侍戦隊シンケンジャー 最終回

2010-02-11 01:10:38 | 日記
 おつかれさまでした、スタッフ、キャストの皆様。

 今のTVドラマで、一年かけて新人を育てることのできる環境って、そんなにない。

 戦隊ものをみていていつも思うのは、初回と最終回で、キャストの若者たちが
ものすごく「いい顔」になっているということ。

 その後はそれぞれ大変だろうけれど、確実に成長していく若者を見るのは本当に
気持ちのいいものです。

 で

 今回はライダーシリーズでも独特の世界観、物語の素晴らしさで突出した存在の、
小林靖子さんがメインライター。

 一年かけて、それぞれの見せ場をつくり、大河ドラマ的な展開や敵方の存在意義まで
深く掘り下げた、実に見ごたえのある作品を提供してくれました。

 すごいのは、全てのキャラが「立って」いること。誰ひとりとして、無駄な人は
でてきません。敵方にも感情移入できる物語は、やはり一年のスパンがあってこそ。

 まあ、ターゲットは確実にライダーよりも下、ちびっ子が対象になっていますが、
実は壮大で奥の深いドラマ、大人が見ると多重構造に気づき、リアルタイムで
子供だった世代があとで見返すと、いろいろな事に気づくつくりになっていました。

 個人的にはイエローの子がストライクど真ん中とか。

 レッドとピンクの恋愛沙汰が意外と進まなかったとか。
 (タイムレンジャーやボウケンンジャーみたいに。)

 すし屋がうるさいとか。

 いろいろありますが、観ていてほんとうに清清しい、人と人との絆、信じることの
素晴らしさ、崇高さを教えられた気分です。

 普段、人をあまり信用していなかったり、徒党を組むのが大嫌いとか、
仲間意識なんて大きな勘違いだとか思っていたりするのですが、この作品で、
それは自分の本心の裏返しなのではと思わされたり。

 どんな困難があっても、たとえ一度目は倒れても、立ち上がる勇気、気力さえあれば
何も怖くなんて無い、そんな青臭い当たり前のことを切実に考えたりしています。

 そしてやっぱり、「生き抜く」ことに執着する姿勢は、一見かっこ悪くても、
いざと言うとき大切なもののために「命」を武器にできる強さを持っているのだなと。

 「戦隊もの」という制約のある世界で、大人がマジメに大人としての想いを
次の世代に伝えようとする姿勢、見事としかいいようがありません。

 また、今回のように時々とんでもない傑作が生まれたりするので、決して
 「戦隊もの」はあなどれません。

  過去を振り返ると、

 「鳥人戦隊ジェットマン」(雨宮慶太監督!)
 「未来戦隊タイムレンジャー」
 「特捜戦隊デカレンジャー」

 以上がベスト3だと思っていますが、シンケンジャーはそれらに肉薄する、
紛れも無い傑作であったと思っています。

 最後にあらためて、

 スタッフ、キャストの皆様、本当にお疲れ様でした。

 噂でビデオオリジナルを撮影中と聞きました。楽しみにしています。

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