シモの趣味日記

大学生シモの趣味丸出しの雑記です。更新不定期ですが、よろしく。

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書評『猫の地球儀 焔の章/幽の章』

2011-07-11 21:14:40 | 本の感想
 実はまだ生きてます、シモです。久々の更新ですが、周囲もあまりブログを更新していない様子。忙しいのだと思っておきます。

 最近の近況としては、ついに始まったアニメ「アイドルマスター」は京都では1週遅れなのでネタバレを見ないよう必死です。これからレポートの課題や試験が待っているので、あまりテレビを見たりする暇が無いのが辛いです。8月頭からの夏休みを目指して、頑張れ、自分!・・・まあ、夏休みの課題もそこそこあるんですけどね^^;


 さて、そんな話はさておき、ブログの更新頻度を上げる意味も兼ねて、読んだ本の感想をちょっと載せていこうかななんて思っています。ぼかしてはみますが、ストーリーのネタバレがあるので、ご注意を。まずは、コレから。


 秋山瑞人著 『猫の地球儀 焔の章』『猫の地球儀その2 幽の章』 電撃文庫 2000年


 これを初めて読んだのは、確か中学校のころだったはずです。ライトノベルの存在を知ったばかりの当時、近所の図書館で見かけて借りたの最初でした。椎名優氏のイラストの可愛さが手にとった原因だったと思います。猫と少女は大好きです。最近になって大学生協でSFフェアをやっていて、この作品も売られていたので懐かしさから購入しました。

 まずはあらすじ。ジャンルとしては、SFですね。時は人類がいなくなった未来、その遺産であるスペースコロニーの中で進化した猫たちが黴、虫などと暮らしている世界の話です。彼らは地球を死者の魂が行く場所だと宗教的に考え、それに異を唱え、地球へ行こうとする「スカイウォーカー」を異端者として迫害しています。
 そんな中、ロボットを操り命がけで戦う「スパイラルダイブ」のチャンピオン「焔(ほむら)」は37番目のスカイウォーカーである「幽(かすか)」と前代のスカイウォーカーの相棒であったロボット「クリスマス」のコンビに出会います。地球へ行く夢を叶えるために努力する幽と、それに興味を持ちながらも従来の考えを捨てきれない焔の二匹は、天才であるが故の孤独から互いに友を欲し、徐々に打ち解けていきます。この二匹を軸に、物語は進行するわけです。

 猫が独自の社会を作り、ロボットやメカを操る世界観はファンタジーSFのようですが、この作品は「自身の夢を叶える為に、他人を犠牲にする」事についてを主題としており、けっこうハードな内容となっています。スカイウォーカーを異端として迫害する姿はかつての天動説、地動説論争に魔女狩りを足したような感じです。
 科学的な考察を基に、地球に行きたいと言う幽はふとすると保守的な宗教権威に反発するヒーローのようにも見えますが、その為に色々と他人を犠牲にしていきます。そしてとうとう、身近な者さえもその犠牲となり、死んでしまいます。しかし、怒る焔に問われた「死者の魂の在り処」に幽は答えることができません。幽の夢は、残された者の信ずる拠り所さえ壊すものなのです。それでも、夢のため、幽は単身地球を目指します。

 他を犠牲にしても、夢を叶えるために突き進む。この作品は、パラダイムシフトの際に起こる、「従来の安定していた秩序」の破壊について、幽と焔という二つの立場から描いています。科学技術のどんどん発達する今の世において、それら技術は人を幸福にしているのでしょうか。技術の発展で犠牲となるものがいることは、はたして仕方の無いことなのでしょうか。悩みは尽きませんが、かといって足を止めるわけにはいかない。停滞は、衰退に直結しているのです。そういった苦悩についてを題材にした、とても面白い作品だと思います。

 …とまぁ、ここまで小難しく書いてみたわけですが(多分私自身も今いちわかってないのでは?)、それはそれ、やはり「ライトノベル」として「可愛いorカッコいいキャラクター」は外せないわけで、この作品にも魅力的なキャラはいっぱいいます。

 この作品の「可愛い」担当は、焔のファンの子猫「楽(かぐら)」と人型ロボット「クリスマス(クリス)」の二人でしょうね。天真爛漫に、まさに子供といった感じに振舞う楽は、焔、幽という二匹の天才を良い感じにかき乱してくれます。そしてクリスは、猫達とあまり意思疎通できないながらも、必死にスカイウォーカーの夢を応援する姿はけなげで可愛らしいです。
 それに、幽と焔の二匹の「殴り愛」!あれですね、河原で殴り合って夕日をバックに「お前強いな!」「お前こそ!」みたいな感じです。王道にして至高、といったところでしょうか。
 猫を主人公にしたのも、アリだと思います。「自由」である猫だからこそ、ひたすらに夢を追い続ける幽、戦うことが全ての焔といった「一つが全て」な個性を出すことが出来ていると思います。これが人間だと、色々なしがらみが関わってきますからね。

 ともかくもこの作品、SF的な小難しい用語なんて殆ど出ません。むしろ、用語はファンタジーチックです。SFに馴染みの無い方でも、ノンフィクションや、歴史小説などしか読まない方でなければ十分にとっつきやすい作品だと思います。読んでみなければ作品の良し悪しなど分からないものです。是非ご一読を。


 では、また。
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1 コメント

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Unknown (くらんず)
2011-07-12 01:18:53
この文量をレポートにまわせばよかったのに。

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