山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

画期的!核兵器禁止条約交渉開始決議 これに日本政府が反対

2016年10月28日 23時21分21秒 | Weblog
日本時間10月28日(ニューヨーク27日)、国連総会第一委員会(軍縮)において、核兵器禁止条約の締結交渉を来年開始する決議案を123か国の賛成で可決した。12月の国連総会本会議でも可決され、来年の総会において交渉へとすすむこととなった。
長年にわたって、国際社会では、核兵器は軍事バランスの観点からしか議論されてこなかったので、核保有国にとって何の損もない削減交渉しかやられなかった。それに対して、核兵器は人道に反する、人道と両立しないという立場の議論が国連でも浸透してきた。これは日本の核廃絶運動の理論で、被爆者の国連への働きかけが実を結んだ。軍事的な立場から最終兵器の核兵器をコントロールしながら手放さない立場と人道の観点から核兵器に立ち向かうのとは決して両立しない。
国際法は残虐兵器、大量殺害兵器の禁止を実現してきた。1925年のジュネーブ条約で細菌兵器、毒ガス兵器を禁止した。1975年生物兵器禁止条約、1977年化学兵器禁止条約が発効した。1999年には対人地雷禁止条約が、2010年にはクラスター爆弾禁止条約が発効した。それぞれに未署名国、未批准国があるが、条約成立に努力したことが状況を切り開いてきた。これら残虐兵器にいまだしがみついている国があるが、だからといって条約締結を先送りすればよりよい世界が来るとは言えない。国際世論によってじわじわと追いつめている。これらの兵器よりも格段に残虐で無差別大量に殺害する兵器である核兵器がなぜ禁止されないのか。核保有国におもねり、いつかいらないという日が来るのを待つ姿勢では200年はかかるだろう。原爆被害者の気持ちとは相いれない。毒ガスと同じように国際法で縛るのが一番の方法だ。この当たり前のことがいままで非常識だとして退けられてきた。非人道兵器を許さないという運動が国連を動かし、ようやく条約交渉の道を開いたのだ。画期的なことだ。
日本政府は、情けないことに、アメリカに追随して反対にまわった。究極的には廃絶する、すなわち100年か200年後にむけてステップ・バイ・ステップ(一歩一歩)の接近が大事だという。最終兵器は絶対手放さない勢力の手を縛ることなく核廃絶はない。日本政府は、決議は「核兵器国と非核兵器国の対立を一層助長し亀裂を深める」といって反対した。対人地雷禁止条約やクラスター爆弾禁止条約ではまだ3、40ヵ国の未署名国があるが、だからといってこの条約締結が無駄ではない。生物兵器や化学兵器禁止条約のように必ず前進する。核兵器禁止も同じような道のりをたどるだろう。しかしこの道しかない。
去年の国連総会では、具体的で効果的な法的措置(核兵器禁止条約)を議論する作業部会の設置が圧倒的に可決された。日本は棄権した。これがさらに前進して今年の決議に至った。
北朝鮮も決議に賛成した。北朝鮮の核開発をやめさせるといいながら、禁止条約に反対していては何の説得力もない、圧力にもならない。ドゥテルテ大統領が訪日し話題になったフィリピンも当然賛成した。ドゥテルテ氏はフィリピンが「アメリカに犬のように扱われている」と安倍首相に嫌悪感を伝えた。フィリピンは今、犬の鎖を捨てようとしている。いっぽう日本は犬の立場を喜んで受け入れている。日米同盟だといって、アメリカの属国に生きる道を求め、アメリカの要求に応じて、棄権から反対に回った。犬の姿は国際社会ではあわれに映る。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 背筋凍るTPP 審議の前提そ... | トップ | 田舎で同窓会に出席、純粋の... »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL