「釣った魚に餌はやらない」散財日記

本、ゲーム、CD、DVD等の購入日記。雑食ですがBLと少女漫画が中心傾向。感想はネタバレまじりが多く、たまに長めです。

CIEL2011年11月号購入その3( 「世界一初恋〜小野寺律の場合〜」no.12の最後までネタばれあり)

2011年10月03日 07時25分36秒 | 雑誌
一昨日の届き物
・CIEL '2011 11月号



世界一初恋〜小野寺律の場合〜。 中村春菊。



<< 本日の面会時間は終了致しました 当院では─── >>

夜が更け、面会時間が終わる。
律と杏ちゃんが自販機で飲み物を買って歩き出す。

「タクシーで帰る?」
「うん」

「今日は本当にありがとう
 杏ちゃんがいなかったらこんな事で済まなかったよ 助かった」
「………………………
 …律っちゃんて本当に優しいよね だから大好き」

頬を染め、うつむく杏ちゃんに、
律は今更のように、「あ… 杏ちゃんあのね」と杏ちゃんからの思慕を感じて困り顔。

「こんな時に しかもしつこくてごめんなさい
 律ちゃん やっぱり私 律ちゃんの事が好き
 律ちゃんの彼女にしてくれませんか

杏ちゃんだけでなく、律もうつむく。

「………………」
「………………」

言いよどむ律、返事を待つ杏ちゃん。

「──────
 ……ごめん
 杏ちゃん 俺は…」

「律っちゃんってひょっとして
 
あの隣の人が好きなの?」

ゴツ!

思わぬ杏ちゃんからの攻撃(?)に、律は壁に倒れこんで顔を打つ(笑)

「え? え? は?
 あ あはははは!

 ななな何言ってんだよ は は は は は は
 あ は は は は は は

 杏ちゃん急にどうしたの!!
 あの人男だよ!? あ は は は は は は

青ざめ、汗ダラダラで、律は無意味に手を振りながらそんな事を言う。
でも、意識してか無意識でなのか、否定の言葉を口にしない。

「…私 ずっと律っちゃんのこと見てた

 律っちゃんが急に変になった時も
 彼女がいた時もずっと見てたけど

 さっきみたいな表情 初めて見た」

高野の手が触れた箇所に手を当てていた律。
何かが溢れ出しそうな、慕わしげなあの表情。

「さっき?」
「…… ううん違う
 2回目だ

 律っちゃんが高校のころ
 たまに あんな顔してた

 ひょっとして隣の人って
 律っちゃんが中学の時から好きだった人?」

「………や それは 違…
 ………あの 杏ちゃん 俺は……

 あの………
 ………… ……………

 ───────────────」

赤くなり、言いよどんでた律は、
否定の言葉を吐けず、ついに口元に手を当て黙りこむ。

「………」

「………その
 …男同士って…おかしいよね…」
「…おかしいっていうか私にはよく分からない」

「う うん それが普通だと思う…」と、
律は幼馴染の女の子へのカミングアウト(?)に、もう死にそうと、ヨロヨロ(笑)

「…あの人とつき合ってるの?」
や! そういうんじゃなくて」
「律っちゃんの気持ちは気付いてるの?」

「えっと あの
 ど どうなのか
 た …多分

 いや何というか
 まだ 色んな事がうまく分からなくて…
 その………

 …ただ
 杏ちゃんの気持ちに応えてあげられなくて
 ………ゴメン」

「………… 嫌だ」

「杏ちゃん…」

「だって
 男同士とか
 そんなあやふやで中途半端な気持ちじゃ
 律っちゃんが傷付く────」
「大丈夫」

ふいに聞こえた声。

『え?』

「中途半端とかねーーから」

病院の外に、高野が立っていた。

「た……っ」


「覚悟とかそーゆーのだったら
 とっくの昔にできてる」


目つきはよくないが、視線もまっすぐに高野が言う。

「ちょ…っえ!?
 ええ!? な え!?
 何でいるんですか!! 帰ったんじゃ…」
「面会終了までいるっつってたし
 仕事終わったら拾えるから 拾おうと思って迎えに来た」
「ぬ 盗み聞きしてたんですか!?」

「………」と、2人の会話を聞いている杏ちゃん。

「つーか お前だけが一向に気付かんだけで」
「ええっ!?」

隣の人!!

 律ちゃんのこと泣かしたら
 私が許さないから!!

 「律っちゃん大好き

 だから
 がんばれ!!」


そう言うと、杏ちゃんはひとりその場を駈け出した。

「あ 杏ちゃん!!
 杏… ─────────」


『……え?』

「………………………………
 ………………………………
 ………………………………」

『え? えーーーと えーーーと
 …な 何だろう 何 この状況』

「さて…と 帰るか
 そーだ 帰りついでに本屋に寄ってもいい?」
「す すみません 俺 用事があって」

無理

 こんな状況で まともに高野さんと一緒にいられる訳が
 ないって分かってんだろ 俺』


なのに、青くなってヨトヨトしつつも、律は高野と書店へわら

『こういう時はひたすら仕事の事だけ考えるんだ!!
 そうだ!! 俺は余計な事考えてる暇はないんだ』

ギクシャク動く律は高野から挙動不審と言われてしまう(笑)
しかし佐藤さんのアンケート取り戻すため、
何か勉強になりそうなものを、と、本を見繕う律の前で、

「佐藤伊織の漫画 続き読みたくてーー」

と、律が担当の、アンケートが下がってた作家のコミックスを買うお客がいた。
びっくりしたような律に、高野が告げる。

「ああいうのって 地味に嬉しいもんだろ
 あせる必要はないから お前はちゃんとやってる

 ちゃんと いつも見てるから」

律はゴン、と軽く額を高野の拳に小突かれた。

『やっぱり 一人で 帰ればよかった

 杏ちゃんが変な事言うから
 変に意識してしまってるんだ

 上司が部下を励ましてくれてるだけなのに
 恥ずかしすぎて 身体が溶けそうになる

 心臓が鳴り響くのが 止まらなくて』


マンションに着き、エレベーター内で律は高野へ謝意を告げる。

「あ あの
 送って頂いてありがとうございました
 お疲れの所すみませんでした」

「あのさ 一つ聞いてもいい?」
「え?」

「彼女 何で俺の事気付いたの? お前がバラしたのか?」
「まっ まさか!」

「じゃあ何で」
「……………」
「小野寺」

「……………
 ………いや だから…

 …その…
 お 俺が高野さんに対して変な表情してたらしくて……」

「表情って?」
「知りませんよ」

「…それで彼女が気付いたって事はさ
 つまり お前がバレる様な表情したって事だろ」
「知りません」

エレベーターの扉が開き、律は逃げ出そうとする。

「お休みなさい
 今日はありがとうございました」


しかし。

「小野寺」

高野が律の手を握ってる。
決して強く握りしめたり、強引に引き寄せたりはしていない。

「そんな事言われて
 黙って帰すとでも思ってんの?」


おそらく、振りほどこうと思えば振りほどけた。
でも。

『──────ああ
 こうやって 俺はまた』



部屋に入れば、すぐにドアに押しつけられてキスされた。
何度も唇を重ね、高野は律に杏ちゃんに抱きつかれた場所を問い、
律は彼女とは何でもないと言い連ね、肌をたどる高野へ、
「あ あの! これ以上ダメです!!」と言って高野の胸を押しやる。

「何で」と不機嫌そうな高野への答えは、校了だったから風呂3日入ってない。
それは高野も同じで、丁度いい一緒に入って洗えばいーだろと、律は風呂場へ連れて行かれる。

服を着たままシャワーのお湯が、湯気が、2人を包み、何度も何度も高野は律の唇をついばんだ。
高野に手をひかれ、互いに触りあい2人。

「小野寺 顔見せて」
「何…」
「見たいんだけど 俺だけに見せる顔」

「…や やめて下さい 嫌です 絶対嫌だ」
「何でだよ」

「だって
 …………………………恥ずかしい…………………………」

顔を背け、目元を手で隠し、真っ赤になって律は恥じらう。

「おい」
「え?」
「アホが 煽んな」

怒ったかのような高野は、そのまま風呂場で律を求め───。

抱き合った後、高野はここ一週間ロクに寝てないと、律を抱きしめたまま眠ってしまった。
寝るならちゃんとした所で、困るんですけど!と口にした律だが、
高野は起きないし、風呂場の鏡に写った自分の表情は嬉しげ。
そして思う。

『…俺 そんなにへんな表情してたのかな』

「さっきみたいな表情 初めてみた」


『確かめる方法なんて ないけれど
 俺は どんな表情(かお)をしたんだろう
 高野さんを思って どんな顔をしたんだろう─────……』


翌日、会社の律の机にドサドサとバインダーが積み上げられる。
それは高野言うところの「少女マンガ編集完全養成マニュアル」。
その様子を見た木佐がおののき、何をしたのか律に尋ねた

「気をつけて!! 高野さんハンパないから
 あの人に"アンケートとれる漫画作りたいなぁ"とか言ったら本気で叩き直されるから

 マジ超スパルタ
 マンツーマンで徹底的にメタメタにやられて
 完全に理解するまで家にも帰してもらえなくて
 
 最後には洗脳されるんだよ!」

過去に何人もそれが原因で編集部を去った人間がいて、
木佐等もそれやられて実はちょっとトラウマ気味…(笑)

その忠告に、時間取らせるのも悪いから要点だけかいつまんで教えてほしいと言うと、
「やっぱりお前 中途半端な奴だな」と言われ、「な…っ」とカチーンときた律。

「ま 俺も
 ヤル気ねー奴 指導してもイミねーし
 そもそも お前如きには無理な話か…」

そんなことを言われた律は。

「う うけてたとうじゃないですか」
「あっそ」

バインダーを両脇に抱え、売り言葉に買い言葉の律(笑)

