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リタイアーのよもやま話

排他的なトランプ

2017-01-23 21:41:53 | 政治

 アメリカ大統領トランプ氏の
排他的な姿勢に、大きな疑問を
感ずるのであるが、出口治明氏
の著作を引用して、その思いを
述べてみたい。

以下を、彼の著作からの引用で
ある。

 1492年にイサベルとフェ
ルナンドは、スペインを統一
しましたが、この「カトリッ
ク両王」は、ただちにユダ
ヤ人の迫放を実行しました。
スペインを純粋なキリスト
教徒の国にするというわけ
です。

 スペイン統一に多大の功
績があったのは、カスティ
ージャ王国の財力と軍事力
でしたが、この国の大蔵大
臣はユダヤ人でした。ユダ
ヤ人が金策を行ない財力を
貯えて軍事費を捻出したお
かげで統一が成し遂げられ
たのです。それなのに統一
が成就した途端、ローマ教
皇に「カトリック両王」な
どと褒められると、もっと
褒められようと思ったのか、
イサベル夫婦はユダヤ人を
追放します。どうもあまり
賢い夫婦ではなかったよう
です。

 こうして金融に通じた大
勢のユダヤ人がスペインを
追われました。彼らを受け
入れたのは、どこでしょう
か。それはオスマン朝の都
コンスタンティノープルで
す。

 オスマン朝(1299~1922)
は、その当時はまだまだ伸
び盛りの国でした。スルタ

ンは次のように考えていま
した。

 「わが国はこれからもっ
と大きくなる。有能な人材
は歓迎するので世界中から
来てほしい」

 こうしてオスマン朝の国
力は豊かになっていきます。

そしてスレイマン一世の頃
には、新たに大艦隊を建造
することも、大量の海賊を
雇うことも十分に可能にな
っていたのです。

蓄財の才があるユダヤ人を
追放して純粋なキリスト教
国を目指したスペイン、観
念よりも実利を重視して富
国強兵を目指したオスマン
朝。

明日のスペインの没落を暗
示させる出来事でした。

以上である。

アメリカ人というのは、本当
の意味では、アメリカインデ
ィアンのことである。

それ以外の人は、みんな移民
である。

だから、トランプ氏の言いよ
うは、失笑ものである。

それにしても、あの排他的姿
勢で、どれだけ国益を損なう
のか、考えたことはないかも
しれない。

彼は、不動産投資家という肩書
があるので、彼の資産はこの不
動産投資で得ているとなると、
国の底辺は理解できないかも
しれない。

金持ち相手の商売しかしていな
いからだ。

商売はできても、経済が分から
ない。

なんて、ことがあるかもしれな
い。