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英BPの統計によれば、先進国の石油需要は2005年をピークに減少に転じている。

2016年11月05日 | 経済

英BPの統計によれば、先進国の石油需要は2005年をピークに減少
に転じている。自動車の燃費が急速に改善したことなどがその要因


2016年11月5日 土曜日

再び沸き起こるピークオイル論で原油価格暴落 再生可能エネルギー、電気自動車分野の技術革新で石油需要が減少? 11月4日 藤 和彦

「石油需要は2030年にピークに達し、その後は後退する」──。この予測が発表されたのは10月9~13日にトルコ・イスタンブールで開催された第23回世界エネルギー会議(WEC)である。WECは1923年に設立されて以来、3年に1度のペースで開催され、各界の専門家がその時代の重要なエネルギー問題について議論を重ねてきた(1930年の大会ではアインシュタインが出席して相対性理論を紹介した)。

?2013年頃から石油需要は「2020年頃に頭打ちになる」と言われ始めていた(英エコノミスト誌)。石油需要がピークを打つ理由は、再生可能エネルギーや電気自動車など分野で技術革新が進み、その導入が進むからである。

?太陽光発電モジュール価格は2009年以降50%下落した。再生エネルギーのコスト低下は既に発電所のビジネスモデルを変えつつある。

?英格付け会社フィッチは10月18日、「電気自動車(EV)の普及が石油会社の深刻な脅威になる」とのレポートを発表した。現在、世界の石油消費量の55%が運輸部門向けだが、内燃機関からEVへのシフトが今後本格化する。具体的には、近年の電池の大幅な価格下落により「年率32.5%増のペースでEVの成長が続けば、約20年で世界の自動車の4分の1がEVになる」という。このような分析に基づき、フィッチは石油各社が電池や再生可能エネルギーなどの分野に投資をして収益の多様化を進めるよう訴えている。

?また、英BPの統計によれば、先進国の石油需要は2005年をピークに減少に転じている。自動車の燃費が急速に改善したことなどがその要因だが、自動車大国である米国でも石油消費量は2000年の日量1970万バレルから2015年には1940万バレルと減少している。

ハードランディングに近づきつつある中国経済

?それでも2005年以降に世界の石油需要が減少に向かわなかったのは、中国経済が「爆食」を始めたからである。

?世界の原油需要は2000年から2015年にかけて日量7700万バレルから日量9500万バレルへと年率1.4%のペースで増加した。その中で中国の原油需要は日量470万バレルから1200万バレルへと年率6.4%のペースで増加した。これは全体の増加分の41%に相当する。

?しかし、中国の石油需要にはさすがに飽食感が出始めている。

?9月のガソリン生産量は1012万トンと前年比0.5%増にとどまり、前月比では3カ月連続でマイナスとなった。中国政府は10月26日「2030年までに4台に1台の割合でガソリンと電気で動くハイブリット車とする」との目標を設定しており、近いうちに中国のガソリン需要は減少に転じる可能性が高い。

?産業用の石油需要は2013年頃から頭打ちになっている。さらに今後、バブル崩壊でその需要が大幅に減少するリスクが台頭している。

?中国共産党中央政治局は10月28日、経済政策方針を示す経済会議を開催した。第18期中央委員会第6回全体会議(6中全会)が閉幕した直後にこのような経済会議を開催するのは極めて異例である。

?同会議で当局は、「資産バブルの抑制を重視」「経済・金融リスクを防ぐ」として、各地で再び発生した不動産バブルとその影響による経済への打撃に強い警戒感をあらわにし、厳しい抑制措置の実施を示唆している。これについて専門家の間では「今後、当局の金融政策の重点は、『比較的高い安定的な経済成長の維持』から『資産バブル抑制』に変わる」との見方がある。中国経済はますますハードランディングに近づきつつあると言えよう。

