「論」ブログヨシ樹

様々な話題を縦横無尽に語るパラダイムの転換を惹起するブログ。老若男女必読!

読者が選ぶベスト1【二周年特別企画】

2011年06月25日 | 読者との交流
<はじめに>

本年5月30日を以て当ブログは二周年を迎えた。これも一重に当ブログの記事を読んで下さる読者諸賢のお蔭である。二周年が過ぎ、三周年に向けて、ますます意欲旺盛に新しい記事を発表していくつもりなので、これからも、ご愛読の程、宜しくお願いしたい。今回は二周年を記念して特別な企画を思い付いた。特別な企画とは本記事のタイトルにあるように当ブログの読者に全ての記事の中からベスト1を選んでいただくという企画である。

ブログを二年、書き続けて現在までの記事総数が53本である(ただし、本記事は含めない)。53本も記事があれば読者のお眼鏡にかなう記事も少しはあるのではないか、と思いベスト1の記事を募った。当ブログの弟ブログたる“ヨシ樹の雑記帖”で私の呼びかけに応じて下さった読者四名のコメントを以下にご紹介する。なお、コメントの配列は投稿順になっているので、あらかじめご了承していただきたい。

<読者が選ぶベスト1>

まず、最近、結構な頻度でコメントを下さるキリスト者のパンダちゃんが選ぶベスト1をご紹介いたします。

● パンダちゃんの選んだベスト1: 「あれから20年(前編)」
● パンダちゃんのコメント・タイトル:二周年。おめでとうございます。
● パンダちゃんのコメント:《わたしには、やっぱりこれ。ヨシ樹さんと初めてお会いした時のことが書かれていますからね。思い出の1日でありました。今年は年越しライブでお会いしましょう~》

【ヨシ樹のコメント】:パンダちゃんはいつも、こちらが立てた企画に一番乗りで参加して下さる。ノリがいいですね。お会いしたのは去年のクリスマス・イヴ礼拝の時でしたね。バイクが盗まれて神奈川行きを余儀なくされましたがパンダちゃんと知り合えたのは大きな収穫でした。礼拝が終わってから豚汁とご飯を食べながら歓談できたのは、よい思い出のひとつです。

その辺の経緯が「あれから二十年(前編)」に記されているのでした。前編と後編に別けて昨年末の神奈川行きを書いた「あれから20年」を記事にしてから、すでに半年になろうとしていますが、コメントを頂けるのは嬉しい限りです。

このように人と人との絆を大切にされるパンダちゃんが教会の皆さんから愛されるのも道理ですね。これからも宜しくお願いいたします。追伸:年越しライブ、今から愉しみです。練習もしていますよ。

さて、今度は色々と親しくさせていただいている地元の後輩、ダニエルさんの選ぶベスト1をご紹介いたします。

● ダニエルさんが選んだベスト1: 「私が正仮名づかひを尊重する理由」
● ダニエルさんのコメント・タイトル:めでたく
● ダニエルさんのコメント:《多数ある記事の中で『私が正仮名づかひを尊重する理由』を一番興味深い記事であると推薦します。理由はヨシ樹さんの主張がとてもわかりやすく、ヨシ樹さんらしく書いてあるからです。これからもダニエル☆もヨシ樹さんに負けないように楽しい記事を書いてまいります。》

【ヨシ樹のコメント】:僕がそもそもブログを始めたのは、ダニエルさんに促されたからです。もし、ダニエルさんの提案がなければ、もっと遅れて数年あとにブログを立ち上げていたかも知れません。そういう意味で非常に感謝していますよ。ダニエルさんのベスト1は「私が正仮名づかひを尊重する理由」ですか。嬉しいですね。

今度は僕からの提案ですが、ダニエルさんも、たまには正仮名づかいを用いて記事を記されてみてはいかがでしょうか。記事では正仮名づかいは誰にでも読み書きできる仮名づかいと述べました。それはそれで嘘ではありませんが書くのには少しコツが要ります。

僕がお手本にしている本をご紹介いたします。萩野貞樹が著した『旧かなづかひで書く日本語』(幻冬舎新書)です。ぜひ参考にしてみて下さい。ダニエルさんなら、きっと書けます。同書を読んでも解からないところがあれば僕に訊いて下さっても結構ですよ。

次にインテリジェンス溢れる素敵な論客、mintさんの選ぶベスト1をご紹介いたします。

● mintさんが選んだベスト1: 「亡霊小林秀雄との対話」
● mintさんのコメント・タイトル:とてもとても難作業でした
● mintさんのコメント:《(前文略)どの記事も読み応えがあり、一つに決め切ることは予想以上に難しい作業でした。(中略)構成力という点でいえば、何といっても『作家藤沢周平の魅力』。色々な要素がうまく加味されて非常によい仕上がりになっていると思います。藤沢作品への興味はもちろんのこと、藤沢周平という人物に対しても興味を掻き立てる力を持っています。小説など読まない書き手がなぜかその1冊を手に取ったという不思議なシーンも、見えざる糸の存在を感じさせ、記事に色合いを与えています。(中略)そして、小林秀雄への尊敬と深い造詣ゆえに、対話という形式が成り立ち、加えて書き手の茶目っ気まで窺い知れる内容となった『亡霊小林秀雄との対話』。他のブログでは余り見かけない手法ですが、非常なる力作だと思います。(中略)最終的には『作家藤沢周平の魅力』と『亡霊小林秀雄との対話』で悩みましたが、恰もそこに二人が存在しているかのような臨場感があり、同席させていただいているような幸福を味わえたということで、今回は『亡霊小林秀雄との対話』にさせていただきます。(以下略)》

