●耳鳴りとは?
外から耳に入ってくる音ではなく、耳の内部に原因があって「ジー」「ピー」などの
不快な音が聞こえるのが耳鳴りです。耳鳴りは、「耳垢(じこう)の詰まり」
「中耳炎」「加齢性難聴」「突発性難聴」などの耳の病気のほか、聴神経に
できた腫ようや、脳梗塞・脳出血が生じたことによって起こることがあります。
耳鳴りの8〜9割には難聴が伴います。たとえば中耳炎や突発性難聴は、
早期に治療を受ければ、多くの場合難聴とともに耳鳴りも改善します。
しかし、治療が遅れて慢性化すると、難聴も耳鳴りも改善しないことがあります。
耳鳴りがあって「鳴り続ける」「耳がふさがる感じがする」「会話や音が聞き取り
にくい」などの場合には、耳鼻咽喉科を受診し、原因に応じた治療を受けま
しょう。
●耳鳴りがつらいとき
原因となる病気がなく、日常生活に耳鳴りによる支障がなければ、治療の
必要はありません。しかし、耳鳴りがストレスになって苦痛を感じていると、
その苦痛が刺激となって耳鳴りをより強く感じ、さらにそれが刺激となって
苦痛が強まるという悪循環に陥ることがあります。
このような悪循環に陥ってつらい場合は、耳鼻咽喉科で治療を受けることが
勧められます。
耳鳴りの主な検査には、さまざまな音を聞いて耳鳴りに近い大きさや特徴を
持つ音を見つける「標準耳鳴り検査」と、耳鳴りの苦痛度(耳や脳の機能、
心理的な苦痛、絶望感など)を調べる「耳鳴りアンケート調査」があります。
●耳鳴りの治療は?
治療の基本は、薬物療法やカウンセリングで耳鳴りが気にならないように
することです。薬物療法では、循環改善薬や代謝改善薬、ビタミン剤などが
使われます。抗不安薬、抗うつ薬、漢方薬などが使われることもあります。
カウンセリングでは、「どうして起こるのか」「気にならなくなれば心配ない」など
について理解してもらうようにします。こうした治療を受けても苦痛がなくなら
ない場合、TRTという治療法があり日本では2002年から行われています。
「指向性カウンセリング」と「音響療法」からなり、サウンドジェネレーターと
呼ばれる装置から調整した音を聞くことによって、耳鳴りに慣れていく方法
です。
(2012年2月6日放送 NHKきょうの健康)










