スピリチュアル小説

SF・ファンタジー・チャネリング小説

【SANGA(神々の戦い)】全18-6

2017-03-30 | スピリチュアル

6、「七人の使者-Ⅲ」

 悟り後のフウキは日常の価値判断が180度変わり、一般の価値判断
とのギャップに苦しんでいたが、当初よりは上手に立ち回れるようになっていた。

ことあるごとに【この世は上手く出来ている】と実感していた。


 東京から戻り半月が過ぎようとした頃。仕事の休憩中に先輩の
納谷さんが「おう、フウキ今月は休まねえのかい?」 

「今の所、予定ありません。」 

普通ではあり得ない会話である。納谷はフウキの予定に合わせ、仕事を
組んでくれていた。納谷のおかげで全国を移動できた。良き理解者であった。

フウキは見えない力で応援されている事に感謝していた。
と同時に納谷の言葉から、もうじき次の指示が来る事を予感していた。


 ここは東北仙台は槻木にある農家。そこにマヤという名の女性が居た。 
マヤは不思議な夢を視て目が覚めた。  

その夢とは・・・槻木町のある友人宅の部屋から空を眺めていると、
東の上空に十二支の雲が並んで漂っていた。 

その雲をよく見ようと外に出て目を凝らした。すると黒いとてつもなく
大きな黒い龍が上空を飛んでいた。 

マヤは金縛りにあった様に身動き出来ず只呆然と眺めていた。 

そしてマヤの目と龍の目が合った瞬間、龍は20メートル位の小さな
白い龍に変わっていた。 

その龍は先程の異様までのリアルさは無く、荒削りの白い彫刻の様であり、
口に白い玉をくわえていた。 

そして龍はマヤを見つめ口を開いた。その瞬間、ドーンという雷のような
天にも轟く音が空一面に響いた。 

瞬間場面が変わり、今度は大きな野原にマヤは立っていた。 

遠くに、一人の体格のいい男が現れマヤに向かって歩み寄ってきた。 
その男は毛皮のベストを着た熊祖のような猟師の出で立ち、男の左手
には昔風の長い二本筒の銃を持ち、マヤの方に笑顔で歩いてきた。

男はマヤの前に立ち、持っていた銃を差し出した。その銃は二本の
筒のうち片方にティッシュで栓がしてあった。そしてティッシュを抜いて
マヤに銃を渡した。 

「ありがとう」と礼を言って受け取りそこで夢は終わった。 

マヤは夢の解釈をネットで調べたが、見当が付かずにそのままでいた。


 フウキは仙台空港で遅めの昼食を取り、仙台駅近くにホテルを予約して
チェックインした。部屋で小一時間ほど瞑想し東一番丁通りをぶらついていた。 
見知らぬ仲間と出会う事を心のどこかで楽しみにしていた。

