野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

野川沿いに咲く薄紅枝垂れ桜

2015-04-10 | 散歩

 今年の桜(ソメイヨシノ)は例年になく、散るのが早かった、ように感じる。見ごろを迎えて気が急いて何処へ出かけようかとあたふたと思案しているうちに、あっという間に風が吹き、あっけなく葉桜となってしまった。もっとゆったりと桜を愛でる時間が欲しかったのに……。

そんな満たされない気持ちを抱え、休みの今日は野川へ出かけてきた。ソメイヨシノが散ったこの時期、野川沿いでは薄紅枝垂れの並木が見ごろとなる。まだ人にそれほど知られて無く、交通の便もよくないので地域の人がやってくるだけ、静かに桜を愛でることができる。

 

 

嬉しいことにちょうど見ごろに出会えたようだ。

 

ジョギングしている人や犬の散歩をしている人がわずかに見える。

 

 

 

両側に山吹が植栽されて桜の薄紅色を際立たせている。

 

八重枝垂れの桜

 

並木沿いの家の屋根の色も景色を気を配っているようだ

 

 

枝垂れ桜の下では、ツタバウンランやナガミノヒナゲシなどの帰化種が花ざかり。

 

 

ツツジやヤマブキの叢ではウグイスが鳴き、まだ帰らぬアオジが飛び回っている。

 

 

この辺は野川の上流

 

時折見かける若い二人連れもずいぶんと幸せそうだ。

 

 

 

 

 

 

 薄紅の滝を浴びながら小半時気ままな散策を楽しんだ。

 

 おまけは咲き始めたカリンの花。実はがさつで大きいが花は可愛い

この辺で。


春の兆し

2015-03-19 | 野の花

 3月中旬、東京と埼玉の県境にあるさいたま緑の森博物館を訪ねた。

まだ野は冬の気配が色濃い

 

 

それでも遊歩道には少しずつ野の草が目を出し始めている。

 

アカガエルの卵塊からは、早くもオタマジャクシが生まれてきていた。

 

ショカツサイも一足早く花をつけている

 

カントウタンポポ

 

ウグイスカグラの星形の花も小さいので、うっかり見逃してしまうところだった。

 

 春の兆しの定番、ネコヤナギの花

殺風景に見えても、良く見ると春の兆しがそこかしこに見られるようになってきた。

 

ミチタネツケバナ

 

 

カンスゲ

 

ハコベの仲間

 

もう一月も前から咲き始めていたホトケノザ

 

 そしてオオイヌノフグリ

 

別の日、久しぶりに武蔵野市にある野川観察園を訪ねた。

 嬉しいことにシュンランが出迎えてくれた。

 

 

 

その脇にはセントウソウやキクザキイチゲが植栽されている

 

 

オオミスミソウ(ユキワリソウ)も咲いているが、あいにくの天気で花を萎ませたものが多かった。

 

 それと知らなければ見逃してしまうほど小さいヒメウズの花

 

スミレのなかまでは特に早く咲くアオイスミレとコスミレ

 

 

ハケの湧水の流れの中では早くもクリンソウが咲いている

 

 ヒロハノアマナ

 

フキノトウ

 

これはフデリンドウの蕾、まだ花が咲くには時間がかかるようだ。

 

 サンシュユの花が一際鮮やかに春を演出している。

 

お終いはキブシの花

 

この辺で。


秋酣の野川観察園

2014-10-10 | 探鳥

 

 秋の深まる一日、武蔵野は野川の辺にある観察園を訪ねた。

10月初め紅葉にはまだまだ早いが、この時期に咲く秋の山野草も見ていて楽しい。

ヒヨドリジョウゴの花と実

 

雨を避けるように葉の下に咲くキツリフネ

 

イヌショウマは奥多摩の低山でよくみられる花だ。

 

 背景の朱色はこの日まだ枯れながらも咲き残っていた彼岸花

 

 

同じような色をしたのシモバシラの花

 

 シモバシラにはヒョウモンチョウがとまっていた

 

赤紫の色が美しい萩の花

 

ススキの根元にナンバンギセルを見つけた。これは比較的色づいていた一株。

 

丈高い草に隠れるように咲いているのはサクラタデの花

 

水辺に多いミゾソバの花もサクラタデと花はそっくり

 

これもよく似た花だが、こちらはマアキノウナギツカミ

 

 キンミズヒキ

 

 オケラの花。この名は虫にもあるが、花の方はキク科で、日当たりのよい草地でよく見かける。若芽は食用にされ、根は胃薬として漢方に使われ、いぶして湿気やカビ除けにも用いられ昔から重宝された。古名はウケラ。

