13トリソミー 陽花の記録

すべての幸せが君のものであれ

転院

2017-03-08 00:17:13 | 陽花の記録
■転院

 9月24日、生後101日目。陽花は救急車で酸素マスクを当てられながら大学病院付属のこども病院へ転院した。N先生と担当看護師のKさんが付き添ってくださった。Kさんが帰り際に手作りのかわいいピンクのお守りを手渡される。いつでも冷静なKさんの目に涙が…。思わず手を取り合って泣いてしまった。

 こども病院は高度な専門治療を必要とする子どもたちばかりが入院している。そこで診てもらって最終判断をするつもりだった。しかし、入院して数時間後、よく寝ていた陽花の呼吸が突然止まった。慌てて先生を呼ぶ。陽花のベットはあっと言う間に何人もの医師に取り囲まれた。蘇生措置が終わった後、「こんな危険な状態で放置できないのですぐに気管内挿管します。」と告げられた。
個室に移され、挿管が成功するまで1時間近くはらはらとしながら待った。医師の後日談では、舌が大きくて邪魔するのと大量の分泌物で、今までで一番むずかしい挿管だったとのこと。上手くいかなければその場で気管切開するしかないと考えていたそうだ。波乱の入院初日だった。
 
その日、陽花は挿管で呼吸は確保できたものの、声を失った。気管切開すると声帯を通らずに呼吸をするので声がだせなくなる。(成長すれば色々な発生方法があるようですが…)。そのまま手術すればもう陽花の声は聞けないのだ。その夜、陽花の声をテープにとっておけばよかったと思った。口蓋裂のせいか、ちょっとこもった元気のいい泣き声。ミルクを飲む時のにぎやかな声。もう聞けないのかと思ったら泣けてきて涙が止まらなかった。だが、もう選択の余地はなかった。
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