静夜思

愁多酒雖少 酒傾愁不来

≪ 天皇制の持続と国民/政治の在り方:どう考える? ≫   開かれた皇室とは?   本質論議から 国民も政治家も逃げるな!

2017-12-02 08:53:01 | 時評
※ 【毎日】(耕論)天皇と政治 御厨貴さん、河西秀哉さん http://digital.asahi.com/articles/DA3S13255004.html?rm=150
 天皇の退位/皇太子の即位をめぐる昨日の発表は、<天皇制そのもの、象徴天皇の在り方と国事行為、政治と天皇自身のかかわり方、政府/国民と天皇制>といった論点をどう考えるか、
 其の機会を国民に与える契機となった、否、そうあって欲しい。両氏の気持ちは、此の一点に尽きるようだ。 全く同感である。

・ <今回の退位をめぐる動きは、封印されていた箱を開け、近代の政治体制の中で、これまで考えてこなかった論点を考えられるようになりました。天皇制や皇室について自由に議論
  できる空気が醸成されたという点は評価できると思います。女性宮家の問題など、本当はすぐに検討を開始すべき問題は山積しています。>
 ⇒ 御厨氏の指摘はこれまでも様々な人物が示してきた事だが、承知の通り<男系へのこだわり>がネックだ。<男系絶対>は、男女同権思想に逆行する基本的人権否定とも重なる。 
   ここを国民はどう思うのか? <男系絶対>を巡る議論が宮内庁や保守思想家だけで行われてきた従来の流れを変えない限り、天皇制は再び天上の絵空事となり、開かれた皇室
   どころか、国家神道との結びつきで国粋派に利用される状態は続く。

・ <今回、安倍政権は、象徴天皇のあり方や皇位継承をどうするかなどの本質的な議論は避けたまま、退位を政治日程に組み込みました。昨年8月の「おことば」にこめられた今上天皇の思いは、半分は受け止められ、半分は政権に受け流された感じがします。国事行為の縮小や摂政の設置を否定するなど政治性を帯びた「おことば」は、結局、政権によって政治的に処理されたのかもしれません>。
 <菅官房長官が会見で述べたように、4月29日の昭和の日、退位、即位と続けることで、「国の営みを振り返り、決意を新たにする」というのであれば、保守層の支持を得るために、
  天皇制という装置を利用しているように見えます。>
⇒ 河西氏の鋭い指摘は(死亡に拠らない生前退位を今の政権がどのように活用しようとしているか)を正確に描いている。皆さんの記憶に未だ新しいと思うが、両氏をはじめ様々な人が
  挙げた本質的論議に道を開かないまま、自民党政府は「皇室典範」の抜本改正ではなく「特例法」の体裁で逃げた。時間が無いからという言い訳で。

以前も此のコラムで述べたが、君主制を今後とも国民が長く望むなら、もっともっと皇室が神棚の奥に匿われる存在ではないようにならねば制度は空洞化し、良い意味での”国民統合の象徴”ではなく、”狭量なヤマト民族主義の象徴”に堕してしまうだろう。 
 グローバル化の掛け声で失われがちな民族アイデンティティー保持のため、と称して天皇制が利用される歴史は過去のものではない。いま現在、既に利用されているのだ。そうさせている責任は、明日のメシしか頭に無い、無関心/無表情な国民全てにある。  
  天皇が”狭量なヤマト民族主義の象徴”に利用された結末が、明日のメシにも事欠いた敗戦であったことを断じて忘れてはいけない。
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