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燃料電池バスの増加が水素ステーションの整備を促す役割を担うという見方もできる。

2017年06月18日 | 経済

燃料電池バスの増加が水素ステーションの整備を促す役割を担うという
見方もできる。1台で燃料電池乗用車45台分の水素を消費するという。


2017年6月18日 日曜日

「燃料電池バス」が握る?水素社会実現のカギ 3月22日 東洋経済

水素と酸素の化学反応によって発電した電気エネルギーによって走り「究極のエコカー」とも呼ばれる燃料電池自動車。東京都交通局は3月21日、東京駅丸の内南口と東京ビッグサイトを結ぶ都バスの「都05」系統で、試験用車両ではない市販車としては全国初となる燃料電池バスの営業運転を開始した。

今回、都交通局が導入した燃料電池バスはトヨタ自動車が開発した「トヨタFCバス」。FCとはFuel Cell(燃料電池)のことだ。黒と水色のカラーリングをまとった近未来的なフォルムの車体は、多くの車が行き交う都心の道路でも目立つ存在。エンジンではなくモーターで走るだけあって、走行音は極めて静かだ。「ヒュイーン」というモーター音とともに加速するその乗り心地は、ゴムタイヤ式の電車や新交通システムのようでもある。

「水素社会」の先導役

利用時にCO2(二酸化炭素)などを出さず、排出するのは「水」だけという水素エネルギー。国や東京都は水素を本格的にエネルギーとして活用する「水素社会」の実現に向け、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックを契機に水素エネルギーの普及・拡大を目指している。今回の燃料電池バスの導入はその一環だ。

3月6日、バスに試乗した小池百合子都知事は「前でしゃべっている声も後ろまで聞こえるぐらい静か。乗り心地もとても快適だった」と報道陣に感想を述べ、水素エネルギーについて「次のエネルギーとして大変注目されているが、かなり現実的になってきたと思う」と語った。

今回導入された2台の燃料電池バスは都バスの深川自動車営業所(江東区)に所属し、走る路線は東京駅丸の内南口-東京ビッグサイト間の「都05」限定という。都交通局によると、同系統に燃料電池バスを投入した理由の一つは「臨海部の主要路線であり、多くの人の目に触れること」。そしてもう一つ重要なのは「営業所の近くに『水素ステーション』があること」だ。

燃料電池車を走らせるには、水素を充填するための「水素ステーション」が必要だ。燃料電池バスの営業運行開始に先立ち、小池知事が試乗した3月6日には、営業所から2キロメートルほど離れた有明地区に岩谷産業の「イワタニ水素ステーション東京有明」がオープン。営業所に水素を充填する設備はないため、燃料電池バスはこのステーションで水素を充填する。

水素「1日の運行は十分に持つ」

今回導入されたトヨタFCバスは、水素をフルに充填すると約200キロメートルの走行が可能という。「都05」のルートは片道約8.4キロメートル。交通局がWebサイトで公表している3月末までの予定では、平日・土曜・日曜でダイヤは異なるものの、1日4往復を運行することになっている。「1台あたりの走行距離は1日40キロメートル程度なので、1日は十分に持つ。水素の充填は2日に1度くらいになる」(都交通局)という。

電気をエネルギーとする自動車としては、バッテリーに蓄電した電力によって走る電気自動車(EV)もあるが、一般的に航続距離は燃料電池車のほうが長いとされる。都が燃料電池バスのポイントの一つに挙げるのが、この大容量の電力供給能力を活かした非常時の電源としての活用だ。

資料によると、今回導入されたトヨタFCバスは外部向けに235キロワット時(kWh)の電力供給が可能。東京電力のデータによると、一般家庭の1カ月あたりの電力使用量は248.7kWh(2015年度)となっており、これに近い電力をバス1台で供給できることになる。試乗時、小池知事は報道陣に「体育館でだいたい3日分くらいはここから電気を供給できる」「何かあった場合に『走る安心』のような存在になるんじゃないかと大変期待している」と述べた。

燃料電池バスについて、都は2020年までに全体で約100台、都バスで約70台の導入を目指している。水素エネルギーの普及に向け「一歩先んじて、このように公共のバスでやってみることが(水素社会の)土台作りになる」(小池知事)との考えだ。2020年の五輪に向けて都が計画している、都心と臨海部を結ぶBRT(バス高速輸送システム)でも、燃料電池バスの導入が想定されている。

だが、普及に向けては課題も多い。まずは車両の価格だ。今回の燃料電池バスの価格は1台約1億円といい、一般のディーゼル路線バスの新車がおおむね2000万円台なのに対して高額だ。特に民間バス会社が導入する場合は大きなネックとなりそうだが「国の補助と合わせ、ディーゼルバスと同程度で購入できるよう、都も『燃料電池バス導入促進事業』によって補助する」(都環境局)という。

さらに、水素を供給するステーションの整備が目標通り進むかどうかも課題だ。都では2020年までに約70台の燃料電池バス導入を目指しているが、具体的な導入計画については「水素ステーションの整備状況にもよるので、今のところは何とも言えない」(都交通局)という。

ステーション整備はバスとともに?

一方で、燃料電池バスの増加が水素ステーションの整備を促す役割を担うという見方もできる。経済産業省の「燃料電池自動車等の普及促進に係る自治体連携会議」の資料によると、燃料電池バスは1台で燃料電池乗用車45台分の水素を消費するという。一般の乗用車と違い、決まったルートでダイヤ通り走り、かつ消費量の大きいバスは水素の安定的な供給先として、ステーションの運営を支えることにもなるわけだ。

都環境局によると、現在都内にある水素ステーションは12カ所。目標では2020年度まで35カ所に整備するとしており、「バスの走る沿線で整備が進むよう設置を働きかけていく」という。

水素ステーションの整備が進まなければ、バスだけでなく一般にも燃料電池車の普及は望めない。公共性の高いバスが水素利用の先陣を切ることでステーションの整備を促し、ステーションの増加が一般の乗用車も含めた燃料電池車の増加につながる……という循環を生み出せるか。国や都が目指す「水素社会」の実現に向けては、燃料電池バスの導入と歩調を合わせたステーションの整備が一つのカギといえそうだ。

2台が走り出したばかりの燃料電池バス。果たして20年の五輪開催時には珍しくない存在になっているかどうか、今後の進展が注目される。



(私のコメント)

トヨタが電気自動車よりも燃料電池車に重点を置いているのは、電気自動車は作るのは簡単だが、実際に電気自動車を使ってみると実用性に疑問があるからだ。それは充電に非常に時間がかかることは「株式日記」でも書いてきましたが、それならばノートEパワーのような発電をしながら走る車の方が実用的だ。

電池は非常に重くてかさばって重たくなる。リチウムを使っているので非常に高価になる。商用車としてみても充電に時間がかかるというのはそれだけ使えない時間が増えるということであり、トラックなどの電気自動車は電池がかさばって実用性がなくなってしまう。

その点では燃料電池バスは水素の充填もガソリンと大差なく行えるし、航続距離も電気自動車よりも長くできる。アメリカでな燃料電池トラックが試験走行しているそうですが、このような商用車に燃料電池車は向いているようだ。東京都は燃料電池バスを2台走らせていますが、路線バスなら十分実用になるようだ。

問題は水素ステーションの建設であり、作っても利用者がいなければ採算が取れない。それにたいして路線バスとして燃料電池車が走ればバス1台で45台分の水素を消費するから水素ステーションの普及にはプラスだろう。それは数百台も走るようになれば路線バス沿いに水素ステーションができることになるだろう。

高速道路を走る路線バスも燃料電池バスになれば、高速道路沿いに水素ステーションができるようになるだろう。水素のチャージはガソリンと同じくらいの時間であり、電気モーターで走るから音も静かであり、電車のような乗り心地になる。ディーゼルエンジンのバスは音が非常にうるさくて振動が大きい。

燃料電池車は特に高価な材料を使って作られていないから量産化がすすめばコストも安くなっていくだろう。リチウム電池を使った電気自動車はリチウム自体が高価で量産してもさほど安くはならない。また衝突事故における発火問題もいずれ重大問題となるだろう。

東京都が走らせている燃料電池バスは、トヨタのミライのユニットをそのまま使っているが、水素タンクと燃料電池のスペースは上部に付けているが、外見上は普通の路線バスと大きくは変わらない。ただしまだ高価であり従来のバスが2000万円ほどなのに対して燃料電池バスは1億円もする。しかし量産化が進めばかなり安くなるはずだ。

乗用車としてのトヨタのミライは乗り心地は最高だそうで、電気自動車のリーフよりもパワフルだそうです。バスにしてもパワフルに走って電車のように静かなら、小池都知事が言うように離れた席の人の話し声が聞こえるほどだそうですが、排気ガスも出ず出るのは水だけだ。