?不動産バブルの崩壊によって当然のことながら石油需要も大打撃を受ける。不動産投資の急減は、セメント・鉄鋼・銅などのエネルギー多消費型産業を直撃するからである。

原油市場にとって本質的なのは需要の問題

?11月末の産油国の減産合意ができるかどうかは予断を許さない状況にあるが、仮に合意が成立したとしても「その効果は限定的であり、長期にわたり原油価格の低迷が続く」との見方が浮上している(10月11日付日本経済新聞)。

今回の原油価格急落は1986年に発生した「逆オイルショック」と比較されることが多い。

?1970年代の2度にわたる石油危機による原油価格の高騰で石油需要が減少、さらに北海油田の生産拡大などで供給過剰に陥っていた状況でサウジアラビアが増産したことから、WTI原油先物価格は1986年4月に1バレル=10ドルを割り込んだ。OPECによる生産枠復活などの対策も決定打とならず、原油価格はその後長きにわたり低迷した。

?これに対して「需要が伸びているという点で当時と現在では状況が異なる。長期にわたる価格低迷は続かないだろう」との声も根強い。しかし、逆オイルショック後の本格的な上昇基調は中国の原油需要が急増する2000年代半ばまで待たなければならなかったという事実は示唆的である。

?結局、原油市場にとって本質的なのは需要の問題であって、供給の問題ではないということだ。

?インドの石油需要(日量約400万バレルで日本とほぼ同等)は引き続き堅調に推移しているが、石油需要が半減すると予想される中国(日量1200万 → 同600万バレル)の穴埋めになるとは到底思えない。

?人民元が10月からSDR入りしたことで資本の流出規制が取りづらくなったことから、10月の人民元は月間ベースで5月以来の大幅安になった。このことは資本流出に歯止めがかからなくなっているために資金繰りがますます苦しくなることを意味する。中国の生産活動は来年に入り急減するような事態になれば、世界の石油需要は今年をピークに来年から減少してしまうだろう。

?そうなれば、産油国の減産合意もむなしく、原油価格の底は1バレル=20ドル、場合によっては同20ドルを下回ってしまう可能性も避けられないのではないだろうか。



(私のコメント)

「株式日記」では、オイルピーク説を元にしたアメリカ衰退論を書いていた時期がありました。シェール・オイルの採掘の実用化や電気自動車やハイブリッドカーの普及によるガソリンの消費の低迷などで、石油の需要は頭打ちとなり、先進国では2005年をピークに需要が減少しているそうです。

確かに日本でも、ガソリンスタンドの廃業が相次いでいる。とくにハイブリッドカーではガソリンスタンドに行く回数は半分に減る。ガソリン自動車でもリッター30キロを超える軽自動車が次々と出て来た。私は石油の需要は増える一方であると考えてきましたが、完全に間違ってしまった。

中国でも、エネルギー資源を求めてアフリカなどに投資をしてきましたが、石油価格の暴落で完全に裏目に出てしまった。中国はアメリカを上回る自動車大国となり、石油はいくらあっても足らなくなると考えて来た。しかし石油が高くなりすぎれば代替エネルギー開発が進んで需要は減少してしまう。

今考えてみれは、アメリカのロックフェラーが全力で中国の経済発展を支援してきたのは、石油を売り込むためであり、ロックフェラーは21世紀はアメリカを追い抜いて中国の世紀になると大宣伝をしてきた。それも石油を売り込むためであり、高く売りつけるために宣伝だったのだ。

石油代替エネルギー開発を止めさせるには、石油を只みたいに安くする必要がありますが、シェール・オイルはバレル40ドル台でも採算に乗るから、20ドル台まで下げる必要がある。それも数年間続ける必要がある。それ以外にも自動車のガソリン車は排ガス汚染の問題があり、先進国の排ガス規制は厳しくなる一方だ。

石油需要の半数以上は輸送用燃料としてであり、自動車や飛行機や船は石油が無ければ走れなかった。しかし自動車のみならず船や飛行機もハイブリッド化やバイオ燃料で運用できるようになって来て、石油の消費は減る一方だ。世界的に見ても石油需要は2020年頃には頭打ちになるそうです。

