3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
since 2008.4.4

出雲への旅 2 ―石見銀山・大森地区探索編―

2015-07-05 15:19:39 | 
2015年1月5日

島根旅行2日目

朝は寝不足気味。昨日あんなに疲れていたはずなのに、空調の調整が難しく、あまり快眠できず。

旅館で朝ご飯をいただき、温泉津駅へ。
夕方の昨日とは雰囲気が違い、なんともすがすがしい駅のホーム。

この日はいよいよ世界遺産、石見銀山へと向かう。

温泉津駅から一両のこじんまりとした列車で大田市駅へ。
この列車に乗ったあたりから旅への期待が膨らんできる。
やはり、見知らぬ土地でローカル線に揺られるのは楽しいものだ。

温泉津から大田市駅までは一時間程度だったような気がする。
温泉津が西側、大田市が東に位置する。
そしてこの乗っている山陰本線は日本海岸沿いを走っているため、日本海の景色を眺めながら揺られる。
そこまで時間がかかったようには思わなかった。

大田市駅からは石見交通バスで30ほど。
バスが車でしばし時間があったので、うろついたり、一服したりして時間を潰す。
駅からは幼稚園児と思われる子どもたちが保母さんに連れられて楽しそうに出てきた。

バスはほんの10分ほどで、秩父の山奥を思わせるような山道を進んでいった。

大森というバス停で下車。
ここで下車したのには理由がある。

ここで、レンタサイクルを借りる計画だったのだ。
ここのバス停のすぐ隣に、貸自転車がある。
マップルによると、移動は自転車でないと厳しそうだ。

さっそく借りようとすると、普通自転車は3時間で500円、電動自転車は2時間で700円である。
ちょっとだけ迷ったが、店主の、「借りた人はみんな一様に、電動でよかったっていうよ」との言葉に電動に決める。

そして初めて電動自転車に乗った。最初の漕ぎだす時のぐんっ、って感じが慣れない。
しかし、慣れてくると、この電動自転車が楽しくて楽しくてしょうがなくなった。

1月なので、寒かったが、涼しい風を切ってすいすい走っていくのがなんとも気持ちがいい。
気分はサイクリング。世界遺産を軽快にサイクリングなんて何とも颯爽としている。

そして石見銀山のハイライトと言えば、実際に開坑されて使用されていた洞窟、龍源寺間歩。
ここまでは2.5キロほどで、徒歩だと、50分もかかる。
しかも坂道が多い。

後日談だが、これは本当に自転車で、しかも電動にしておいてよかった。
楽だったというのもあるが、何より爽快で、自転車に乗っているのが楽しくてしょうがなかった。電動自転車ってあんなに気持ちがいいものなのね。

銀山公園で一服を終え、いざ出発!と言いたいところだが、最初龍源寺間歩とは全く違う方向の山道に突入してしまい、完全に道を誤っていた。
30分ほど漕いだところで、すでに体力の限界が見えてきそうな急こう配。坂が多いとは聞いていたが、これは半端じゃない。こんなの普通の自転車では絶対に登れないだろ!って思っていたら…

途中で、地元民と思しき犬の散歩をしていた、おっちゃん二人組に声をかけられる。
“にいちゃんら、龍源寺間歩いくの?”

まあ、俺らは完全に地元民ではないので、明らかであったのだろう。
そうですと答えると、
この道は全然違く道。とんでもない道。龍源寺間歩にはいかないという返事が返ってきた。

どうりでおかしいと思ったんだよ。完璧ガチ山道で、観光のにおいも微塵もなかったから。
ってか、偶然にも親切な人に出会えてよかった… 取り返しのつくところで引き返すことができた。

で、何とか正規のルートに戻ることができ、いざ出発!(2回目)


この道が走っていて本当に気持ちいい。体を動かしているので、風が涼しい。
坂もあるにはあるが、電動なので、何の負担にもならない。
何より先ほどのガチ坂道に比べたらないようなものだ。

