ナガシマの玩具なブログ

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士官用ドレスパンツ、マスタードパンツ (2次大戦の米兵コスチューム その2)

2016-10-13 | ミリタリー




士官用のドレスパンツです。トウラザーズと言うのが米軍流かもしれません。
米兵と言うと1次大戦の頃からのGI(ガバメント・イシュー)の通り名からして、全て官給品と言うイメージがありますが、士官は自費で制服を誂えたそうです。これは枢軸国も同じです。

阿川弘之の海軍エッセイにも、新米少尉は制服を作ったりと、給料のやり繰りが大変だったと書いてあります。これは洋の東西同じだったように思えます。
阿川弘之は短期現役士官ですが、訓練施設の教官に「諸君らの俸給は海軍士官としての体裁を保つためにある」と言われたとか。遊びたい盛りの若い士官(の卵)たちの気を引き締める狙いだったのでしょう。

米軍の士官の中には下士官上がりなど余裕がない人もいたようで、官給品の制服を士官仕様に直して使っていた例もあるそうです。



左のイラストは士官ではありませんが、ドレスパンツはこのような格好をするための物です。



マスタードパンツです。上のドレスパンツとウエストサイズは同じですが、シルエットは太めです。ウエストサイズは丁度良いのですが、あまりに太いので直しに出しました。

↑のドレスパンツと同じく、右側にウォッチポケットと呼ばれる小さなポケットが付いています。これはM-1942ジャンプパンツも同じ位置にあるので、この頃の各トウラザーズのデフォなのかもしれません。





米兵の戦闘服と言えばコレ!と言う代表的なパンツです。これに前回紹介したウールシャツ、M-1941フィールドジャケットを着る。それにM1ヘルメットをかぶってガーランド小銃を持てば、2次大戦米軍歩兵の完成です。



それまでは各国の軍隊は制服で戦っていました。↑のドイツ軍もそうです。制服の上に装具を付けています。
米軍は2次大戦に参戦する前から、動きやすく着やすい戦闘服の研究を行っていました。制服と戦闘服を分けたやり方は、当時画期的だったそうです。

米軍はそれぞれの兵科や環境に合わせたコスチュームを研究し、供給しました。失敗作もあったようですが、現代に続く各国のBDU(バトル・ドレス・ユニフォーム)は米軍の戦闘服が発祥です。戦車兵用として開発されたタンカースジャケットは、MA-1フライトジャケットとして残っているように思えます。

米軍は戦闘服以外にも糧食の研究なども熱心で、インスタントコーヒーに代表されるフリーズドライの開発は、確か軍の研究機関だったと思います。

ケリー岡田さんの著書「ミリ服do!」には各国の軍服のルーツも載っています。ドイツの戦車兵のコスチュームはスキーウェアから、ロンメル将軍が着ていたコートはフランス様式のスタイルだったなどと解説してあり、実に興味深いです。
ケリーさん曰く、歴史に連続性があるように、服飾にも流れやルーツと言ったものがある。突然変異のようなモノはないとおっしゃっていました。



戦闘服のマスタードパンツが前ボタンなのはわかりますが、ドレスパンツも前ボタンです。これは当時のファスナーの信頼性が低かった?のかもしれません。
しかしM-1941フィールドジャケットに代表されるジャケット類には、ファスナーが使われていたりします。良くわかりません。

ボタンならまた縫えば良いのですが、ファスナーが壊れたら自分で修理することが出来ません。
先日、現役自衛官の方(特殊な訓練をされている)に、装備品について聞く機会がありました。例えばブーツならサイドファスナーが付いた物は使わないそうです。
我々日本人は靴を脱ぐ機会が多いし、着替えの際など簡単に脱げるサイドファスナー付きブーツは有り難いのですが、まさしく上述の理由からです。現にぼくが昔持っていた空挺ブーツも、ファスナーが壊れてお蔵入りになりました。

装具も何かに引っ掛けると切れてしまうナイロンよりも木綿素材、止め具もファスナー類よりもボタンやヒモと、確実性を求めるとだんだん先祖返りして行く…と、その方は言っていました。
昨今の米兵が来ている迷彩服(ACU)は各部がベルクロ止めだったりしますが、ベルクロも長い時間が経過するとどうなのか?と言う気がします。

確実性と聞くと、日本人唯一のグリーンベレー・サージャント三島のエピソードを思い出します。
三島氏は自分が使っている銃器や装備の型式は、よくご存知ではなかったそうです。我々マニアの方が余程詳しい(笑)
しかし自分が使う物は何時もピカピカに磨き上げて、オイルを引いておく。いつ何時使うコトになっても、確実に役に立つように準備しておくのだそうです。
これは電話機からクルマ、重機関銃まで自分が扱う道具は全て同じ考えで、手入れは万全にしておく。いざという時に役に立たない=自分の死だから…です。

これはボーイスカウトの「備えよ常に」にも共通する考えです。プロ中のプロらしい認識だと思います。
(プロ用、プロスペック、プロ仕様などと巷間濫用されている"プロ"と言う言葉ですが、実際に生命のやり取りをされている方は違うなと思います)

三島氏は元軍人ですが、彼のスタンスや物事の考え方は、戦争とは無縁の我々日本人にも大いに参考になります。このブログの安全走行カテでも述べていますが、リスクは自分でコントロールするわけです。



パンツに限らずウール物は虫食いが悩みです。画像はヤフオ○で落としたアイクジャケットですが、虫食い穴がありました(もちろん承知で落札しました)。
アジアモンスーンの我が国の気候はウール物の維持に向きませんが、出来るだけ良いコンディションを保とうと思います。

何人もの手に渡り、長い時間を経て来たこれらのユニフォーム、"現役"時代どんな人が着ていたのでしょう。そんなロマンを感じるのはぼくだけでしょうか。

アイクジャケット編に続きます。








ジャンル:
コレクション
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