団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

認知症患者の支援チームを阻む壁

2017-10-09 09:38:38 | 健康・病気

若年性認知症になった佐治雅子さん(57)は、女友達14人が参加するチームcorekaraの支援を受けて生活し、講演活動を続けています。corekaraの代表は佐治さんです。講演会では、チームの2人の女性がサポート活動について説明しました。

佐治さんは90歳の父との二人暮らしです。母は4年前に亡くなりました。サポートするうえで困ったのは役所や医療現場での壁だったといいます。

佐治さんに頼まれて、役所に住民票を取りに行くと、委任状を持っていっても、家族でないと発行してくれません。家族は90歳の父しかおらず、父は体が弱っているので役所に来ることはできません。その辺の事情を説明しても納得していただけません。佐治さん方と役所を何回も往復して、住民票をやっと受け取ったこともありました。

病院では、医師から「家族ですか」と問われ、「友人です」と答えると、「外で待ってください」と同席を許してくれません。「生活サポートをしているのですが」と迫っても、「家族ではないと」と断られました。

佐治さんの場合、大阪市立弘済院附属病院の中西亜紀副院長が主治医になり、サポートチームに理解があったので、この問題は解決しました。

厚労省の調べでは、65歳以上の認知症患者は440万人、軽度認知障害の400万人を加えると840万人に上ります。65歳以上の4人に1人が認知症状を呈している計算になります。

この中には、佐治さんのようにシングルで家族は親しかいない人や、親や配偶者が亡くなり一人暮らしの人がかなりいるとみられます。佐治さんのようなサポートチームがつくられても、同じ壁が立ちふさがることになります。私たちが訴えて、行政や医療現場を変えていく必要を強く感じました。

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