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イスラエルとイランの戦争が起きた場合アメリカの覇権失墜が早まる

2007年01月10日 | 外交

イスラエルとイランの戦争が起きた場合、軍事的、外交的、
経済的なアメリカの覇権失墜が早まり、日米同盟の崩壊も近づく


2007年1月10日 水曜日

「アメリカはイランを攻撃するか」 2007年01月09日 佐々木 良昭

新年早々、二人の国際情勢分析の専門家が、全く異なる意見を私に開陳してくれている。そこで彼らの主張の要点をここでご紹介しよう。

「アメリカのイラン攻撃はある」
  :アメリカの大統領選挙は2008年11月。
  :その前に共和党、民主党の候補を決める動きがすでに始まっている。
  :ジュリアーニは本年多額の資金を選挙に投じる。
  :予備選挙は2008年2−3月に行われる。
  :その前に大勢が決まっている。
  :大統領選挙は半年前に実質的にスタートする。
  :予備選挙も今年9月にはスタート。
  :すでにオハイオ州では民主党候補の選択のプロセスが始まっている。
  :ブッシュ政権、及びその支持層は現在の雰囲気を肯定して、予備選挙に入らざるを得ない。
  :それは共和党だけではなくて、民主党に反戦候補を出せなくすることも重要。
  :そう考えると今年6月頃は極めて重要な時期にあたる。
  :イランの核問題への対応は6月頃を目安に今動いている。
  :イラクへの米軍の増派の成果はこの頃に問われると思われる。
  :ブッシュ周辺はこの時期を一つの目安として動いている。


  確かに、ブッシュ政権と共和党は次期大統領も、自党から選出したいと考えているであろう。そのためには、あらゆる手段を講ずるであろう、ということになる。その手段には、イランに対する戦争の開始も含まれるということだ。

「アメリカのイラン攻撃はない」
  :全てを米国内選挙で説明する、A先生のアプローチが破綻していることは、年末に証明されたばかりです。
  :国連でのイラン制裁決議もあり、英米はペルシャ湾岸に軍艦を派遣していますが、それはあくまで示威行為です。
  :むしろ、ブッシュ政権は、対イラク2万人増派と共に、湾岸諸国を糾合して、イラン、シリアの外交的孤立化政策を遂行中と見るべきでしょう。
  :ただし、外交的孤立化の狙いは、軍事攻撃準備ではないでしょう。これにより、イラン国内でのアフマディ・ネジャド大統領の権力基盤を弱体化させるのが目的です。
  :また、米国が、この地域への関心を完全に失わない限り、イスラエルもイランに対する軍事攻撃に踏み込まないでしょう。

  両者の主張はともに論理的であり、全く正反対な立場にあるのだが、この両者の主張を読む者には、いずれもが正解であるように思われる。

  それでは実際はどうなのであろうか。そこで幾つかの客観的なデータを並べ加えてみることにする。

「他のファクター」
  :アメリカのライス国務長官など政府高官は「創造のための破壊」「必要な痛み」という言葉でアメリ
   カ政府がしかるべき犠牲を覚悟し、その上で中東対応を断行することを明らかにしている。
  :アメリカの軍需産業、石油産業界などは未曾有の利益を上げている。
  :イラク戦争で明らかになったように、アメリカでは軍人が決定的に不足している。
  :アメリカ国内では厭戦気分が拡大している。
  :イラク戦で緒戦は優位に立ったが、その後出口が見えなくなっている。
  :イランは地形的にも複雑で難しく、陸上戦闘能力を十分に発揮することは
   困難。
  :イランの核関連施設はイラクとは異なり、分散し国内各地に存在し、一気に攻撃し破壊することは困難。
  :イランは対岸の油田地帯やイスラエルをミサイルで攻撃できる。
  :イランはペルシャ湾の戦闘艦や商業船を攻撃できる。
  :イランはペルシャ湾の出口のホルムズ海峡を封鎖できる。
  :イランはイラクのアメリカ軍に対する攻撃を、イラクのシーア派と協力して実施できる。
  :ドルの国際決済通貨としての地位が低落している。
  :ドルがユーロに対し値下がりしている。

 こうした要素を考え合わせて見ると、アメリカによるイランに対する軍事攻撃は必要なものではあろうが、実行には相当の困難を伴うということではないか。

  しかも、先般のイラン地方選挙ではアフマディ・ネジャド大統領派が惨敗し、改革派が勝利している。つまりイラン国内では民主化、宗教政治体制に対する離反が見え始めている。

  ドバイを拠点にして、アメリカ政府はイラン国内への謀略工作を活発化している。それはドバイばかりではなく、イランの他の周辺諸国からも行っているということだ。

  イラン国民の間でも、次第に開放政策を求める声が拡大しているということであろう。そのためか、昨年末にはイランでイスラム的衣服のファッション・ショウが行われもしたし、その関連の雑誌も発刊されたということだ。  イラン政府は、緩み始めたタガをこの辺で締め直さなければ、どこまでも緩んでしまい、最後には収拾がつかなくなる、という不安感を抱いたからであろう。

  こう考えると、アメリカはイランが自身で瓦解していくのに、手を貸せばいいということになるのだが、そうばかりは言っていられない問題がある。それはイランの核兵器開発問題だ。

  イラン政府は核開発を、あくまでも石油枯渇のタイミングに合わせた、自国のエネルギー政策と主張しているが、周辺諸国も他の国々も、そうはとっていまい。イスラエルやアメリカが主張するほど早くはないが、いずれイランは核兵器を持つことになろうと見ている。

  こうして考えてみると、アメリカは以下のようなことから、強硬な手段を選択する可能性があるのではないか。

  :エネルギーの独占支配。
  :ドル価格の堅持。
  :イランの核兵器開発阻止。
  :イラクへの介入を阻止する。
  :中東再編に必要な混乱の創出。
  :アメリカの軍需石油産業界の意向。
  :ブッシュ大統領の異常性。

  イラクに関するベーカー提案も、よく見るとイラクにだけ言及しているのではない。イランとシリアへの対話路線も主張しているのだ。このことは、米国保守層の一部にはブッシュ政権がイラン攻撃を考慮していると危惧している人達がいるとみられる。

  こうした状況から、これからアメリカの保守勢力内部で路線をめぐり、秘かに激しい闘争が起こっていくのでないか。

  アメリカのイランに対する軍事攻撃の可能性は、皆無ではない以上、今のうちから非常事態に備えておくべきであろう。そのひとつは、当事者であるアメリカとイラン双方と、何時でも連絡が取れる状態を維持することではないのか。


イスラエルがイランを核攻撃する? 2007年1月9日  田中 宇

アメリカがイスラエルに要請して行わせた昨年のレバノン戦争が、イランとの戦いの第1段階(前哨戦)であるなら、今後行われるかもしれないイスラエルのイランへの攻撃は、第2段階(決戦)ということになる。

 とはいえ、イスラエルはこの決戦に勝ちそうもない。そもそも昨年のレバノン戦争も、イスラエルにとって失敗だった。ヒズボラは戦争の後ますます政治力をつけ、今やレバノンの親米シニオラ政権を倒そうとしている。今後イスラエルがイランを攻撃したら、イランの核施設は破壊されて核開発は阻止されるかもしれないが、イランは報復として、ヒズボラやハマスを使ってイスラエルを全面攻撃し、イスラエルはゲリラ戦の泥沼に陥って国を滅ぼすのではないかと予測される。前哨戦に負けたイスラエルは、そのままの態勢で決戦に臨もうとしており、より大きく負けそうである。

 私は、以前の記事に書いたように、チェイニー副大統領はオルメルトをだまして戦争に引き込み、イスラエルを潰そうとしているのではないかと疑っている。ここで湧いてくる疑問は、イスラエル側には軍事や国際政治の専門家がたくさんいるのに、なぜ何回もチェイニーに騙され、祖国を失うかもしれない失敗に陥ろうとしているのか、ということである。

イスラエルとイランの戦争が起きた場合、アフガニスタンからソマリアまでの西アジア全域が戦争になる。石油価格は急騰し、中東の石油への依存度が異様に高まっているアメリカのインフレが再燃し、世界経済にも多大な悪影響を及ぼす(関連記事)。軍事的、外交的、経済的なアメリカの覇権失墜が早まり、日米同盟の崩壊も近づく。イランとの戦争の話は、このように重要なテーマなので、今後も頻繁にこのテーマについて書くかもしれないが、飽きずにお読みいただければと思う。


(私のコメント)
ブログブームの終焉を書いているブログを見かけますが、確かにブログの数は数十万と増えましたが、書いて半年以内にやめてしまう人が多い。株式日記は1997年から書き始めて今年で10年になりますが、現在も書き続けているということは経済状況がちっとも好転していないからだ。

不動産業界も格差社会で大手の不動産会社は超高層マンションなどで景気はいいらしいのですが、私のような零細な不動産業者は銀行が金を貸してくれないので相変わらず開店休業状態だ。優良物件があって事業として有望で、銀行がノンリコースローンで貸してくれれば私の仕事も忙しくなるが、そんな気配はない。

私はプロのジャーナリストではないから無料のブログで書いていますが、日本の新聞記者やジャーナリストのレベルは低すぎる。韓国の日本語版の新聞記事がネットで読めますが、そのほうが読み応えのある記事を書いている。これでは外国とのプロパガンダ戦争で負けてしまうので、素人の私がブログでレベルアップを図りたいと思う。

昨日も中東問題を書きましたが、なにやらきな臭い臭いが立ち込めてきました。日本の報道はホルムズ海峡で日本のタンカーと米原潜が衝突したというニュースを伝えていましたが、その背景を説明する記事がない。イランとイスラエルやアメリカが一触即発の緊張状態にあるのですが、一旦戦争が勃発すればホルムズ海峡は閉鎖されて世界経済は大パニックが起きる。

アメリカがイランを先制攻撃することはないだろう。しかし追い詰められたイスラエルがイラクの軍需工場や核関連施設などを攻撃する可能性がある。イスラエルにとってはアメリカを引きずり込んでイラクと戦争をするしかヒズボラを撃退する手段がない。ロシアや中国の新兵器を使って武装したヒズボラにイスラエルは追い詰められているのだ。

昨日書いたようにイスラエルはヒズボラに勝つ事は出来ない。それはフランスのテレビ取材班が作ったドキュメンタリーを見ればすぐにわかる。その局面を打開するにはイスラエルはヒズボラを援助しているイランを叩くしか方法はない。しかしイランを空爆すれば田中宇氏が書いているようにイランも反撃して中東大戦争が勃発する。

このような危機的な状況があるにもかかわらず、日本の新聞もテレビも報道しないのはなぜなのだろうか? ホルムズ海峡で日本のタンカーと米原潜の衝突事故はそれだけ緊張した状況になっているのですが、ネットなどを見ても中東問題に詳しいところだけが触れている程度だ。

株式日記のブログなどを見ても、国内問題に関しては多くのコメントが寄せられるのに昨日の「イスラエル対比ズボラ」の記事に関しては1件しかコメントがないのは、それだけ関心の薄さを証明するものですが、日本のマスコミがほとんど中東問題を報道しないからだ。しかしイランがホルムズ海峡を封鎖する可能性はかなり高くなった。

「イスラエル対ヒズボラ」のNHKのドキュメンタリーを見てイスラエル軍の苦戦ぶりが分かったのですが、これを見てイスラエルがイランを空爆する可能性を感じるようになった。日本のテレビ局はほとんど堕落してしまいましたが、NHKのBS放送だけはまともな放送をしている。おなじNHKでも紅白では全裸ヌードみたいな衣装のダンサーが出たそうですが、NHKの総合放送は民放の悪影響で堕落してしまった。私は裏番組の「TVタックル」を見ていました。


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