祈りへの巡礼

敬虔な祈りへの旅へ。

芝居の効用

2017年03月06日 | 日記

2017年3月6日(月) 曇りのち雨

雛祭りは過ぎたというのにまだまだ早朝の底冷えはきつい。自転車のサドルを握る両手がかじかむ。

この時期は三寒四温を何度か繰り返しながら一歩一歩春に近付いて行んだな。もう半月も経てば

今年も桜の開花が始まる。来月はいよいよ四月である。一年の過ぎ行くさまはあまりに早い。それ

に比べ、自己の成長のなんと遅いことか。人生は短し芸術は永し。人間の真理は永遠に変わらない。

昨日は久し振りに街に出て、ふらりと下北沢の小さな芝居小屋に入ったみた。演目は古代ギリシャ

のソフォクレスの三大悲劇の一「アンティゴネ」をまねた「始まりのアンティゴネ」の楽日だった。

椿組の20人近い役者が「死」について全員でディベートする壮大なお芝居で、最後まで飽きさせな

い活力があった。しかし芝居を観るのには特別なエネルギーが要求される。舞台で繰り広げられる

エネルギーに対峙するにはこちらもそれ相当の集中力が必要だ。かつて別役実の原作「象」の芝居

で徹底的に練習を強要されたことがあるのでよく分かる。半端な気持ちでは演じられない。物凄い

体力と集中力が必要になる。あの時の私のセリフ量は大体文庫本一冊くらいあった。それを覚える

のに約8ヶ月近くかかった。ぶっ通しのお芝居で2時間20分、よくもまああんなことがやれたなあ。

今もって感心する。と同時に役者さんの全存在を賭けたご苦労に対しては祈りを捧げたくなる。

芝居を終え、ひとり街に出た。北風が強い。しかし幾分春が近付いてきたような気持ちがした。

たまには芝居という芸術を観ることも大切な非日常という日常ではなかろうか。

 

 

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