江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

カジノで道徳の教科化は、もうオワッタ!

2016-12-07 | 随想
12月6日、カジノ解禁法案(統合型リゾート施設整備推進法案)が衆議院本会議で可決、参議院に送られた。

さすが「美しい国、日本」を吹聴する安倍晋三、一歩一歩確実に自らの理念を実現化している。
何しろ彼は、かつて初めて総理に就任する際に著書『美しい国へ』で、『活力とチャンスと優しさに満ちあふれ、自律の精神を大事にする、世界に開かれた、「美しい国、日本」 』と定義しているからだ。

一攫千金のチャンスが誰にでもあります。
でも、負けてもそれは自己責任です。
それが、自律の精神というものです。
金を、金を使いましょう!
そうすることによって経済が活性化します。
2020年は、東京オリンピック。
世界のみなさん、どうぞカジノでお楽しみを。
これが「美しい国、日本」です。


こんな声が何処からか聞こえてくるようだ。


実は、第一次安倍内閣が崩壊しつつあった頃から、この「美しい国、日本」がトーンダウンした。
当然と言えば当然だが、民主党政権が崩壊するやいなや、今度は、『新しい国へ』という本を出版した。
もちろん、ゴーストライターがいるのだろうが、「美しい国へ ・完全版」とか「増補版」とうたっている。
そして、「三本の矢」とか「アベノミクス」とかいう新たな言葉やキャッチフレーズをもってゾンビのごとく再登場してきた。
しかし、基本的には発想が変わらず一貫している。

安倍の考える「美しい国」とは、具体的には「軍備や軍隊がきっちり整えられ、個人より国家が重んじられ、天皇制を中心とする伝統的な価値観に基づいて動く国」という国家観であるが、それを支える支持母体である財界には常に留意した政策を講じている。
今回のカジノ法案もその一つに過ぎない。


ところが、ここに落とし穴があったことに彼は気付いただろうか?
と言うか、彼の一連の教育政策にとって、何とも言い訳がし難いものを持って来てしまったのではないだろうか。

言わずと知れた「教育改革論者:安倍晋三」は、教基法改悪を始めとした諸々の教育政策を施行してきた。
教育内容から教員管理に至るまで、安倍流に今でも「改革」し続けている。
その一つが道徳の教科化である。
まさに、お色直しした修身の復活とも言える。
イジメ対策とか「一人一人の良さを生かした評価を」とか、もっともらしい理由を付けながら子どもの心を牛耳る体制を整えようとしている。

そんな中で出して来たカジノである。
ギャンブル依存症を始めとして、様々な困難な社会問題に絡むことが必至であるだけでなく、手段は問わず金さえ動けば良しとする方策は、極めて不健全ではなかろうか。

考えてもみよ!
一方で道徳性の涵養を唱える他方では、博打を奨励する…。
「ウルセイ! ガキは黙って勉強でもしてろい!」
「とにかく金を稼がなきゃ、楽しい夢も見れねえよ!」


本当に「どのツラ下げて道徳教育の充実だい⁉︎」
という反問が続出しても不思議ではない。

これで、「特別の教科道徳」の存立根拠は消失したと言って良い。
原発避難児イジメの張本人になったのに続き、道徳性を大きく逸脱した法案を成立させつつあるからだ。

もっとも、こうした一連の政策が安倍流道徳なら、何の矛盾もない。
そうであるならば、教育現場からはもちろんのこと、有権者から強く弾劾されなければならない。



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