575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

アゾラ・クリスタータ・・・赤い池の謎       草女

2008年10月24日 | Weblog
 10月9日、庄内緑地のバードウオッチングに参加。野鳥を探しながら1つめの池に近づく。池が異様に赤い。一面まっかになっている。誰もがこれは何?と思った。
大きなボート池も赤い。ボート池は近くまで寄ることができる。小さな植物が繁茂している。全く知らない浮草である。
 池には気の早いマガモが5,6羽いて「餌にならないか」と赤い浮草をかき分けて泳いでいる。
 カワセミがいる池も隙間なく赤い。これでは魚を探せないし、水中は酸素不足で魚は死滅しているだろう。この日カワセミは勿論、サギ1羽も見なかった。
 調べてみると、平凡社の「日本の外来生物」に記載があり、シダ植物でアカ
ウキクサ科アカウキクサ属のアゾラ・クリスタータとわかった。合鴨農法で用いられて拡がったほか中国から食用植物として導入したハスに付着していたものもあるという。近畿地方を中心に発見されているそうだ。研究者の予測を上回るスピードで繁殖しているらしい。 
 シダやコケの胞子は水中を泳いで受精する。雨などがそのチャンスを作る。それが水中であれば繁殖は無限大だろう。赤い池の理由は分かった。
 在来のアカウキクサやオオアカウキクサは絶滅危惧種で、アゾラ・クリスタータが、それらを駆逐したり、交雑したりするおそれがあるという。また水面を覆いつくすため、水生生物全体への影響は大きい。もちろん水生生物にたよる生物も影響される。
 それにしても庄内緑地は名古屋市に管理されている。市は駆除に乗り出してほし
い。アゾラ・クリスタータは特定外来生物である。

★特定外来生物・・・海外起源の外来生物であって、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から指定されます。国の指定により駆除を呼びかけている。数多くの外来種が日本に上陸し従来の生態系を破壊している。
 特定外来生物は、生きているものに限られ、個体だけではなく、卵、種子、器官なども含まれます。











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1 コメント

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光と影 (遅足)
2008-10-24 09:41:56
良かれと思った無農薬農法が
思わぬ副産物を・・・

外来種が入ってくる際に
よく起ることのようです。

人間の知恵では思いも及ばぬ
システムで生物界は動いているんですね。


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