新興国投資ブームも過ぎ去れば、石油需要も停滞して来る。世界の投資家たちは新興国に投資をして儲けてきましたが、中国は昨日も書いたように投資をしても儲からなくなり、利益を持ち出そうと思っても政府の規制で不可能になっている。だからドイツの投資家たちも風向きが変わってきた。

BRICSへの投資は、経済発展する事で石油多消費社会を作り出そうとしたのでしょうが、技術の発展進歩は石油の消費を抑える働きをしている。電力にしても照明設備はLED化で白熱電球の10分の一にまで電力消費を少なくしている。蛍光灯と比べても半分だ。パソコンにしても電力バカ食いでしたが、HDDからシリコンディスクに代わり電気を食わなくなった。

結論的には、ピークオイル説は供給力のピークではなく、需要のピークオイルであり、ロックフェラーなどの石油屋は、新興国を経済発展させることで石油で一儲けを狙いましたが、中国なども経済発展には限界が見えて来た。14億人がみんな自動車に乗れば石油需要は増えるでしょうが、PM2,5で肺ガンになってしまう。


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Unknown (あきれ顔)
2016-11-05 16:46:13
EVが普及しないとかドヤ顔で言っていた自称戦略コラムの津田ヨウスケなどは、釈明すべきだな。
IT機器・インターネットサービスの普及によって人々の行動が効率化している影響もありそう… (ponpon)
2016-11-05 17:53:40
とりあえず…。
■WTI原油先物チャート(1994-2016)※表示期間を「1」にして下さい。
http://www.opticast.co.jp/cgi-bin/tm/chart.cgi?code=0470&asi=3
■ロンドン金価格チャート(1994-2016)※表示期間を「1」にして下さい。
http://www.opticast.co.jp/cgi-bin/tm/chart.cgi?code=0454&asi=3
2000年前後から右肩上がりになった点は共通していますが、金のほうはピークが後ろにズレている…。

> 世界の石油消費量の55%が運輸部門向け
> 自動車の燃費が急速に改善
> 石油の需要は頭打ちとなり、先進国では2005年をピークに需要が減少

エコカー普及、少子高齢化、経済成熟など色々な要因が挙げられるでしょうが、スマホなどのIT機器・インターネットサービスの普及の影響も大きいかも知れませんねぇ…。
例えば、ストリートビューやYouTubeのサービス拡充によって「現地・現場に行かなくなった」「旅行しなくなった」「見知らぬ土地への好奇心が薄れた」人も増えたでしょうし、メールやLINE、SNSなどの普及によって「人と直接会う機会が減った」「手紙を出さなくなった」人も増えたでしょうし、ネット通販やネット銀行、ネット証券の普及によって「実店舗に行く機会が減った」「振込み・入金をネットで済ます」という人も増えたでしょう…。
ハガキ・手紙を出さなくなることによって、封筒や便箋、切手を買いに行く必要が無くなりますし、ポストに投函しに行く必要も無くなるので、移動する機会は削減されます…。
IT機器・インターネットサービスの普及拡大によって、人々が“ネットで済ませられることはネットで済ます”傾向が強まり、その結果、無駄な移動をしなくなって、日常行動が効率化している可能性も考えられますねぇ…。
そう言えば、昔は調べものがある時は図書館や本屋へ行っていましたが、今はほとんどネットで済ませちゃいますねぇ…。(←移動しなくて良いし、時間の節約にもなる)
春かすみ (う〜ん、、、)
2016-11-05 19:44:00
>14億人がみんな自動車に乗れば石油需要は増えるでしょうが、PM2,5で肺ガンになってしまう。

古来、西日本では、春かすみをめでる歌があったけど、これって、ただの中国から、飛んできた黄砂っていう砂埃のことやね、、、

その砂埃に工場のSOxやNOxやらが纏わり付いたのが、PM2.5っていうこと、、、

以前より、減ってんじゃあぁないの。。。

それより、伊方原発とか、北陸あたりの原発のほうが心配や!!!

こないだ鳥取に地震があったし、東南海地震とか来たら、自然災害で死ぬのは致し方ないと諦めも付くかも知れんけど、、、

ダラダラと放射性物資を吸って暮らして挙句に老年期に全身癌だらけってことになれば、TPP可決されちゃたし、きっと、恨んで死んで逝くと思うよ。。。

どうせ、まともな医療なんて、超富裕層しか受けられないことになってんだかぁんなッ!!!

子供の癌は進行が早いが、大人の癌は進行が遅い分、気づいたら、もう末期だろうし、、、

老後のこと考えてたら、もう車買い換える気も失せたぁ〜〜〜、、、

どうせ、後は、消費税上げて中間層失くして、最後は、政財界が甘言吐いて連れて来た中国人や朝鮮人が日本人との摩擦を自ら誘発して於いて、後は、軍事利権屋の政商なんかが、日中戦争を惹起して、はい、借金帳消しねッ!!ってことで、戦争を望んだのは国民だってことにして、また、イケシャアシャアと、土建屋とつるんでスクラップ&ビルドの繰り返しっていうことになるね!!

日本は、塩漬けにしてあるドル国債でアメリカ産のシェールオイルを仕入れるってできないんかいなぁ??

借金返すことばっか考えてないで、原油そんなに余ってんなら、もう、原発なんて危なっかしいエネルギー止めにしない???

どうせ、明治以降、借金が完済した歴史的事実なんてありゃしないんだから、、、

若者に洗脳刷込みして魅せても、

まともな教育受けたもんは、そんなことぐらい分かってる。。。

正義のヒーローぶるんも、、、

ええ加減にせぇーーー!!

って言いたいね〜〜、、、
二酸化炭素から簡単にエタノールを生成する方法が発見される・ (sagakara)
2016-11-05 21:33:55
自分は中国発展の鍵はエネルギーの問題と見てました。以下のように本当にエタノール簡単に生成されるとしたら中国14億、インド13億人が車に乗る。

【エネルギー】二酸化炭素から簡単にエタノールを生成する方法が発見される・・・燃焼で出るCO2は再びエタノールに戻すことが可能

: スターダストレヴァリエ ★2016/10/19(水) 19:14:59.62 ID:CAP_USER

米テネシー州のオークリッジ国立研究所の研究者が、意図せずして二酸化炭素(CO2)から非常に簡単にエタノールを生成する方法を発見したと発表しました。

これまでは藻や光触媒などを利用する方法がありましたが、新しい方法ではナノサイズの銅とカーボン、窒素を用いる常温の反応だけでエタノールを作り出せます。
http://japanese.engadget.com/2016/10/18/co2/
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これが本物でこの方法を世界の砂漠地帯サハラ、サウジアラビア、モンゴルゴビ、中央アジア、アメリカ西部に大規模に太陽熱発電設備、太陽光パネルを設置して余剰電力でドンドン二酸化炭素水からエタノールを造れば革命になる。

この無限に出る電力エネルギーを使えば現在にある2酸化炭素の量だけのエタノールに生産できる可能性がある。

電気自動車の蓄電池の蓄電容量をドンドン上げて行けば爆発の危険が増す。

燃料電池車の水素タンクも機密性が求められコストが増す。

エタノールだったら今までのガソリンタンクで低コストに貯蔵出来る。


日本国内でも不安定な太陽光パネル発電、風力発電の余剰電力をエタノールに蓄エネルギー出来る。

車に混ぜて使える。エタノール生成が本物なら各家庭・各事業所が余剰電力をエタノールに換えタンク貯めて一杯になったら売るというサイドビジネスができる。


蓄電池が蓄エネルギーの本命と思ってたが、エタノールに蓄エネルギーの可能性が出て来た。

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