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初のテレビ出演を翌日に控えているギタリストの田辺翼は、ボーカルと反りが合わず、悩んでいた。元々、親友の秀和とコンビを組み、路上で歌っていたが、翼ひとりだけがスカウトされ、事務所に決められたボーカリストとデュオを組まされたのだった。そこに、厚生保健省の藤本という男が現れ、「イキガミ」を渡される。「イキガミ」とは、18歳から24歳までの若者に国から発行され、受け取った者は24時間後に死亡することになる…。
映画館 ★★★★
「イキガミ」は召集令状(赤紙)よりも確実に恐ろしいものです。
国家が国民を管理する恐ろしい世界・・・しかも18歳~24歳のうちの0.1パーセントが“国家繁栄維持法”によって殺される・・・この設定だけでこの映画は成り立ちますよね。原作、これから読んでみようと思いますが、すごい発想だと思いました。
3人の若者が「イキガミ」を渡されて、余生24時間を「彼らなりに」頑張って生きてくれます。ちょっと残念だったのは、3人とも男の子ってところ・・・女性が間に入ったらもっとよかったかも。
主人公役の松田翔太はむしろ狂言回しで、彼の未熟な演技はそれほどひどく見せなかった分成功かも。ただ、眉毛と目の間で見せる演技はこれからますます伸びる期待が大きいです。
3人のエピソードがどれもこれも思ったとおりの展開をするんですが、それはそれでこの映画にとってはよかったと思います。
ただ・・・
どうしてこんな法律の下に出生率が上がるのかが納得できません。
そこが一番のネックかもしれませんね。
設定が突飛すぎるとか、お涙頂戴モノだというのが原因なのでしょうか・・・
気になる点を解消してくれてたら満点でもよかったと思うほどなのにな~
まぁ、一番の問題点はこの映画を観た若者が法律を許容してしまうことかもしれませんが・・・
なかなか面白かったけどなぁ
「死」をテーマとする強力な作品が他にあるからかもね。客層は違うはずだけど。
世界で活躍する天才ピアニストだとか
オリンピックの金メダリスト、
若くして当選した将来有望な政治家、
ノーベル賞取っちゃったっていう発明家、
そんなん、24歳までに実現しないとは
限らないでしょ?
そういう
「国の財産として、誇りとして、
失いたくない人物」に
それでも国はイキガミを実行すんのかって話。
・・・そういう発想自体が
人間差別で申し訳ないですが。
今回の3パターンにそこまで盛り込むのは
無理だったかもしれませんが
どちらにせよ、どんな人にも
その人生できらめく瞬間があるってこと、
どの命もかけがえのないものであること、
・・・見た人が感じてくれるといいなと
願いました。ええ作品だったと思いますよ。
小学校入学時に1000分の1の確率で「当たる」わけだけど、ひょっとしたらその時点で「有力者」の指名した人ははずされるのかもしれない。
で、もちろん、あのカプセルはこちら側で機能しないように操作できて当たり前だと思うのね。薬を飲むってのもOKかも。
こんな「国繁法」のようなのはだめだってところから見るんじゃなくて、やはり「命」の大切さについて考えるべき映画だと思いました。