15分ほどで龍源寺間歩に到着。自転車は駐輪場があり、そこから5分ほどは歩く。

入り口には自動販売機が設置されていたが、木の枠に囲まれており、何ともおしゃれ。
チケットを購入し、中へ。

入り口には“石見銀山遺跡 龍源寺間歩”のモニュメントが。

実は入り口辺りで、地域のボランティアに人による無料ガイドはどうですかと声を掛けられていた。
何の知識も持ち合わせていなかったし、無料ということなので、せっかくだからお願いすることにした。

暗闇の中、黄色いライトで照らされた洞窟内を進む。
あまり長い洞窟ではないが。雰囲気はある。
外に出て念願の石見銀山スタンプもゲット。

入り口と出口は別の場所で、出口には香り袋を売っている店が。ここは有名らしく、マップルにも載っている。
こういう感じに非常に弱く、当然香り袋をお買い上げ。

帰りは来た道をゆっくりと戻った。
途中、どうしても寄りたかったのが、清水谷製錬所跡。
ここも石見銀山の世界遺産登録区分の中でも非常に有名な場所で、ガイドブック等にも写真が掲載されている。

今回のこの、石見銀山旅行、なんせ人がいなくていい。
驚くべきほど人が少なく、とても気持ちがいい。
このサイクリングロードも、龍源寺間歩もほとんど人がいない。
清水谷精錬跡に関してはなんと俺らしかいなく、貸切状態であった。
山の中だから、静かでいいね。

その後、近くにあったやまぶきという喫茶店でお昼ご飯。
昨日既に食べるものは決めていた。
出雲そば、そして今日は三味割り子そば。

これおいしい。味がどんどん変わっていくのがいい。

食事を済ませ、トイレを済ませ、次に行ったのが、“銀の店”

ここ、石見銀山エリアは銀細工が非常に有名。
流石、銀山。世界遺産登録されただけはある。

昼食を食べた近くに、銀細工の店を発見。覗く。

その後はレンタサイクルを返却しに行った。
二時間は既に普通にオーバーしていたが、店主は普通に大丈夫っすよ、と通常料金で返すことができた。なんて優しいんだろう。


そしてその後は徒歩で、大森エリアへ。

大森エリアは自転車よりも徒歩で回るのがおすすめ。
自転車や車があまり似合わない場所だ。

ここは江戸時代の鉱山町。ノスタルジックという言葉以外見つからないほどに雰囲気ある街並みだ。

で、ここのエリアで一番よかったのが、石見銀山のオリジナルブランドショップ、群言堂。
石見銀山発祥というブランド。
俺の奥さんが最高に気に入っちゃってた。
和モダン好きな人にはたまらないだろうな。

ホテホテと歩き、銀の店に。
先ほども少し迷ったが、せっかく石見銀山に来たんだしということで、思い切って買ってしまった。
ネクタイピンとペンダントチェーン。石見銀山の銀細工だ。

ゴールは城上神社。
ここで鳴き龍を確かめ、帰路へ。

帰りに銀山公園の観光園内所へよると、なんと温泉津まで帰れる乗合タクシーが。
時間はバスで大田市まで戻り、電車で帰るより早い。

さっそく申し込む。
なんと乗り合わせるもう一組の乗客が、イタリア人の親子だという。
渋い。渋過ぎる。なぜ日本に来て、石見銀山なんて渋過ぎるチョイスをしたのであろうか、って人のこと言えないけど。


温泉津に到着し、龍御前神社へ。ここは少し高台になっていて、途中にタヌキに出くわす。
写真をとろうとして誤ってフラッシュをたいてしまい、もうダッシュで逃げて行った。申し訳ないことをした。

そして薬師湯に入った。
昨日は入れなかったからね。地元の人も多く、かけ湯もなしに飛び込んでいくのは少しどうかと思ったが、せっかくの名物温泉だ。

元湯は入れなかったな… どれだけ熱いのか入ってみたい気もしたけど…


そんなこんあで2日目終了。

3日目はただの帰路だ。
ゆがわやから温泉津駅まで行くときに、宿の人が気を利かせて、温泉津をぐるっと一周案内してくれた。

帰りの空港は萩・石見空港。

温泉津から益田駅へ。この電車が長い…2時間近くかかったのかな。

益田駅で空港行きのバスチケットを購入。


無事に羽田に到着することができましたとさ。



出雲への旅 1 ―出雲大社と温泉津の温泉街編―

2015-07-05 00:06:01 | 
2015年1月4日

ここ数年毎年、冬は海外に行っている。

2011年⇒イギリス、スコットランド
2012年⇒フィンランド、デンマーク
2013年⇒カンボジア
2014年⇒ベトナム

そして今年は…


国内旅行をした。

冬に国内旅行をしたのは実に5年ぶりである。

なぜ国内旅行になったかというと、単純に経済的余裕がなかったからである。
なんせ今年の夏には南米ペルーを旅した。
全部で3桁万は使っているので、冬にも同じ感覚で旅行に行ったら本当に破産するところであった。


