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イ・ジュノ弁護士は、まさか自分が解雇される側になろうとは、思ってもみませんでした。これまで、自分が優位に立ってると信じて疑わなかったからです。
流石にショックを受けました。
優位に立ってると思っていたからこそ、へギョンに対して優しく鷹揚な態度をとる事ができていたのです。
事務所ではもう一人解雇されました。
ジュンウォンは頭からコーヒーか何かを浴びせられたようです。
ジュンウォンもイ弁護士も、そしてへギョンもそれぞれに重い気分でした。
子供たちにお祝を言われた時、へギョンはやっとほっと出来ました。
なのに、子供たちから、テジュンの弁護をへギョンがやるんでしょ?・・・と聞いた時、嫌な予感がしました。
予感は当たりました。
テジュンの弁護をしているオ弁護士が、事務所に入る事になったのです。
と言う事は自動的にテジュンの弁護も受け持つ事になります。
事務所とすると、上質の顧客を持つオ弁護士が入る事は収入を増やすこと、評判を上げる事の双方で利を得られます。
へギョンを採用する条件を受け入れる事は簡単なことでした。
へギョンはプライドが傷つきました。
自分は自分なりに一生懸命にやってきた。それを無にするようなやり方は、やはり・・・ねぇ。
テジュンは後押しをしただけだと言いましたが。
そして、テジュンの弁護を引き受けてもらいたが、へギョンの意志次第だ・・・とも。へギョンにその気はありませんでした。
へギョンはミョンヒに確認しました。オ弁護士の移籍が自分を採用した理由なのか・・・と。
確かに理由の一つだったでしょう。
でも、ミョンヒはそれよりもへギョン自身の能力を買ったのです。
そう聞いても、へギョンはすっきりしません。ジュンウォンに話しを聞いて貰おうとしたんだけど、生憎席を外していました。
ジュンウォンはロースクールで講師をしていたのです。
悩みを聞いてくれたのは、ダンでした。
経済的に自立してこそ、ご主人から逃れられます。いずれ離婚するとなると・・・なんてダンは言いました。
間違ったことはせず、とことん闘う・・・それを心に決めていたへギョン。以前の自分とは変わろうとしていたのです。
でも、何も変わっていなかった・・・と。
その様子を見て、ジュンウォンに連絡しようとしたダン。今必要なのは、自分じゃなく、ジュンウォンだと察したのです。
へギョンは止めました。
そして正直に告白したのです。ジュンウォンに心が揺れた事を。
でも自分はテジュンと別れない・・・と言いました。
子供たちも父親を求めているし、自分にも欠点はあるから、現実を受け入れようと思う・・・とね。
「自分の気持ちを大事にしてください。」
と、ダンは言いました。
ダンはへギョンの誠実な性格、真っ直ぐに真実を突き止めようとする決断を気に入っているようです。ある意味尊敬しているのでしょう、自分とは全く違うタイプだけど。
検察の内偵捜査は継続していました。なにせ、チェ検事がテジュンを追い詰めようと躍起になっていますからね。
ところが、テジュンの資料はこれまで見つかりませんでした。
それが、やっと見つかったんだそうです。ただ、どうでもよい資料ばかり。
で、ダンに召喚状が来たのです。元部下として、テジュンの事で証言してほしいと要望がありました。
内容は性的な接待について・・・。万が一、裁判で負けても、テジュンが検察に復帰できないようにしようと考えているのです。
ダンは、へギョンに、正直に、テジュンの裁判に行くと言いました。
仕事の事で証言に・・・と。
へギョンには話しておきたかったのでしょう、内容は別として。そして、問いました。
「ご主人の釈放を望みますか?」
「無実ならね。」
と、へギョン。どんな判決が出ようと冷静に受け止めるつもり・・・と。
それを聞いて、ダンはへギョンの悩みを一つ取り除いてあげたいと思ったような表情をしました。
へギョンは、ミョンヒに、テジュンの弁護は出来ないと言いました。
で、ミョンヒとオ弁護士が担当となりました。
証言席に座ったダンに、チェ検事が質問しました。
最後に担当した事件の内容は?・・・と。
性接待でした。上級公務員や法曹界の重鎮に娼婦をあてがい、裏工作をする人物の捜査でした。
ダンはよどみなく答えましたが、それはチェ検事の意図した方向とは違うところに向かい迷走しそうな雰囲気に。これがダンの上手いところです。きちんと答えているように見せかけて、チェ検事のほしい答えは一切出さないという・・・。
