清寿司の日々

清寿司の主人が綴る、気が向いたら出す新聞-日々のタネ、酒、客との対話-

セイコガニ

2011-11-16 14:02:05 | Weblog

 セイコガニをご存じですか。ズワイガニの雌なのですが、雄は有名な松葉ガニや越前ガニです。産地によって雄も雌も名が違いまして、雄は山陰の島根から丹後にかけて松葉ガニ、福井で越前ガニ、雌は山陰でセイコガニ、丹後でコッペガニ、福井あたりで香箱ガニと呼ばれます。もっとも産地は、山陰から福井にかけてだけでなく、日本海側はほぼ全域、太平洋側は銚子以北でとれます。海外でもグリーンランドから北米にかけての大西洋、アラスカ沖の北極海、北米太平洋沿岸からベーリング海、チリ沿岸太平洋、オホーツク海などでかなり獲れます。

 雄と雌とは値段が天と地ほども違っていて、雄はブランド品の松葉ガニ・越前ガニだけでなく、ロシアなどからの輸入が国内水揚量の5~10倍もあります。一方安い方の雌は、全量国内水揚げです。

 雄が有名でも、雌も内子が旨いのでこの頃よく知られるようになってきました。市場でセイコガニが出ています。もっとも産地は福井だというので、正しくは香箱ガニですが、ここは市場の表記のままにしておきましょう。11月6日に漁が解禁になり、形の良いセイコガニが順調に入荷しています。その漁期は2ヶ月と雄より短い漁期でして、食べられる日数も少ないのです。

 雌は雄より形が小さいのですが、味が悪いわけではないのです。塩茹でにし、甲羅の中のミソ子とも言われる卵が内子、ふんどしと言われる腹側に付いてる卵が外子で、どちらも美味しいのです。身は滑らかで甘くたまらない味ですが、小さいので食べられるところが少ないうらみがあります。少し面倒ですが、旨い物を食べるのに少々の手間暇をかけるのは仕方ないので、細い足の身まで食べていただきたいですね。下の写真がセイコガニです。なんとなく旨そうですね。美味しいものが食べられるうちに、是非おこし下さい。


桜海老漁解禁

2011-11-04 19:31:10 | Weblog

 駿河湾の名産桜海老は、年2回漁季があります。春、桜の花の咲く頃が一回目で、晩秋の11月1日から年末までが二回目の漁季になります。

 桜海老は、干したり、釜揚げ、かき揚げ、刺身などにして食べることが多いのですが、うち清寿司ではかき揚げが一番人気です。これを塩で食べると本当に旨いと思います。中には刺身で食べたいというお客さんもいっらしゃいますが、少し殻が気になります。何れにしても、上品な甘さが好まれているようですね。

 桜海老漁は、天候、時化に弱く、すぐに出漁禁止になります。ですから毎日必ず有るとは限りませんが、これから12月いっぱい楽しめますよ。是非店におこしになって、食べてみて下さい。やみつきになることでしょう。

 これが清寿司の桜海老のかき揚げです。食べたくなるでしょ。