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2/2 ワタミ過労死裁判第7回口頭弁論報告

2015年02月19日 09時00分00秒 | ワタミ

写真=ワタミ過労死裁判第7回口頭弁論後の報告集会で遺影を前に発言する遺族


「ワタミ、給料19万円に、なんと129時間分の深夜手当が含まれていた」2. 2ワタミ過労死裁判報告集会

129時間分の深夜手当3万円込みの給料!ワタミの会社ぐるみの過酷労働は明らかだ!
ワタミ創業者の渡辺美樹・自民党参院議員は証人尋問に出廷してください!
~2/2 ワタミ過労死裁判第7回口頭弁論報告~

大手居酒屋チェーン「和民」で正社員だった森美菜さん(当時26歳)が入社2カ月後に過労死した問題で、全国一般東京東部労組の組合員である遺族がワタミと当時社長だった渡辺美樹・自民党参院議員らを相手取り損害賠償を請求した裁判の第7回口頭弁論が2月2日、東京地裁631号法廷であり、遺族側は2012年に森さんの労災を認定した国(神奈川労働者災害補償保険審査官)が開示した文書をもとにワタミ側が森さんの心身の不調を認識しながら何らの対応も取らなかった事実を明らかにしました。一方、ワタミ側は「固定給19万円」の中には129時間分の深夜手当3万円が含まれている仕組みについて、「給与体系が過酷な労働を強制するとは言いがたい」などと苦しい弁明に終わりました。

この日の法廷には多くの遺族側支援者らが駆けつけ傍聴席が埋まりました。裁判に先立って遺族側が提出した書面では、森さんが働いていた店舗の店長(当時)が「気持ちが真っ暗になって沈んでしまうこともあるとちょこちょこ話していました。確かに、私からも見ても心が沈んでいるのがはっきりわかる時もありました」と労働基準監督署の聞き取りに答えていることをあげ、ワタミ側が森さんの不調を認識しながら、長時間労働を軽減するなどの安全配慮を取らなかったことを批判しました。また、その店長が休憩時間について「1時間は取れず、30分程度しか取れていませんでした」と供述していることを指摘しました。

今後、裁判は遺族側が労働基準監督署の資料のさらなる提出を裁判所に求めて申し立てた文書提出命令申立書の取り扱いなどを踏まえて、証人尋問に向けて対応を協議していくことになります。このため次回(3月16日)は公開の法廷ではなく、原告・被告と一部の関係者のみで行う弁論準備手続きに移ることになりました。

法廷後、弁護士会館で開いた報告集会では、遺族側弁護団の玉木弁護士・江口弁護士・原島弁護士がお互いの書面の解説や今後の裁判の展望を説明しました。森さんの父の豪さんは「今後もワタミ過労死裁判に関心を持ってください」、母の祐子さんは「ワタミは娘の過労死の責任も認めていないし、反省もしていない。これからもご支援お願いします」と話しました。遺族側は、裁判が証人尋問に入れば、ワタミ創業者で当時社長だった渡辺議員をはじめ役員の証人としての出廷を求める考えです。引き続きワタミとの闘いにご支援していただくようよろしくお願いいたします。

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