575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

父母愛でしままに薫るや里の梅  静荷

2018年02月25日 | Weblog

故郷の家に咲く梅。白梅、あるいは紅梅でしょうか。
作者の父母、きっと祖父母も愛でた梅の花。
その梅が昔と同じように咲き、匂っています。
現実に目の前にある故郷。
あるいは、今はもうない心の中の故郷。
どちらとも、読みは読者に任せられています。

この句に使われている「薫る」という言葉。
植物を表す「艹(くさかんむり)」に「熏」。
「熏」は、袋の中に物を入れて、火であぶり、
くゆらせていることから「香をたく」という意味に。
さらに「良い匂いがする」から「雰囲気が良い」へと変化。
抽象的な匂いをも表現するようになります。
「風薫る」というような言い方も生まれました。

この句、ふるさとの風が伝わってきませんか?(遅足)


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