13トリソミー 陽花の記録

すべての幸せが君のものであれ

綱渡り

2017-03-08 00:11:37 | 陽花の記録
■綱渡り

 陽花は呼吸が不安定で口からのミルクが思うように飲めなくなった。満足できずにずっとカラの乳首を吸っているのが痛々しい。お腹が減って飲みたいのだが、少し飲むとすぐにサチュレーションが下がってしまう。あわてて酸素マスクをあて、数字が上ったらまた少し飲むという授乳スタイルになった。そうして20分、自分で飲むことに挑戦し、残った分をチュービングしてもらうことになった。
 そして再々入院から8日目。またミルク中に呼吸が止まった。看護師さんが必死で刺激し、吸引して回復したが、その日また怒って激しく泣いた時に息が止まる。文字通り息が止まる緊張の連続。気道が狭くて、飲むことと呼吸が両立しないのか、ミルクは命がけの綱渡りのような状態が続いた。
さらに2日後、再びミルク中に呼吸停止。ドクターを呼んでバギング(肺への手動給気)で蘇生。呼吸が戻るまでに5分以上かかっただろうか。直後の検査で血液の酸素が不足して体がダメージを受けていると言われる。白血球は25300。口からのミルクは中止。酸素テントに入ることになった。

 9月15日、陽花は生後3カ月。すくすくと成長し、ただ未来だけを思っていた日々が嘘のようだった。厳しい。呼吸が浅くなって静かに寝ていてもサチュレーションが下がってくる。痰や舌根沈下で気道が狭くなっても呼吸は確保できるように鼻から気管までチューブ「エアウェー(Air―way)」を入れた。呼吸は一旦安定したように見えたが、今度はエアウェーに痰などの分泌物が詰まってしまう。翌日吸引中、呼吸停止。蘇生。呼吸が止まるたびに恐怖で心臓が止まりそうだった。蘇生措置を受けるたびに心のなかで「大丈夫、必ず戻ってくる。」と言い聞かせた。

 緊急の呼吸停止に備えて、いつの間にか陽花の病室の前には小児科の急救カートが置かれるようになった。こんな危険な綱渡り状態を続けているわけにはいかないと、N先生から今後の対応について話があった。
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