「さて、今日は何屋さんに飛び込もうか?」通りを歩いていると、
一件の書道具専門店が気になり店に入った。

書には別段、興味は無かったが店内の有名書家の作品に紛れて、色紙に
書かれた一枚の作品が気になった。
 
  早春の朝日に遊ぶ
    黒龍の浅き夢ごころ
              摩耶

フウキはその書から伝わるバイブレーションに興味を示した。

「すみません。この書にある摩耶さんって書家の方ですか?」

「あっ、それね。それは地元の娘さんで詩と書を色紙に書いて、
路上販売して女性で、当店のお客さんでもあるんですよ。 

お兄さんも是非見てやって下さい。即興でその人にあった詩と字体で
書いて路上で商売してる若い娘さんなんです。地元ではあれで結構
有名なんです・・・」

「そうですか。で、何処に何時頃行けば会えますか?」

「うちの店の前で九時頃になったら来ますよ。見てやってください」

「はい。ありがとうございました」 

フウキは九時に出直した。 

そこには年の頃ならフウキと同じくらいの飾らない感じの女の子がいた。

「摩耶さんですか?」

「あっ、ハイ・・・?」

「僕はフウキと言いますが、先程この店の店主さんから君の色紙を
見せられてここに来ました。僕に合った詩を書でお願い出来ますか?」

「あっ、はい、ありがとうございます。ではここにお座り下さい」 

摩耶は改めてフウキを見直した。一瞬目を疑った。 

仕事柄、人の顔と雰囲気を観察するのが不可欠であったが、
摩耶は初めての体験をしていた。 

目に映ったフウキは半分透き通って見えたからだった。 
摩耶は幽霊か宇宙人と出くわしたと思った。平静を装い口を開いた。 

「お客さんは何処から?何をやってる人なの?」精一杯の言葉だった。 

「僕は、今日札幌から来たんです。仕事は大工・・・」 

「私が聞きたいのはそういう事ではありません。あなたは何者かって
事です・・・あっ・・・唐突ですみみません・・・」言い終わってから
とっさに出た言葉を反省した。 

フウキは笑みを浮かべ言った「今、言ったように札幌から摩耶さんに
会いに来た大工ですけど」 

「あっ、そうですか。・・・えっ?私???今、何て言いました?」 

「札幌から摩耶さんに会いに来た大工です」 

「新手のナンパか何かですか?そういうの私、興味無いので・・・ 
帰ってくれますか?」少しムッとした摩耶であった。 

「話し方を変えますね。摩耶さん、あなたは僕を視て身体が半分透けて
見えましたよね。それは摩耶さんが僕を霊視した結果なんです。 
気付いてると思いますが、あなたはお客さんを霊視して作品を作っている。 
それが的確に表現されているからお客さんの評判がいい」

フウキがそこまで話すと、摩耶の表情が柔和になり心を開いていた。

「私は小林摩耶と云います。あなたが言ったようなかたちで路上で
商売しております」 

「唐突でごめんなさい。僕は宮園風輝と申します・・・」

仙台に来た目的と今までの経緯を一通り話し、摩耶の顔色をうかがった。

「ご丁寧にありがとうございます。でも、私がそんな大役が務まると思い
ませんし、宮園さんのいうような人間ではありませんけど・・・」 

「そうですか。僕は無理強いはしませんので、考えておいて下さい。
明日札幌に帰ります。唐突に変な事をいって本当に申し訳ないです。 
最後にひと言、良いですか?」

「・・・ど、どうぞ」 

「干支の十二支はまず摩耶さんの気を引くため。次の黒龍はあなた自身の
パワーを表わしてます。白い龍は神の使命を表わします。 
次に出て来た猟師はあなたのガイドで、鉄砲の筒から紙を抜いたのは
封印を解かれ、いつでも使用可能になったと伝えたかった。僕流の
解釈はこうです・・・」

