名古屋健康禁煙クラブ

禁煙席でグルメする。名古屋健康禁煙クラブからのお知らせ

受動喫煙防止対策の強化(社説)

2016年09月28日 | 名古屋健康禁煙クラブ
西日本新聞社説より
受動喫煙防止 東京五輪へ対策の強化を
2016年09月26日 10時33分

他人が吸ったたばこの煙で健康を損なってはたまらない。誰もがそう思うはずだ。
ところが、世界保健機関(WHO)によると、
日本の受動喫煙対策は「世界最低レベル」という。

 厚生労働省の有識者検討会が
「喫煙の健康影響に関する報告書(たばこ白書)」をまとめた。
官公庁や病院、学校など不特定多数の人が集まる場所の
「屋内全面禁煙化」を提言している。

 反発する愛煙家もいるかもしれないが、
受動喫煙による深刻な健康被害を直視する必要がある。

 喫煙によって発生する約70種の化学物質に発がん性が
確認されている。煙を吸うことで、動脈硬化や
血栓の形成が進み、脳卒中や心疾患を招くとされる。

 厚労省によると、受動喫煙が原因とみられる肺がんや
脳卒中などによる死者は推計で年間約1万5千人に上る。

 肺がんのリスクが約1・3倍に高まることも、
国立がん研究センターの分析で明らかになった。

 乳児や小さな子どもの周囲でたばこを吸うことが、
小児ぜんそくや乳幼児突然死症候群につながる危険性も指摘されている。


 健康増進法は学校や病院、飲食店などに受動喫煙防止対策の
実施を求めているが、努力義務にとどまっている。

 「分煙すればいい」という意見もあろう。
喫煙室を設ける飲食店や施設は増えてきが、
出入りの際に煙は漏れる。
喫煙室を清掃する人や接客に当たる
従業員の受動喫煙という課題が残る。

 WHOによると、2014年末時点で49カ国が、
罰則を設けて病院や公共施設などの
屋内全面禁煙を法制化している。

 日本も法律による規制も含め、対策に本腰を入れるべきだ。
国際オリンピック委員会(IOC
)は「たばこのない五輪」
を掲げている。この理念に沿って開催地は
受動喫煙防止対策を強化してきた。

 2020年東京大会に向け、受動喫煙の
健康被害に対する知識を広く共有し、
屋内全面禁煙の機運を高めていく必要がある。

=2016/09/26付 西日本新聞朝刊=


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 岡本 光樹弁護士マンション喫... | トップ | たばこの無い五輪は実現? »
最新の画像もっと見る

名古屋健康禁煙クラブ」カテゴリの最新記事