★★★☆


 日本映画専門チャンネルで市川崑監督作品を定期的に放送していて、山口百恵の最後の映画「古都」が放送されました。実はわたしは「古都」を観るのが初めてです。もう37年も昔の作品になります。

 川端康成の原作は読んだことはありませんが、おそらく原作に忠実な映画のような気がします。昭和55年に昭和20年代の京都を撮影するわけですが、なかなか素晴らしい京都の風景の連続で。また山口百恵の京都弁も良かったです。ただ、北山杉あたりの京都の人は洛中の京ことばとは違うはずなのでそこがちょっと惜しかったと思います。山口百恵主演とは言え決してアイドル映画ではなく、随所随所に市川崑監督の演出がとても個性的で、ちょうど金田一耕助映画を撮っているころなので、いつ金田一耕助が出てくるかな?なんて楽しい錯覚も楽しめました。

 それにしても山口百恵のきれいなこと。結婚前なので当然かもしれませんが、年齢も21歳と。。。って、21歳ですごい落ち着き(笑)




 古都(2016) 117分

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 京都室町に先祖代々続く佐田呉服店を継いで20年になる佐田千重子。古くからの付き合いの職人たちが次々と廃業していく時代の流れの中、店の存続に頭を悩ませていた。一人娘の大学生・舞にいずれは店を継いでほしいと考えていたが、就職活動をしながらも自分の将来像を見出せず、迷いが拭えない舞の思わぬ反発にあってしまう。一方、千重子の生き別れた双子の妹・中田苗子は、北山杉の里で夫と林業を営んでいた。一人娘の結衣は、絵画を学ぶため、パリに留学していた。しかし自らの才能への疑問が生じ始め、悩める日々が続いていたのだが…。


 この作品は川端康成の「古都」の後日談というか、北山杉の里に残った苗子と結婚して呉服屋さんを継いだ千重子のその後を描いています。オリジナルの「古都」を回想シーンでなんどか振り返るわけですが、私は山口百恵の「古都」を観たあとだったので、お話がちゃんとつながりなかなか面白かったです。ただし、時代設定的には原作の「古都」よりもずいぶん年代が若いですが。

 苗子も千重子もそれぞれ娘を持ち、それぞれの母と娘の物語となっていました。この「古都」でも京都の美しい風景が散りばめられ、なかなかきれいな映画でしたね。

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