摩耶は衝撃に打ちのめされた。 

「何故、私の夢の内容をフウキさんが事細かに知ってるんですか?」 

「摩耶さん、あなたのガイドがそう伝えてほしいと言いました」

しばらく二人の間に沈黙があった。 

摩耶は顔をゆっくりと上げた。目には涙がにじんでいた。

「お役に立てるかどうか解りませんが、やってみます」 

フウキは微笑んで言った。 

「お近づきの印に今夜は飲みませんか。他の仲間の話も聞かせます」 

摩耶は店を早仕舞いし居酒屋で話した。 

翌朝、ホテルで朝食を取ってると突然、金色に輝く「鹿児島」という文字が
頭に浮かんだ。

フウキは急遽仙台から東京経由で鹿児島に飛んだ。

飛行機を降りて市内に直行しホテルを取ってから町を探索した。時間は
夕方になっていた。 

思い起こせば、これまでの五人の事は順調過ぎるくらい上手く運んだ。

サンガの計画は完璧だった。

繁華街をぶらつき感じ入るものが無かったので夜の10時にはホテルに
戻りその日は終わった。

翌朝、ホテルの朝食を済ませ部屋に戻った瞬間頭の中で閃いた。

「10時05分羽田行き」

フウキは早速チェックアウトし、羽田行きのチケットを購入して
何とかその便に間に合い飛行機は鹿児島をあとにした。

フウキは自問自答していた「いったい鹿児島は何だったんだろう?」
そういうこともあるか・・・

飛行機は離陸しシートベルト着用のサインが消えた。 
隣の席に座っていた若い学生風の男性がフウキに声を掛けてきた。 

「あのう、すみません」

「はい?」フウキが応えた。

「お一人ですか?」 

「はい、一人です」ここでフウキには上からの啓示の意味が解った。 
少し楽しんでみようと思った。

「おたくさんも一人?」 

「はい」 

「東京へ?遊び?それとも旅行?」

「僕、今朝、夢を見たんです。それが金色の文字で(今日、東京へ!)
という夢でした。最初は無視したんですけど胸の奥で行かなくちゃ、
という気がしてたまらなくなったんです。 

それで今日、学校を休んで飛行機に乗っちゃいました。変ですよね。

自分でも解ってるんですが・・でも、チョット不安で・・誰かに聞いて
欲しくて、つい隣の席にいたお兄さんに声をかけてしまいました・・・
ごめんなさい」

「話してくれてありがとう。僕は宮園風輝。札幌市在住よろしく」 

「あ、はい僕は宮越羅取(ラトリ)です。鹿児島高校3年です」 

「ところでラトリくん君の話からすると東京での用事が決まってない
ようだし、僕と半日程つき合わない?」 

「はい、でも僕は宮園さんの事、何にも知らないからその・・・」 

「そうだよね。でも僕は君の事を知ってるよ。君には二つ上の姉さんが
居て、しかも双子のね。君の彼女は髪が長く、その香りはいつもレモン
の様で君は気に入ってる。彼女が入っているクラブは吹奏楽ってとこかな?
他にも言う?」 

ラトリは耳を疑った。 

「どうしてそんな事まで知ってるんですか?宮園さんは神様・・・?」 

「驚かしてごめんよ。君の情報は、今上から聞いたから知ってるよ」 

「上って何ですか?」 

「ガイドのことだよ。君の事をいつも見守っている縁の下の力持ち
的存在をガイドと云うのさ。ある意味、君の事を今の君以上に知ってる
非物質の存在だよ」 

「それって守護霊の事ですか・・・?」 

「そうとも云う。僕は宗教的な意味合いが嫌いだから、ガイドって表現
するけど。もうひとつ付け加えると昨日、僕は急遽仙台からここ鹿児島
に来たんだ。君に会う為にね。 

君が未成年だと云うのは、今解った。だから昨日はいつもの癖で夜の町を
探してしまったよ。だから会えず終いさ。
 
でも、今こうして東京に僕と君が向かってると云う事は、たぶん東京で
何かがあるんだ。だから僕は半日つき合わないか?って聞いたのさ」

「何だか解ったような解らないような感じです。でも話しかけたのは
僕ですし東京で行きたい所も無いからおつき合います」 

「了解!じゃあ、まず小説家のシバさんに会おうか?彼は僕より年上で
小説家なんだ。羽田に着いたら連絡してみるよ。その前にここまでの
経緯を話すね。今、仲間は君と僕を含め全部で7人いるんだ・・・」 

飛行中、一通りの流れをラトリにレクチャーした。 

浜松町からシバに電話を入れ、銀座で待ち合わせ遅めの昼食をすませた。

シバが言った「近々7人で会って話しませんか?顔合わせもしたいし、
皆の意思も確認したい」 

フウキは「そうだね。とりあえず鹿児島で会いましょうか? 

ラトリ君は高校生だから負担にならないように、みんなが鹿児島に
集合しましょう。 

ラトリ君はまだ自覚してないようだけど、君は動物と会話出来る能力と
自然界の空気、又は波動を読む事に長けているので、自分を磨いて
おいて欲しい。コツは頭に頼らないで全身で感じて欲しい」

三人は再会を誓い銀座をあとにした。
ジャンル:
小説
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 【SANGA(神々の戦い)... | トップ | 【SANGA(神々の戦い)... »

コメントを投稿

スピリチュアル」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。