13トリソミー 陽花の記録

すべての幸せが君のものであれ

回復

2017-03-08 00:30:14 | 陽花の記録
■回復

 ただそうした不安や孤独感も、順調に回復する陽花を前にだんだん吹き飛んでいった。呼吸は安定し、体重もどんどん増えてきた。重たくてお風呂に入れるのも一仕事。首もすわってきた。表情も仕草も女の子らしくなった。なぜかあやした時ではないが、時に笑ってくれた。私は毎朝電車とバスを乗り継いで子ども病院に通い、夫が仕事を終えて面会に来る。こども病院での楽しい日々の始まりだった。

 夫は毎日日課のように陽花の手を拭いてくれた。にぎってばかりで汗やら埃やらミルクやらが渾然一体となってため込まれた陽花の手のひらを広げ、指の一本一本まできれいに拭いてくれた。陽花は嫌がっていたが、そこにはお父さんの娘への愛情があふれていた。目薬の点眼をするのもお父さんの楽しみだったようだ。「陽ちゃん、点眼さんしましょうね。」と声をかけて、陽花の大きな目に目薬を落とし、うまく入ると「やった~!」と喜んでいた。そうやって家族3人で陽花との時間を過ごした。
 ただ毎晩帰宅前に看護師詰め所に陽花を預けに行く時は複雑な思いになった。陽花は汗かきでミルクの時は玉のような汗があふれた。すぐ背中がじっとりして何度も着替えなければならなかった。汗かきの陽花ちゃん。そして夜行性の陽花ちゃんと呼ばれていた。昼間に一生懸命起こそうとするのだか眠たくなってしまい、夜中に目が覚めてはモソモソ動いていたようだ。

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