 

夏が終わると山道でよく見かけるキバナアキギリ。下の方から咲いてきて、てっぺんの数輪だけが残された。

 

葉が虫食いでぼろぼろになったカメバヒキオコシ

 

 同じシソ科のシロネは水辺に生える5mm程度の小さな花

 

虫を一番集めていた花はフジバカマ、ご存じ秋の七草のひとつ春の七草は短歌のリズムで覚えているが、秋の七草にもそれがあるという。はぎききょう、くずふじばかま、おみなえし、おばななでしこ、秋の七草。オバナはススキの意。

 

紅白に咲き分けるゲンノショウコ

 

まだ花が見られたカリガネソウも変わった形をした花だ。

 

ノササゲの花

 

同じくマメ科で花も同色のヤブツルアズキ

 

 タデの仲間で垂れ下がって咲いているのはボントクタデ。ホンタデが葉に辛みがあるのに対して、この花は葉に辛みがないことでのポンツク(愚鈍者)と名付けられたそうだ。

 

秋も深まり、残り少なくなってきた花には争って蝶や虫たちが集まる。

 

花は終わり実となってしまったミズタマソウ

 

 

実はほかにもある。

ムサシアブミの実、これから紅葉とともに深紅に発色する

 

ヒオウギの黒い実

 

ムラサキシキブ

 

すぐ隣には寄り添うようにシロシキブが植えられていた。

 

 今回はこの辺で。

 

 

 


野川公園

2013-10-12 | 散歩

 医者に無理をしない程度に歩いたほうがいいと言われ、久しぶりに野川観察園に出かけてきた。

 

 川面を渡る風が心地よい

 

アザミの仲間

 

開き始めたばかりの八重咲きシュウメイギク

 

この香りのよい花はナギナタコウジュ。しそ科の一年草で漢名は薙刀香薷で花の様子を端的に言い表している。

 

 ジュズダマの実

 

この可愛らしい、金平糖のような花はミゾソバ

 

 ツリフネソウとキツリフネは少しだけ分かれて咲いている

 

 

 

 背の低い木の枝に絡まるように咲いているのはヒヨドリジョウゴ

 

花は見過ごしてしまうほど小さいがよく見ると可愛らしいサクラタデ

 

 

 マツカゼソウはミカン科の花

 

 芭蕉の句に「秋海棠 西瓜の色に 咲きにけり」とあるシュウカイドウ、瓔珞草の名もある。

 

ミズヒキはうまく撮れたためしがない。名の由来となる紅白の花の色がなかなか出せない

 

 ヤマハギとゲンノショウコの赤花

 

 林床のあちらこちらで見かけたイヌショウマ

 

ベニシジミ

 

 ウバユリの上にはバッタ

 

 ノダケについている幼虫はキアゲハのようだ

 

ヤブツルアズキにも小さな虫が

 

じっと見ていたらちょっとだけ目線をくれたツマグロヒョウモン

 

 オケラの花

 

 ニシキギの実

 

この大きな実はムサシアブミ、もうすく真っ赤に熟れる

 

キバナアキギリとシモバシラ

 

 

見上げると空はすっかり秋の空になっていた

 

この辺で。


野川観察園

2013-03-28 | 探鳥

 3月下旬久しぶりに野川を訪ねた。柳はすっかり新緑模様。

 

観察園に入るとスミレが出迎える

 

 

紅いのはレンゲソウ

 

 日向で陽を集めているのはキジムシロだ

 

 

ホトケノザも咲きたては初々しい

 

キランソウ

 

 センボンヤリも咲き始めた

 

ヒトリシズカが名前とは異なり、木の根元にたくさん群生している

 

 

春先にはとても小さな花が咲く

ヒメウズ

 

セントウソウ

 

これはさらに小さい、星形に咲くカテンソウ

 

 ニリンソウは少し遅れ気味

 

今年は2月の寒気で春が遅いと思っていたのだが、桜が咲きだしてからは野の花たちも負けまいと一斉に咲きだしたようだ。

 

シュンラン

 

 トウダイグサ

 

 ムサシアブミはまだ若芽

 

つくしはもうほとんどがスギナになってしまった

 

 見上げると木の花も幾つか咲いている、キブシ

 

カエデの花

 

ウグイスカグラ

 

 小一時間の散策でうっすらと汗ばむほどの陽気だった。待ち望んでいた万物の萌える春の到来だ。

 

 この辺で。