扇子と手拭い

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泥田でダイアモンドを見つけた気分!!

2016-09-19 01:36:07 | 落語
 本職の落語は客が聴きたい噺家にカネを払って聴きに行く。ところが、素人の落語会は聞きたいと思っていない人に来てもらうわけだから、客集めは本職以上に大変だ。

 だから、交通費を払って来てくれる客に「つまらない」と思われたらオシマイ。次は絶対来ない。あたしが出演者の人選にこだわるのはこの点である。おかげさまで、あたしが主催する落語会は「次はいつやるの?」と声がかかる。ありがたいことだ。

 17日の初の独演会は当初の不安を吹き飛ばす盛況ぶりだった。ゲストが良かったためだ。22歳の現役女子大生。今年4月の落語会に出てもらい、大好評を博した。だからゲスト選びに苦労しなかった。

 とにかく落語が楽しい。明るい。面白い。こんな子はめったにいない。いろんな大学の落研(落語研究会)の学生落語家の話を聴いたことがあるが、どこか玄人、クロウトした“臭い”ところがある。

 だが、彼女にはそんな嫌なところが微塵もない。笑いを取ろうと、やたら「くすぐり」を入れるようなこともない。あたしが開口一番に江戸っ子の祭りの噺「百川」をかけた。

 そのあとでゲストの彼女が登壇。子供が父親から小遣いをかすめ取る「真田小僧」を披露した。あたしがこれまで聴いた誰よりも面白かった。アレンジメントが実にいい。これほど愉快な「真田小僧」をやれる本職はいないだろう。

 続いてあたしが「千両みかん」で高座に上がった。みかん一つが千両と言うとてつもない噺だ。15分の中入りの後、再び学生が「初天神」をやった。これも子供が登場する噺。客席から随所で笑いが起きた。

最後はあたしの「明烏」で締めた。堅物の若旦那が吉原でめでたく“男になる”という艶笑噺である。

「百川」「千両みかん」「明烏」ともに寄席では「トリネタ」と言われる大ネタである。番組表を見た席亭は、「大ネタを三席も並べて、果たしてやれるのか」と最初、不安に思った、と後で話してくれた。


 三席無事に終えた後、緊張がほぐれてぐったりした。「今日の出来は良かった」と席亭が珍しく誉めてくれた。それよりなにより嬉しかったのは、常連客はもとより、この夜初めて来た客が口をそろえて「いい落語会だった」「楽しかった」と言ってくれたことだ。

 おほめの言葉の大半はゲストのおかげだと思っている。別のゲストとやっていたらこうはいかない。あたしにとって彼女は貴重な「宝物」である。泥田でダイアモンドを見つけた気分だ。

 終演後の席亭を交えた3人での反省会(飲み会)で、彼女に「就職してからも、あなたの都合に合わせて落語会を開くから」と言ったら、笑っていた。
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