【ヨシ樹のコメント】:mintさんが記されているような心のこもったご丁寧な応援メッセージを頂戴できるブロガーはほんの一握りだと思います。そういう意味で僕はブロガーとして恵まれている、といえるでしょう。あまつさえ《コメントがこんなにも遅くなってしまい、本当にごめんさい。》と謝られ《とても楽しい時間でした。有難うございました。》と感謝される。大変、恐縮いたしますが、こんなに嬉しい反応はないですよ。mintさんのような読者はブロガーの誇りであり宝です。本来であれば、コメント全部を載せたいところですがスペースの関係上、編集させていただいたことをどうか、お許し下さい。

さて、mintさんの選ばれた「亡霊小林秀雄との対話」ですが記憶に間違いがなければ20代後半に書き上げました。原稿用紙にボールペンで書いたのです。保管していたそれを修正してアップしたのが、くだんの記事なのです。まだブログを始める前に書いた古い記事です。高い評価をしていただいて嬉しいですね。

対話形式で書きましたので、努めて小林秀雄の口調や癖を取り入れたつもりです。彼の講演はカセット・テープで何度も聴いていますからね。機会があれば、小林秀雄との対話の続編か他の人物との対話を記してみたい気持ちはあります。mintさん、リクエストの件、承知いたしました。何時になるか分かりませんが記事として書いてみたいと思います。どうぞ、これからも宜しくお願いいたします。

読者の最後にはブログ開設当時から毎回、貴重なコメントを頂いている盟友、ハタボーさんの選ぶベスト1をご紹介いたします。

● ハタボーさんの選んだベスト1: 「君を忘れない」
● ハタボーさんのコメント・タイトル:愛こそすべて
● ハタボーさんのコメント:《ベスト3先ほど決定しました 「作家藤沢周平の魅力」・「映画雑感」・「君を忘れない」です 選考理由はやはり自分の好きなもの、愛するものを論ずるのは読んでいるものにとってもいいということです この中での順位付けは困難を極めるのですがどうしてもとあらば「君を忘れない」です ひとがひとを思う これが愛の基本 この文章には愛が満ち溢れています》

【ヨシ樹のコメント】:いつも貴重なコメントを頂き誠にありがとうございます。コメント・タイトルが素晴らしいし、凄い!ハタボーさんは口説の徒ではなく実際に愛を実践しようと努めていますものね。記事毎にコメントするというのも立派な愛の行為です。いい友人が多いゆえんですね。まあ、僕などは不肖の友人といったところでしょうか。大学時代はゼミが終わってからハタボーさんの下宿に行き、夜を徹して語り合いましたね。

さて、ベスト1に選んでいただいた「君を忘れない」ですが、ご承知のように上、中、下の三部構成の記事です。この記事で僕は自己を語ってはいません。記秀君の生きた証しを記録し記念として留めておきたいという一念で記事を記しました。それが伝わったのは嬉しいですね。《この文章には愛が満ち溢れています》とハタボーさんは仰る。至極、恐縮いたしますが嬉しくもなります。僕は記秀君が生きていたら喜んでもらえるような生き方がしたい。そのためにも愛を実践しようと日夜、努力するハタボーさんの姿勢にぜひ倣いたいと思いました。

<管理人が選ぶベスト1>

最後に当ブログ管理人、ヨシ樹の選ぶベスト1を以下に記します。

● ヨシ樹の選んだベスト1: 『ホームレス作家』
● ヨシ樹のコメント:「あなたもできるオークション・デビュウー」か『ホームレス作家』で迷いましたが『ホームレス作家』をベスト1に選びました。実はこの記事は2000字を超えていないのです。しかし、書いてある量が少ないからか論旨にねじれや飛躍が少なく、明快な主張ができていると思います。述べている主張にブレがないと思うのは果たして僕の自惚れに過ぎないのでしょうか。

<おわりに>

今回の企画には幸いにも四名の読者の方々が参加して下さった。各人各様のベスト1があり、選んだ理由も様々で書き手の私には感慨深いものがあり刺激も頂いた。読者からのコメントには本当に励まされる。私にとって読者は宝である。これからも読者を尊重し大切にしていきたいが、それは読者に阿る卑しい態度を意味しない。私の読者に対する姿勢、執筆する時の態度については書評『ホームレス作家』にすでに記してある。該当箇所を引用する。

《思うに、いやしくもプロの作家であるならば砂を噛むような文章を読者に提供してはならない。さりとて、読者に迎合して自分の主張を曲げるようなことがあってもならない。これは読者に阿らず且つ読者サービスをせよ、という二律背反する命題だが、この命題の要件を充たせて、はじめて読者は自分の懐から貴重なお金を支払ってまで本を読むのである。》。

改めて言うまでもなく、私はプロの作家ではない。しかし、ブロガーとしての取るべきスタンスはプロの作家のそれに倣いたいと考えている。本稿の最後に今回、私の呼びかけに快く応じて下さった読者であるパンダちゃんダニエルさんmintさんハタボーさんに深い謝意を表してこの企画を終えたい。ご多忙中にもかかわらずコメントを頂き、誠にありがとうございました。

以上