初めは候補地が幾つかあった。

まずはイースター島。

ここはツアーとかだと、大体タヒチとセットになっていることが多い。
ふむふむ、値段を見てみると…

ひとり40万…

これは無理だ。


次に挙がったのは知床。
国内なんだけれども…
日本を代表する自然遺産である。場所としては申し分なし。俺も果てしなく行ってみたかったんだが…

なんせ高い…10万を超えていた…
これも厳しい…

海外で手頃な値段で行けるとこって言ったら、もう韓国か台湾しか残っていない。

で、台湾。

値段が非常にリーズナブルなものを見つけ、申し込むも、一杯とのことで泣く泣く諦めた。

そして今回決めた旅行先は…


出雲の国


渋い。改めて考えても渋過ぎるチョイスである。

なぜ島根に行ってみたかったかというと、岩見銀山に行きたかったのである。
そして出雲大社も一回行ってみたかった。
さらに温泉津。
これ読めるかな? 温泉津と書いて、「ゆのつ」と読む。 温泉津の温泉。
渋い、渋過ぎる。

てか何で石見銀山なんか行ったの?ってよく言われた。余計なお世話である。

石見銀山は日本の文化遺産である。
世界遺産マニアの俺として一度は訪れなくてはならない場所なんだな。
ってか温泉津に行って普通にゆっくり温泉入りたいし。

ということで、行先は島根に決定したので、帰りがけにまっぷるを購入。

そしたら、石見銀山の隣に大森地区って場所があって、ここが何ともいい味出してるんだよ。
すげー楽しみになった。

で、やっぱり出雲のハイライト、出雲大社ね。
あの超馬鹿でかい注連縄ね。あれは一度は見てみたいでしょ、生で。

2泊3日でとったので、1日目は出雲大社、2日目に石見銀山、大森エリアを訪れるプランに決める。



で、初日。
4時起き。電車は始発…

真冬の朝5時に電車に乗り込む。
今回は羽田ということもあり、久しぶりに電車を使った。
てか飛行機の時間が時間なだけに、もし道が混雑してたら間に合わなく恐れがある。

品川で京急へ。なんか間違って反対方向の電車に乗ってしまったりと、アクシデントがあったが、そこそこ余裕をもって羽田空港に到着することができた。
駅のホームで飲んだホットレモンが芯まで冷えた体を温める。

行く前に恒例のそば&一服。
後ろでは絶対ブラックだなと思われる会社の社員旅行と思われる団体が大声で朝から酒を飲み、これから3日間どれだけ酒を飲めるか、などと話していた。

飛行機の中で寝たかったのに、後ろにいた小さい子どもがうるさくて寝れず…


出雲縁結び空港に到着。ってすごいネーミングだな。

まずはトイレに向かい、ゆっくりしようとした瞬間、同行者の奥さんから電話が!
今すぐ出てきて出雲大社行きのバスに乗らないとまずいとのこと。

マジかっておもって急いでトイレから飛び出し、大急ぎで券売機で購入。
滑り込みで何とか乗ることができた。

なんとこれを逃したら次は12時までないらしい…
1日の予定が狂うところであった。
流石にタクシーは厳しいしね。

一時間くらいバスに乗っていただろうか。出雲空港から意外と遠い…
もちろん座れたのだが、なにせ朝が早すぎて眠すぎる状態に加え、飛行機でも全く寝れなかったこともあり、完全にグロッキー状態であった。

出雲大社前のバス停に到着。
降車するバス停がいくつかあったのだが、グロッキー状態でよく聞いていなかった。
とりあえず目の前には出雲大社の鳥居が見えるバス停で下車。

まずはインフォメーションセンターに向かう。
この目貫通りがなんともいい雰囲気。
なんかよく表現できないけど、出雲って感じなんだな。歩いているだけで雰囲気あって楽しかった。

ここで帰る方法を確認したり、地図を入手したりする。

目貫通りには勾玉のお店が数多く門を構えていた。
これも出雲大社の名物らしい。うさぎ型の勾玉なども売っていてかわいらしい。後で寄ってみよう。

で、いよいよ出雲大社の鳥居をくぐる。

ここがあの古事記の伝説の舞台である。
景色としては明治神宮に似てるなあ。

中に入ると神酒を配っていたのでいただいた。写真を撮って怒られたけど。


そしていよいよあの神楽殿へ。

特大の注連縄をこの目で見ることができた。近くで見るともうすでに縄に見えないくらいの大迫力であった。

午前中の陽が非常に気持ちがいい。小腹が減ったので屋台をふらつく。いか焼きはうま過ぎた。
うさぎのモニュメントがあちらこちらにおいてあって、かわいい。
が、あの伝説ではウサギは悪い奴じゃなかったっけ…?


で、昼飯。


ここに来たらこれを食べずにはいられないでしょう。


出雲そば!

これはやっぱりおいしかったね。
昼真っからビールを頼み、出雲割子そばを注文。

最初はまったく味がついてないそばを、自分で徐々につゆを加えながら食べる。
けっこう味がつよいそばだった。
もう一つ、三食割子そばってのもあって、そっちにするか迷ったんだけど、明日食べることを決意。

昼ごはんのあとは買い物タイム。
先ほどの宣言通り、勾玉のお店を何件か回る。

ここで石が入ったブレスを購入。
俺の誕生石、アクアマリンが入ったもの。
しかも奥さんとクリスマスプレゼントとして交換し合う。

お土産屋さんをいくつか冷やかしてローカル線、一畑電鉄の出雲大社前駅へ。
ここの電車が一両のローカル線って感じでテンションあがった。
まあ、乗ったら爆睡だったけど。

30分ほどでJRの出雲市駅へ。
駅で時刻表を確認すると、40分ほど時間があったので、一服したりコンビニ行ったりして時間を潰した。

駅で特急の自由席を購入する。
15分くらい前に特急の到着するホームに行ったが、そこには信じられないくらいの長蛇の列が…
しかも大幅な遅延。40分くらい待たされた。

ようやく到着した特急はすでに乗れるのが疑問なくらいの乗車率。
自由席なんて真ん中の通路まで人でぱんぱん。指定席のほうにまで人が溢れ返っている。
連結部分なんて朝の通勤電車並みに人が入っている。

何とか列車に乗り込み、出雲市駅から温泉津駅まで。
この時間はきつかった。温泉津に着くだいぶ前からじわじわとドアに近づき、降りる準備をする。
何人も希望の駅で降りれなかった人をみたからね。

温泉津で無事に降りることができた。この時ばかりは安堵感半端じゃなかった。
無事に降りられた安堵感からか温泉津駅ではしゃぎまわった。


宿まではバスタクシーが出ており、100円で送ってくれた。
そこで温泉津のマップをもらい、ここも世界遺産指定されていることを知り、さらにテンションが上がる。
運転手からおすすめの温泉を二つ紹介してもらう。
一つは、元湯。ここは温泉津で一番歴史がある温泉で、ガチな感じ。めちゃめちゃ熱いらしい… 昔、タヌキが傷をいやしに浸かっていたという伝説が残る。
もうひとつは薬師湯。上の元湯とこの薬師湯が温泉津の二大温泉らしく、薬師湯は元湯に比べ、快適で施設化しているとのこと。
どうせなら両方制覇したい…

で、宿に到着。


この温泉津って町の雰囲気が最高に好きだった。
ノスタルジック… レトロ…

日が落ちて暗くなっていたが、町を散歩。

町自体は大きくなく、通りを散歩した。

宿はのがわやってとこだったのだが、部屋ごはんでたらふく食べた。
やどの温泉も最高に気持ちよかった。
そしてその後の一服… 至福の時だ。


一日目終了。