一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

スキップフロアですが・・・

2017年05月31日 | 高屋敷の3世代住宅

近所の現場 「高屋敷の3世代住宅」は基礎工事中です。



この物件はスキップフロアのプランです。
以前ブログで「スキップフロア構造は要注意!」と書きましたが
今回はそのスキップフロアです。

でも、もちろん大丈夫 
ちゃ~んと検査機関の技術審査をクリアして長期優良住宅の認定も取得して、今物件も耐震等級MAXの等級3をクリアしています。

私が前々から言っている様に、耐震性を高めるのは「壁」だけではなく「床」が重要。
この床が連続していてナンボなのです。

じゃあスキップフロアの様に床に段差があり連続していない場合は・・・



絶対ムリ 
っていうわけではありません

例えば・・・


上図のオレンジとブルーの様に2つにゾーン分けして、それぞれを構造計算してクリアさせ、当然全体でも構造計算してクリアさせる。なおかつ、それぞれの検定比を同程度とする。 これでクリア。

ちょっと手間がかかるだけで、特別なことは何もない

しかし、こうサクサクっと計算していけるのは、あくまでもこのプランが上記の構造計算方法を意識して(もしくは計算しながら)作られた間取りだから出来るのです。

実際には、私が見た事のあるスキップフロア住宅のほとんどは構造計算がクリア出来ないと思われる。ホント危険なプランばかり。
そもそも構造計算をクリアしないんではなく、計算自体をしないんでしょう。

その証拠として・・・
県内でもそこそこ名のある設計サポートをしている会社(長期優良住宅の設計サポートなどもやっている)の社員さんの話です。

その方が自宅を建てる事になり、あるデザイン系の建築会社とスキップフロアの間取りの家の契約した。
担当の建築士からは「スキップフロアの構造計算は手間がかかり設計料が数倍もかかるから、長期優良住宅の認定はやめておきましょう。」
そして、その方はそのまま構造計算しないで家を建てました。

??

おかしくない? 長期優良住宅の認定はやめたとしても、構造計算をしなかった??
構造の安全を確認しないで家を建てていいの?

こんな感じで、建築のプロといっても良いような人でも、安全性を確認していない家を建てて、そこに住んでいます。

安全が担保されなくても良いくらいそんなにそのスキップフロアが魅力的だったのか?
プロの方がこんな感じですので、素人の方はもっと心配です。
デザイン性や開放感、流行などに惑わされていると、一番肝心な部分が抜け落ちてしまいます。

「いやいや、私の家は長期の認定は取得しないけど、構造計算はちゃんとしてある。と思うよ」
いいえ たぶん違います。

心配だったら計算書を見せてもらいましょう。
そして出来れば第三者の目でチェックされた計算書を。
(ただ、ここまでしていれば長期の認定は間違えなくとりますけどね。)

何のために住まいをつくるのか?
もう一度よ~く考えましょう。
住まいの「本質」を見失わないように。
逆にそれさえキチンとクリア出来ていれば「住まいづくりは成功」と、言っていいんじゃないかな。

構造の安全性を確認するのは建築士の義務です。

費用がかかるという理由で、安全性が確認できない家があれば
その家は建ててはいけない家なのです。


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