何かの本で読んだのです。
目標と目的はちがうのだと。
語源は矢を射る稽古の道具から来ているとか。
目的は標的、的です。
目標とは的と射手の中間に置く輪の事だそうです。
矢は空気抵抗と重力の影響を受けます。
それで大きく放物線を描いて進みます。
だから矢の軌道を理解するまで長い鍛錬が必要だとか。
それを手前に輪を置いて矢が通過するように指示をする。
すると矢の腕前が飛躍的に上がるのだとか。
無暗な気合と根性で矢の腕前は上がらない。
野球の打撃も架空のストライクを中間に想定すると当たるとか。
人間の反射神経を超えた速度でもこうした工夫が可能なのですね。
人知の反応は医学現象を超える何かがあるのです。
前振りが長いですね。
でも無暗に稽古や練習しても腕前が上がらない事実があります。
どうしても天才の成功例に従い凡人を浪費してしまう。
成功例は何の役にも立たないと知ったのは中年になってから。
凡人や愚人には正しい導き方をする以外に練習の成果は無いのです。
練習のための練習に至りがちです。
努力のための努力も同じでしょう。
恋に恋するのも同じようなもの。
成功例よりも失敗例です。
不成功の実例を分析する。
たまたま上手く行った時の詳細分析を行う。
こうした見たくない事実を見るべきでしょう。
満足される達成事例は架空の物語に留める。
行くべき道筋が曲がっているのなら途中で確かめる。
成功事例は偶然の産物であり万人に当てはまらない。
こうした思考を持つことで改良や工夫を重ねる。
一般的な凡人の辿る道は目標にあると思うのでした。