今は東京駅と東京ビックサイト間を走っているそうですが、都内の路線バスが200台程度が燃料電池バスになるそうです。電気自動車のバスも一部実用化されていますが、やはり急速充電でも30分から1時間程度の充電時間がかかる。しかも一日に3回ほど充電が必要になる。EVは電池をたくさん積めば長距離も走るが電池だらけの車になってしまう。

電気自動車と燃料電池車がどちらが普及するかはわかりませんが、都内の路線バスに限れば燃料電池バスの方に分があるようだ。唯一のネックが水素ステーションですが、水素を大量消費するバスが走れば水素ステーションも採算が取りやすくなる。

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14 コメント

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Unknown (妄想竹)
2017-06-18 12:28:13
水素は、炭化水素(メタン等の天然ガス)を水蒸気で改質してつくります。
水素はガソリンの2倍 (Unknown)
2017-06-18 16:33:33
 水素の生成方法は幾種類かあるようですが、最大限でも、まだガソリンの2倍ぐらいのコストがかかるようです。もう少しコスト引き下げの努力が必要でしょう。

 それと、水素インフラ。各地にガソリンスタンドと同じくらい水素スタンドを作っていかねば、水素自動車社会は訪れません。これは、お金だけでなく、時間のかかることです。

 しかし、バスなら路線は決まっていますので、水素スタンドは数路線でも一か所で十分でしょう。しかも、自動車の数十倍の水素を一挙に注入することが可能です。

 ということで、現在のところは、バス路線に限り有効ということでしょうか。バス路線が走るところは大抵、排気ガスに悩まされているところが多く、その意味でも水素バスの可能性は大きいとも言えます。

 ただし、水素自動車は数十年後の技術であり、それ以前に電気自動車の普及が急がれています。中国、インドといった総計30億人の居住地域の大気汚染が深刻で、世界はひとまず、無公害のEV車の開発にしのぎを削っているからです。

 トヨタも今期は売り上げ減となりました。これは、水素自動車というわき道に逸れていたからに他なりません。役員はボーナス減、技術者は慌ててEV車に投入といった具合です。

 
Unknown (Unknown)
2017-06-18 18:52:08
【速報】ポルシェにも悪夢。首位1号車、まさかの失速でリタイア/ル・マン24時間 /20時間経過
motorsport.com 日本版 6/18(日) 18:29

#7/リタイアの小林可夢偉「本当に悔しい。スタッフの悲しみは察するに余りある」/ル・マン24時間
motorsport.com 日本版 6/18(日) 13:02
インドネシアでは踏切事故が頻発しているようですが、燃料電池車と列車が衝突したら一体何が起こるんだろうか… (ponpon)
2017-06-18 21:19:48
> エンジンではなくモーターで走る
> ゴムタイヤ式の電車や新交通システムのよう
> ノートEパワーのような発電をしながら走る車

札幌市営地下鉄はゴムタイヤ式の電車ですし、旧国鉄のDF50形機関車やJR貨物のDF200形機関車等は電気式ディーゼルカー(ディーゼルエンジンで発電してモーターで走行)ですねぇ…。発電機を積んでモーターで走るという仕組みは、鉄道の世界ではかなり古くから存在している…。

> 非常時の電源としての活用

非常時にはバス路線が運行休止になるということか…。

> 燃料電池バスの増加が水素ステーションの整備を促す
> ステーションの増加が一般の乗用車も含めた燃料電池車の増加に

ただ、現在は日本社会そのものが縮小基調になっているので、過去の人口増加時の電化製品・自動車・デジタル製品の急速な普及と同じように上手くいくかどうかは疑問符が付きますが…。インターネットも、高齢者層にはあまり浸透していないしなぁ…。

> 衝突事故における発火問題

数日前にインドネシア・ジャカルタで踏切事故があり、自動車から発火した火が列車に燃え移り、客車1両が全焼したようですが…。
↓YouTubeの現地映像
https://youtu.be/uUC750JcxPU
https://youtu.be/TGCR9yIKwt4

燃料電池車が列車と衝突したら一体どうなるんだろう…。

> 電気自動車と燃料電池車がどちらが普及するかはわかりません

利権絡みではなくて、色んな観点から考えて本当に良いモノが普及して欲しいですねぇ…。
トヨタは、第2の松下電器になるだろう。 (う~ん、、、)
2017-06-18 21:28:40
最近、エアバッグのタカタが民事再生法のお世話になって、製造業で戦後最悪の赤字倒産と決まったが、大手に成ればなるほど、トップとの意志疎通が歪曲され、あたかも一見して順風満帆な事なかれ主義に陥いることは、どんな組織体に於いても自明の理であることぐらいは、今や猿でも理解できよう。。。

日本の弱電業が、弱体化した最大の理由は、いわば、松下電器という巨大家電品メーカーの政商化にあったのでは無かった のか!!!

