江戸川教育文化センター

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憲法違反の「自衛隊」を変えることが本当の在り方ではないのか!?

2017-05-15 | 随想


安倍晋三首相の暴走が止まらなくなってきているが、今度は「2020東京オリンピック・パラリンピックに合わせて憲法を変えたい」というようなことをシャーシャーと言ってのけた。
それも、自民党の改憲草案にはなかった憲法九条に自衛隊を明記すると語ったのである。

安倍晋三曰く、「多くの憲法学者が自衛隊は違憲であると指摘している。採択されている多くの教科書でも、自衛隊が違憲であるという記述がある。」
これらは正確な実態ではなく、2015年6月に朝日新聞が実施した憲法学者へのアンケートでは、以下のとおりである。
・違憲:50人
・違憲の可能性あり:27人
・違憲に当たらない可能性あり:13人
・合憲:28人
・無回答:4人

たしかに比較多数の学者が違憲としているが、「集団的自衛権」を違憲とするほどの圧倒的多数ではない。
もっとも、あの時は、違憲と指摘されても堂々と無視をして立憲主義を踏みにじったわけだが、今回は違憲と言われているから変えようというわけだ。
学者の見解も自分の都合で勝手に判断して利用するという、実に狡猾で悪質な発想である。

教科書に関しては、安倍が言うような違憲と断定しているものは残念ながら一社もない。
中学校の公民の教科書では、7社中6社が合憲とする政府見解と違憲とする見解の両論を併記しているのだ。
しかし、政府見解を教科書検定に反映させるという強引な政治介入をしてまで作成させた教科書ですら満足できないのか、ここでもまた、違憲と表記されているから憲法を変えたいというわけである。


そもそも、憲法論議をオリンピック・パラリンピックに絡めるとは不謹慎極まるものだ。
まるで憲法を記念樹かモニュメント程度にしか考えていないかのようだ。
「2020東京オリ・パラ記念憲法改正!」をキャッチフレーズにしようと言うのだから、全く話にもならない。
お笑い芸人がバラエティー番組でポンポン喋るようなノリで語るのが一国の総理大臣なのだから、喜劇ではなく悲劇そのものである。


何故、多くの憲法学者が違憲としているのか?
何故、教科書に政府見解だけではない違憲論が記載されているのか?

答えは簡単明瞭!
現状の自衛隊は憲法違反なのだ!!

憲法に違反する事柄はそのまま放置されてはならない。
違反の事実を解消すべく変えなくてはならないのだ。

現状の自衛隊をきっちり見直し、掛け値なしで国民の命と暮らしを守る組織に変える努力をすべきなのだ。
それを歴代の政権はサボタージュしてきたのだ。
かの社会党の村山元総理でさえ、自社さ連合政権で「合憲」と明言して自衛隊の中身や在り方には手を付けなかったのだ。

この「自衛隊の真実」を根本的に国民に情報公開して、数年かけてあるべき姿にしようとするのが政治家の役目ではないだろうか。
ここをいじらずに危機意識ばかり煽ったりするから、生活に追われてじっくり考える暇もない国民の多くが、「自衛隊の存在を明記したい」とする安倍首相に同意してしまうのだ。

野党は、このあたりをしっかり見据えて論議しないと、「民進党も対案を出すべきだ」などという挑発に乗っていいようにやられてしまう。


形を変えて何度でも言いたい。
自衛隊が憲法違反という事実を認めるなら、憲法を変えるのではなく違反している自衛隊を変えるのが筋ではないのか!?



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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2017-05-16 17:01:28
70年前に間違った憲法にしちゃったんだから、気付いたときに改正するのは国民の義務だと思いますよ。

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