映画少年

映画と音楽を愛し 教育の未来を想う 少年のつぶやき

「人生の岐路」その3

2017-05-17 04:46:25 | 日記
3月1日の卒業式の朝、何気なく新聞をめくった少年の目がある紙面に釘付けになった。
「あっ!これは大学入試の合格発表欄ではないか」

現在も大手の塾が難関私学等への合格者の氏名を広告戦略として掲載しているが、各大学が合格者を紙面で発表することはない。しかし、当時はそれがあったのである。
発表日は、3月1日だとわかっていたが、大学の掲示板を見に行くか、郵送されてくる文書で確認するかどちらかだと思っていた。
ところが、目の前にそれがある。今から卒業式。今見るべきか、帰ってきて見るべきか・・・。
気が付けば、指でたどっていた。

・・・・・!!「あった」
新聞紙面に自分の名前が掲載されたのを見る初めての経験だった。

卒業式は、上の空。
すでに心は、遠く離れた大学のキャンパスを浮遊していた。

(こんな感じ?)

もしあの日、新聞に名前がなかったら少年の人生は、確実に違ったものになっていたはずだ。
そして、その後の人生における数々の出会いも無かったことだろう。
まさに、人生の岐路である。

3月中旬、少年は進学する大学近くの街頭に立っていた。
下宿先を探すためである。なんのあても無かった。
不動産屋とやらに入って相談すれば良いとは知っていたが、すぐにはそうせずにしばらく街を歩いてみることにした。

大学からかなり離れた場所に差し掛かった時、少しウエーブがかかった長髪でメガネをかけた男性が目に入った。
当時、テレビで活躍していた作曲家に容貌が似ているその男性が立っていたのは、偶然にも不動産屋の店先だったのである。

(あくまでもイメージです)

互いに目が合う。そして、
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