いわゆる、各斯界 に於ける一強とは、裏をかえせば、 そ の一強に金と権力が集約されがちになること堪だしきこと、この上無き偽善が憚り易い組織的社会構造に陥り易い、言い換えれば 、

その斯界のリーディングカンパニー的存在が、己が歩む道を、誤れば、金魚の糞の如きな る取り巻きも含めて、総崩れの雪崩災害を引き起こす原因になることこの上無き人災ということに他ならない。

製造業で最も大切な事は、技術にもまして、ご時世をじっと見守るような慈悲深さ、西洋の言葉を引用すれば、ディファクトスタンダードの一語に尽きる。。。

いくら 理想高き技術を目指していても、、、その技術が、その時代時代の一般大衆消費者の価値観=企業側のコスト意識に重大な欠陥があれば、そういう類いの商品は、国からの補助金で 使わないと、その商品は、実質的には生産には至らないという現実問題から目を背けることでしか成り立たない単なるガラクタも同然ということになる。。。

補助金目当ての民業は、最早、資本主義社会ではなく、単なる社会主義、共産主義社会経済以外の何ものでもないと言うこと、、、

トヨタが真の意味でのグローバルカンパニー足り得るかどうかは、政商的天界に昇って尚、一般大衆的消費者の本音の部分=深層心理を掴めるかどうかというと言得るのではなかろうか?

消費者の血と汗の結晶である税金を、補助金という名の綺麗事を唱え続けることでしか利益誘導出来なくなる企業や組織体は、最早、株式市場より撤退すべき企業と言う事になる。。。

何故ならば、この世に利をもたらすどころか、最早、盗賊と化けることになるからだ。。。

こ れから、太陽黒点を注視していれば、解るだろう。。。地球温暖化とは、単なる環境利権=原発利権の単なる群集心理操作に過ぎないことを、後で知ることになるだろう。。。
ガラケーの再来 (Unknown)
2017-06-18 23:31:34

水素社会は、もし成功すれば、夢のような世界ですが…

実現は、コストを考えると大変難しい…

世界標準から、外れたら、また、ガラケーの再来になる…

理想と現実は違う…
中国に入れ込んだ代償…現地子会社の不正見抜けず、名門商社が100年の歴史に幕   (sankei)
2017-06-19 05:40:11
中国での不正を見抜けなかった

 同社の売上高のうち中国市場は7割を占め、過大な中国依存度が屋台骨に大きな衝撃 ・・ 江守グループホールディングス 福井
中国子会社の経営トップだった元総経理が、親族が経営する会社と取引を行っていたと発表。元総経理が内部規則に違反し、江守の承諾を得ずに親族の会社と取引を行い、最終的な販売先が仕入れ先と同一の「売り戻し取引」が見つかった
http://www.sankei.com/west/news/150603/wst1506030001-n2.html
トヨタ世界に謝罪 (豊田章男(61))
2017-06-19 05:55:40
>・・ ポルシェチームの皆さま、おめでとうございます。そして、ありがとうございました。・・・

実は3台走らせても、ポルシェの予算の3分の1以下とからしい。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170619-00010000-msportcom-moto
2号車ポルシェ919ハイブリッド逆転優勝! 3連覇、19回目の勝利。トヨタ9位
Unknown (Unknown)
2017-06-19 06:20:11
このままでは、トヨタ倒産。収益2年連続で落ち。このレースの結果が、ヨーロッパ市場に大きな影響を与えるかも
https://www.youtube.com/watch?v=3-_L0o_Do0U
Unknown (Unknown)
2017-06-19 09:04:56
メイ英首相、EU離脱方針軟化なら党首の座追われる可能性=新聞 ロイター

仏総選挙 マクロン新党過半数制す 安定運営に基盤固め 産経

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