僕の詩集

詩を投稿しております。我流ですが、読みやすいと思います。よろしくお願いします。

僕の詩の解説No.490【 小さな巨人 】

2017-03-13 11:04:41 | 詩の解説
  (再掲載)

 僕の詩集 No.490
  1992.7.1.作

【 小さな巨人 】

ー 故・柴田 勇氏に捧げるー

     にのみや あきら


旋盤工が
鉄材の上に座って
日光浴をしながら
手弁当を食べている


すきま風が吹く
木造づくりの
小さな工場で
大きな機械を操作し
精巧な部品を造る


やがて
部品たちは
他の工場の部品と恋をする
カップルになった部品が
集合して
大きな機械を産みだす


大人になった機械は
あちこちで産まれた部品と
         手を組み
さらに成長する
そして
一人前に研ぎ澄まされ
相手を見つけて結婚する
やがて
新しい家族は
大きな工場を動かす


小さな巨人は
こうして
日本の経済を支えている
日本の経済を繁栄させている
設備の整った素晴らしい
        ビルの中で
立派な設計図を作っても
近代的なオフィスで
銀行員が資金ぐりををしても
旋盤工が部品を作らなければ
日本の経済は成り立たない


汗と油で地道に造り上げた
          部品が
巨大な機械の
心臓となり
頭脳となり
血や肉となって
世界へ羽ばたく
雨漏りのする工場で
      産まれた部品は
世界の各地へお嫁入りした
        機械の中で
その国の家族の一員となって
汗を流し
英知をしぼり
次の家族を産みだそうと
         している


 NO.490.【 小さな巨人 】
          の解説

 この作品は、小さな工場を経営していた器用な友人が、六十を前にして肝臓で他界をしたので、その追悼に創った詩です。小さな工場だけど、日本経済を支え、小さな部品の魂は世界に広がり永遠だ、と亡き友人を讃えた詩です。


ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 僕の詩の解説No.489【 樹 】 | トップ | 僕の詩集No.1252【 花 9 】 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL