湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

炎の詩パート1

2017-08-14 16:53:18 | オリジナル
新しい共通テーマ「炎」でAが書いた詩を投稿します。

炎天

ひとしきりの雨が
左右に分かれ
炎天が広がっていく
気温と体温がひとつになる

空のありさまは
見上げなくても分かっている
地上に仕事が照らされている
雌の蚊が私を狙う
彼女に吸い出される血も
吹き出しては蒸発する汗も
肉体の程よいしょっぱさ
甘いと言ってもいいような
生の塩辛さ

思考も感情も蒸発した
蜩がひたすら鳴き
炎天がただ広がっている
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする