ネットにあった記事である。
看護師が語った、死ぬ直前に
誰もが後悔する「5つのこと」
末期患者と接するなかで、彼が口
にする後悔の言葉をまとめた『The
Top Five Regrets of The Dying』。
ある看護師が書いたこの本に掲載
されたリストが、webメディア「Co
llective Evolution」で紹介されて
いました。
人が死を前にして本気で後悔する
こととは? そこには、生きる上
でのヒントが隠されています。
01.
期待に応えるよりも、
“自分らしく”生きればよかった
これは、最もよく聞く後悔の言葉。
人は、人生が終わりに近づいてい
ることを悟った時、もっと自分ら
しく生きていたかったと考えるよ
うです。叶わずに過ぎ去っていっ
た幾つもの夢があれど、ほとんど
の人は、そのうちの半分にも全力
を尽くせずに時間を費やしてしま
う。そして、それが自分の決断次
第だったということに気づくよう
です。
健康は人を盲目にします。それが
もう長く続かないとわかるその時
まで、自由を見えづらくしてしま
うのです。
02.
あんなにがむしゃらに
働かなくてもよかった
これは、男性のほとんどが語って
いたこと。彼らの多くは、自分の
子どもたちの幼い頃や、パートナ
ーとの関係を懐かしみます。もち
ろん女性も同じようなことを語り
ますが、その多くは男性でした。
昔は、男性が家計を支えるのが当
たり前だった時代だったせいもあ
るでしょう。
とくに高齢の男性たちは、馬車馬
のように働き続けて人生の時間を
無駄にしたことに深く後悔してい
ました。
03.
言いたいことを我慢せず
はっきりと口に出せばよかった
多くの人が周囲との人間関係を円
満に保つために、言いたいことを
我慢しています。その結果、どう
でもいいような関係を続け、本音
のやりとりがないまま時間が刻々
と過ぎていく…。
いろんな思いに腹を立てて、溜め
込んで、泣いて、怒って、その結
果として病気になってしまう人が
どんなに多かったことか。
04.
もっと友達と
連絡をとればよかった
付き合いの長い友達の大切さに、
死ぬ直前まで気づかない人はたく
さんいます。関係を続けることよ
りも、自分の生活で手一杯になっ
て、年々大切な友達と疎遠になっ
てしまうこともあるでしょう。
なぜもっと友達関係に時間と努力
を費やさなかったのか、みんな死
の間際になってはじめて後悔する
のです。
05.
もっと自分の幸せを
追求すればよかった
これも驚くほどよく聞く意見。死
ぬ寸前まで、幸福が選択肢である
ことに気づけないのです。古いパ
ターンや習慣にとらわれて、慣れ
親しんだ快適さや身体的な条件の
前に情熱を忘れてしまう。あるい
は、変化に臆病になって、他人の
真似やいつも通りの自分のままで
生きてしまう。そして、いつの間
にか、自然に笑って生きることが
できなくなっている…。
笑ってしまうような無邪気な人生
を取り戻したいと、最期になって
心から後悔するのです。
以上。
森村誠一氏の「老いる覚悟」にあ
った文章である。
○人生の風雪を耐え忍び、やっと
余生がやってくる
老後が存在し、余生を過ごすため
には条件がある。
それは、社会構造の中に組み込ま
れて人生をおくってきたか、そう
でないかだろう。
自分からその日暮らしの職業を選
んだ人や、あるいは自分の意志で
定職につかなかった人、自由と引
き換えに社会構造の中に組み込ま
れることを拒んだ人などの場合は、
余生はない。
こういう人たちは、年金を払わず、
健康保険も未加入、貯蓄もない人
が多いので、病気になっても簡単
に医者に診てもらえない。
終の棲家もないわけである。住所
不定の場合もある。
この人たちは、余生の心配をする
よりも日々の糧を得ることを考え
ざるを得ない。
以上。
その中で、この言葉が、印象的で
あった。
老後が存在し、余生を過ごすため
には条件がある。
それは、社会構造の中に組み込ま
れて人生をおくってきたか、そう
でないかだろう。
これである。
この文章を読んで、やはり、ただ
は、年金は貰えないのだと。
しみじみと噛みしめるものがあっ
た。
自分が仕事人間だったことを、自己
弁護し、慰めていることもあるのだ
が。
死ぬ直前に
誰もが後悔する「5つのこと」
というタイトルだが、「誰もが」
というのが、「ミソ」である。
この言葉をつぶやく末期患者に、
「誰もが」と言ってあげる人が
いれば、その後悔を軽減できる
のではなかろうか。とも思うの
だが、どうだろう。
死ぬ直前に
誰もが後悔する「5つのこと」
だが、今の時代、誰もがドロップ
アウトしないように、必死に生き
ている。
戦前のように、分に応じた生き方
というのは、無くなった。
今や、国民全て、横並びになって
競わなければならない。
誰もが、才能や運に恵まれている
わけではないので、大方の人間は
背伸びして生きていかねばならぬ。
しかし、100名いれば、何でも
1番から100番まで、順番がある
のだ。
『だれでも持っている者は、さらに
与えられ、持たない者からは、持
っている物までも取り上げられる
のです。』(ルカ19:26)
というのがあるが、それは、金だけ
ではない。
労働力だって、能力だって、結局
は同じだ。
天才は、天才を見逃さない。
だから、誰もがドロップアウトし
ないように必死だ。
結局、私が人生に抱いていた
のは幻想で本当は分かってい
なかった、人生のことなんて
と、Joni Mitchelが歌ったよ
うに、己の人生を振り返ること
になるのかもしれない。
しかし、
死ぬ直前に
誰もが後悔する「5つのこと」
だと、いうことで、少しは自分
自身を慰めることも必要かもし
れぬ。