ヤバイ コイツ 本気で ムカツク!!!
 今にみてろ今にみてろ今にみてろ
 絶対コイツを見返してやる!!!!』



【恋に(完全に)墜ちるまであと141日】



つづく。



気になる存在だった杏ちゃん、
親公認の婚約者同然だった彼女ですが、律の想い人を知って退場。
律のことが好きだからだろうけど、振った男に「がんばれ!」と言える彼女は、
良い意味で、ほんとうに育ちの良いお嬢さんなんだろうなあと思います。

杏ちゃんはここで当て馬としては退場なのでしょうか。
そんなに好きじゃなかったけど、今月号の去り際の彼女が健気に思えたのでちょっとかわいそう。
でも私も律も、杏ちゃんのこと高野より好きになれないから、仕方ないよね…!(←オイ)

で、まだ完全には恋に堕ちてないんですね(笑)
前回のカウントダウンから3週間ほど短くなってた! よかった〜。
このまま進行がゆっくりになったとしたら、いつ終わるんだよって毒づいてたと思う(笑)



一応貼っておきます。
・「世界一初恋〜小野寺律の場合〜」CIEL雑誌ネタバレ感想ぜんぶ

※別窓です
※番外編「世界一初恋〜高野政宗の場合〜」も含まれます

ASUKA CIEL (アスカ シエル) 2011年 11月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
角川書店
ジャンル:
マンガ
キーワード
世界一初恋 クリエーター 好きだから 恥ずかしすぎて カミングアウト 少女マンガ
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10 コメント

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Unknown (軟膏)
2011-10-05 10:15:56
エレベーターの扉が開いて律が逃げ出そうとするところだけ名前がレンになってますよ!鏡音ですか(^0^)
ネタバレありがとうございます。 (ち)
2011-10-05 20:34:09
ずっと続きが気になっていたので、ネタバレうれしかったです。ありがとうございます。
>軟膏さん (びんこ)
2011-10-05 22:53:22
ご指摘ありがとうございます!
直しました!(笑)

思わず「リン」も検索してしまいました(笑)
「リン」はなかったようで、ちょっと残念…。(←オイ)

いつものように、ボカロ系ニコ生聴きながら書いてたせいかもしれません。
ちゃんと読み返さないので、全然分からなかったです。
本当にありがとうございました!
>ちさん (びんこ)
2011-10-05 22:58:48
そういう時は、ネタバレ探すよりも本誌買えばいいですよ!(笑)
解決策ってわりと身近にありますねv
読みました (腐女より)
2011-11-05 20:33:29

単行本の続きということもあり、すっごく楽しみにしていた続編でしたが・・・さすが期待を裏切らない展開にドキドキです(*^。^*)

杏ちゃんの今後の展開もきになりますが、やはり今後は、親との絡みで内容を展開し、最後に恋に堕ちるんですかね(+o+)

気・気になる〜♪

純情ロマンチカは読まれているんですか?

もちろん私は、全巻持ってます♪
>腐女さん (びんこ)
2011-11-12 08:58:21
「純情ロマンチカ」読んでますよーv
小説版は、記憶喪失の巻は買ったよ…な…?な感じですが、
マンガは全巻買ってるはずです(笑)
はじめまして♪ (紅子)
2012-02-05 17:06:18
こんにちわ♪
最近「セカコイ」にはまってしまい
アニメも全部観て
単行本全巻揃えちゃいました♪
6巻の続きが気になって、こちらに訪問させてもらったのですが、何度読んでもドキドキですね!!!!
つ、ついに第3者にばれてしまった
しかも杏ちゃんだとは〜〜〜〜

ドキドキ・・・
は、早く漫画で読みたいです♪

ありがとうございます♪
またご訪問させていただきます☆
>紅子さん (びんこ)
2012-02-06 00:37:39
はじめまして!

はやくコミックス発売してほしいですね!
今月号も掲載されてなかったので、まだ発売先でしょうね〜。
待ちかねてます(笑)
おかげさまで (紅子)
2012-02-09 14:49:25
びんこさん♪こんにちわ
再コメントお許しください!
実はこちらを読んできゅんきゅん度が高まりすぎてついに購入しちゃいました!!!
(*ノДノ)キャ!!
まんま。。。ですね!
もうニヤニヤしながら読んで堪能しております

びんこさん、私に至福の時間をありがとうございます〜

やっぱ高律はサイコーですね♪
んで、高野さん、りっくんを好きすぎです!!

次回はいつ読めるんでしょうか〜
待ち遠しい〜〜〜
>紅子さん (びんこ)
2012-02-13 23:14:45
こんばんは!

購入なさったんですねv
本物はネタばれと違っていいですよねーv

次回はいつなんでしょうね〜。
先日発売のCIELに「世界一初恋」の漫画載ってないなー、と思ってスルーしたけど、
次号に「世界一初恋」載るのかチェックしとけばよかった…。

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