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号外 真の勇者・真の強さ

2016-12-28 12:55:33 | ニュース
この日が来ることは分かっていたのだから、書く準備をしておけば良いものを、今年は御用納めの今日まで忙しく、号外として前書きのようなものを書いておく。

<日米首脳が真珠湾慰霊=安倍首相「和解の力」発信―75年の節目、同盟深化誓う>時事通信 12/28(水) 7:23配信より一部引用
安倍晋三首相とオバマ米大統領は27日午前(日本時間28日朝)、旧日本軍が1941年に米国との戦端を開いたハワイの真珠湾を訪れ、犠牲者を慰霊した。
首相はこの後の演説で、二度と戦争を繰り返さない決意を表明するとともに、戦後に強固な同盟を築いた日米の「和解の力」を国際社会に向けて発信した。
日米の首脳がそろって真珠湾を訪れるのは開戦後の75年間で初めて。攻撃を受けて沈没した戦艦アリゾナの上に建つ追悼施設「アリゾナ記念館」で献花し、黙とう。この後、海に向かって花をまき、犠牲者を悼んだ。
首相と大統領はこの後、アリゾナ記念館から対岸の埠頭(ふとう)に移動し、並んで演説した。
首相は「日米は歴史にまれな、深く強く結ばれた同盟国になった」と指摘。「私たちを結び付けたものは、寛容の心がもたらした『和解の力』だ」と語り、戦後の平和と繁栄を下支えした米国への謝意を示した。
真珠湾攻撃に関して、首相は「ここから始まった戦いが奪った、全ての勇者たちの命に、無辜(むこ)の民の魂に哀悼の誠をささげる」と強調。謝罪や反省には直接言及しない一方、「(兵士らの犠牲という)厳粛な事実をかみしめるとき、私は言葉を失う」との心情を表すとともに、「戦争の惨禍は、二度と繰り返してはならない。この不動の方針をこれからも貫いていく」と力説した。
首相は演説の最後で「世界中の人々がパールハーバーを和解の象徴として記憶し続けることを願う」と訴えた。
一方、オバマ氏は演説で、首相の真珠湾訪問を「和解の力を示すものだ」と述べ、謝意を表明。日米同盟について「平和と繁栄の礎となっている。かつてなく強固だ」との認識を示した。



日米両首脳がそろってパールハーバーを訪問することは、オバマ大統領が広島を訪問された頃から話題となっていた。
ただ、当初は「日本の首相が訪問するのは初めて」と大々的に報じていたのが、徐々に「いや元総理のなかには、訪問した人もいる」となり、最終的には「現職としてパールハーバーを訪問するのは、吉田茂元首相(1951年)、鳩山一郎元首相(1956年)、岸信介元首相(1957年)につづいて4人目」というところに落ち着いたようだ。

4人目であろうと、日米両首脳がそろって訪問するのは初めてという歴史的事実に鑑みれば、その意義が減るものではないが、なぜ戦後間もない時期の吉田氏の訪問とその意義が伝えられていないのか。
それは、吉田氏の訪問が、「パールハーバーを訪ねること自体を外遊の主目的にした」ものではないという事もあるだろうし、一言でパールハーバーと云うものの範囲が広いため、真珠湾に面した米太平洋艦隊司令部を訪問したことをもって「パールハーバー訪問」と規定するかで議論が分かれたのかもしれない。

だが、当時それが大々的に報じられなかった理由として一番大きなものに、吉田氏の性格があるのかもしれない、と考えている。
吉田氏は書を依頼されると、「呑舟の魚 枝流に游がず」と認めたそうだ。
あの大久保利通を義祖父にもち、日米開戦を前に英国大使を最後に外交官を辞した吉田氏らしい、大物ぶりを示す揮毫だと思う。
呑舟の魚は、泳ぐ場所も泳ぐ時も弁えていると思われる。
だが、吉田氏の名を聞くと、外交官として吉田氏と同期で、最終的には総理にまで上り詰めながら、文官としてただ一人A級戦犯として散った広田弘毅氏のことを思わざるをえない。
広田氏は、泳ぐ場所も泳ぐ時も上手く計ることができなかった。
左遷されれば、「風車 風が吹くまで 昼寝かな」と詠いながら左遷先のオランダで、風車を眺めているような人であった。
私は歴史の専門家ではないので、あくまで「落日燃ゆ」(城山三郎)を読んでの印象でしかないが、広田氏とて平和を望む気持ちは同じであったと思われるが、歴史が生贄を必要とするとき、上手く泳ぎきることができなかった不器用な人であるのだと思う。

そして、12月23日、漫才とだけ呟き、他の一切を語らず全てを呑み込んで、A級戦犯として絞首刑に散っていかれた。

歴史は、多くの犠牲のうえに成り立っている。
黙って全てを呑み込んでくれる人がいなければ、混乱は長引き市井の民は路頭に迷うばかりだ。
だからこそ、新しい良き時代のために、黙って全てを呑み込んでくれる人の存在を忘れてはならない。
黙って呑み込んでくれる意図を理解し、静かに敬意を払うことを続けなければ、歴史は何度でも同じ間違いを繰り返すのだと思うのだ。

総理は、真珠湾訪問の演説でリンカーンの言葉を引用したという。
「誰に対しても、悪意を抱かず、慈悲の心で向き合う」
「永続する平和を、われわれすべてのあいだに打ち立て、大切に守る任務を、やりとげる」

是非、これを実現すべく邁進して頂きたい。
そして、同じく引用したアンブローズ・ビアスの詩「The brave respect the brave」「勇者は、勇者を敬う」を更に一歩進めて頂きたい。

真の勇者は、他の人の幸福のために自らを犠牲にできる強さを持つ国や人を見極め、敬うことができることだと、私は思っている。
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