1031ビジネス・コンサルティング

経営コンサルタントの目で、日々の出来事から、参考になるキーワードを取り上げて、解説したり、情報発信をします。

海外旅行から帰って思うこと

2013-10-18 13:28:44 | 独り言
カナダからアメリカを回って帰ってきました。

欧米をはじめオーストラリアなど農業国の見直しと、ファッション関連、景気動向などここ数年精力的に海外視察を行い、比較の中で日本の在り方を自分なりに研究しようと多方面に興味軸を持って視察を継続しています。

今回はその中でも恩師服部吉伸先生と共著で触れたカナダマギル大学ミンツバーグ教授の母校(モントリオール)の見学も組み入れていました。

ミンツバーグ教授は9月にも来日され、近年富みに注目されていますが、戦略策定の重要性や中間管理職のマネジメントについて非常に示唆に富んだ著作があります。

自身でも教えられているMBA教育の在り方について独自の見解を持ち、机上でのマネジメント論に痛烈な批判を行い、実践的なマネジメント教育に力を注がれています。

そうした教育論への興味とともに、アナログ世界で強かった日本経済がなぜデジタル社会で負け組になったのか、失われた20年の意味を海外視察から眺めることもテーマにしています。

ものづくりにおいてまだ強いといわれている日本、しかしではなぜデジタル化戦略で韓国のサムソンやLGなどに負けたのか。

海外で見る韓国メーカーの広告や宣伝は、日本メーカーの比ではありません。

まして海外主要ホテルの中のTVがどこのメーカーのものか、比較してみるとよくわかります。

性能よりも価格かもしれませんが、韓国製の導入ホテルのなんと増えたこと。

関西景気の低迷はパナソニックの業績によると新聞報道がありましたが、その卒業生の海外企業採用の多いこと。

ましてリストラによる人材の海外流出は、日本の企業を脅かす存在になるのは目に見えてわかること。

いつまでも日本のものづくりが世界一とは言えない日が近づいているとしか思えません。

TPPにおいてもしかり。

生鮮食料品さえも「安心・安全」「うまさ」を訴えてきたはずなのに、海外でも無農薬でうまいコメや農産物が生産され、加工品はより海外生産の効率と低価格戦略に市場を脅かされています。

今回の旅行で感じたことは日本人観光客の高齢化に比較して、海外、中でもアジア圏の旅行者の若いこと、日本の若者は新婚旅行でしか行けないのでしょうか。

いつしか高度成長期を過ぎた日本は成熟期さえ通り越し、衰退期入りしているのかもしれません。

かつて「ジャパンアズNO1」といわれたのは束の間の出来事。

欧米に追い付いた瞬間、方向性を見失ったのでしょうか。

若者に元気がなければ、日本の将来はありません。

それなのに、かつての日本の元気な姿を海外で見ることは少なくなってきました。

国内ではいかがでしょうか。

アナログ時代の栄華を引きずりすぎて、デジタル社会での遅れは、多方面に影響を及ぼしている感じがしてなりません。

そんな今、日本はどのような方向に進むべきなのか。

アベノミクスを成功させるのは、企業であり人なのですが、その「力」に強さが感じられません。

もう一度豊かな国を作るためには、オリンピックを機会として経済の立て直し、再度インフラの充実(災害に強い国づくり)、サービス立国を目指した国民の総合力の発揮、そのための「〇〇」。

この〇(丸)の中に何を入れたらよいか、それが我々に課せられた課題です。

はたしてあなたは、何を入れられたでしょうか。

外から見た日本に、最近はいつにもまして危機感を感じます。

ものづくり日本の真の復活を願ってやみません。

そのためにも、中小企業の支援の在り方も、根本から変える必要があると思います。

「バリューチェーン」の見直し、「サプライチェーン」の見直し、口でいうのは簡単ですが、「ワイドレンズ」での見直しが今、問われています。

それについては、また改めて触れてみたいと思います。













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