結局、ミョンヒの異議申し立てが認められ、チェ検事はダンへの質問を中止するしかありませんでした。
検察の捜査員がへギョンの元を訪れ、検察の内偵資料のうち、2枚が抜け落ちていることを話しました。そこに何か重要な事が書かれてあったに違いないと。
何か思い当たることは?・・・です。
へギョンにある筈ありません。
でもね、一つ重要な単語があったのです。
『キム・ジヨン』
・・・ダンの偽名ですよね。
捜査員を呼びとめたダンに、その名前に聞き覚えは無いかと尋ねた捜査員。
問われたダンは、勿論、知らないと答えました。
その資料を見つけたのはパク検事。
2枚を抜いたのもパク検事だったのです。
テジュンの弱みを握ったつもりなんでしょう。
そしてなんと、ダンはテジュンとそう言う関係にあったと言うのです。へギョンの手助けをしてるのは罪悪感からか?・・・と聞いたパク検事に、違う・・・と答えたダン。
最初はそうだったかもしれませんが、きっと今は、へギョンを心から信頼するようになっているからでしょうね。
へギョンはテジュンの弁護はしないと子供たちに話しました。
不安そうに見つめる子供たちに、もっと弁護の上手い人に任せたから・・・と言うへギョン。
子供たちの様子を見て、父親を奪う事は出来ないと改めて感じたでしょう。
テジュンを信じてみようと決心したようです。
裁判の前にテジュンに会ったへギョン。
「変わると言うあなたの言葉を信じてみたい。子供たちと私のためよ。全てを分かった上でやり直したい。だから正直に話して。まだ隠しごとが?」
「ある。一つだけ。」
それは、チョ代表の生存でした。
チェ検事は、チョ代表の証言をビデオに残していました。それでは、チョ代表は、テジュンに賄賂を渡したと言っていました。
ミョンヒはそのビデオに異議を。本人がいなくて反論の出来ない映像は証拠として認められないと。
でも、チェ検事は勝ち誇ったように例外もある・・・と。
そして、チョ代表は、証言を恐れた何者かが、殺人を命じたと疑い捜査中だ・・・とも。
そこに、当のチェ代表が現れたのです。
チェ検事の論争計画は崩れてしまいました。
全く正反対の証言を行うチョ代表に、証人としての資質を問う裁判長。よってチョ代表の証言はどちらも証拠として認められなくなったのです。
これを狙っていたんですね、テジュンは。
チョ代表が現れて行う自分に有利な証言を認めてもらおうとしたのではなく、チェ検事が提出したビデオも証拠としての能力を失うようにしたのです。
テジュンは無罪となりました。
事務所ではお祝いのパーティを開く事になりました。
テジュンは勿論、子供たちも、そしてテジュンの母も招待されました。
ジュンウォンは複雑な表情でしたが、へギョンの幸せを願う意味では、喜んであげなくてはいけません。
ダンは、パーティの始まる前に、その場を離れました。
彼女が言うように一度だけの関係のようには見えませんね、テジュンとは。
へギョンは事務所と正式な契約を交わしました。契約書にサインしたへギョン。
そこにダンの契約書も見えたので、彼女の話になりました。
ジュンウォンは元々、検察にいる頃から、腕利きの調査員としてダンを引き抜きたかったんだそうです。
彼女から情報を買っていたんだそうです、ジュンウォンも。
でも流石にやってる事が事だけに、正体が分からなくて・・・とジュンウォン。偽名を使っていたんだ・・・と。
それを聞いた時、へギョンはぴんっと来ました。
以前、パク検事がわざとらしくダンに呼びかけましたからね、キム・ジヨン・・・と。
「もしかして、偽名ってキム・ジヨン?」
当たりでした。
その直後に、以前も来た検察の捜査員がやって来ました。
テジュンが無罪となったため、捜査も打ち切りになりそうなんだが、自分は釈然としない・・・と。
「消えた2枚の資料は、イ検事の愛人と言われる女性に関する内容なので。だから、チェ検事は必死に捜査していたんです。事実を知る事が大事だと思うんです。」
事実を知りたいというのは、へギョンも常に思ってる事でした。だから、捜査員の話を聞く事にしたのです。
そこで告げられたのは、“キム・ジヨン”と言う名前。
「奥さんが知らないなら、捜査は打ち切りになってしまいます。知りませんか?」
へギョン・・・一瞬言葉に詰まりましたが、答えました。
「知りません。」
へギョン、とうとうダンとテジュンの関係を知ってしまいました。
もうパーティに出る気にはなりません。そのままどこかに行こうとしています。