プチ整形で簡単にしわが取れると人気の「ボトックス注射」の9割以上で
未承認薬が使われているとして、社団法人・日本美容医療協会が注意を
促す通知を医師に流し、患者向けの無料相談に乗り出した。未承認薬は
中国、韓国などから輸入されているが、成分や安全性ははっきりしていない。
ボトックス治療による健康被害も国内外で報告されている。
ボトックスは、ボツリヌス菌の毒素を成分とする筋弛緩(しかん)剤。
しわを防ぐ効果が3〜4カ月間、期待できると広まった。国内では昨年2月、
65歳未満の成人で眉間(みけん)の表情じわをとることを効能とする
「ボトックスビスタ」が承認発売され、1瓶4万円台(2〜4人分程度)で流通
している。
しかし、承認以前から個人輸入で使われていた薬が、いまだに承認薬の
数分の1の価格で流通している。承認薬を販売するグラクソ・スミスクラインに
よると、しわ取り効果をうたう薬剤は年間5万本以上が輸入されており、承認
薬のシェアは数%にとどまるという。使用薬剤の多くは中国、韓国などからの
輸入薬で一部、本国で承認されているが、国内では成分や安全性を審査され
ていない。
グラクソや同協会は薬剤の流通量から、国内の利用者は10万人以上と推定
する。
未承認薬については、緊急性が高い場合や国内に代替品が流通していない
場合に限り、医師が個人輸入できる。ボトックスは医師の裁量で、美容目的で
広く使われているのが実態という。
使用された薬剤は不明だが、ボトックス治療による健康被害は国内外で報告
されている。美容外科の専門医らでつくる日本美容医療協会には、「両眉が
つり上がり、目が下にたれてしまった」「呼吸困難が続いている」などの相談
が年間約40件寄せられているという。国民生活センターにも「額から鼻の上部
まで腫れた」「まぶたが動かなくなった」などの苦情が寄せられているという。
米国では、中国製品を使った患者が呼吸困難を起こすなどの事故が報告されて
いる。承認薬でも副作用はあるが、未承認薬は、薬事法に基づき販売されている
承認薬に比べよりリスクがあると、厚生労働省も注意を促している。
同協会理事の大森喜太郎医師は「治療費が1回数千円など、安さを売りにして
いる所は、未承認薬を使っている可能性が高い。患者は医師に、どの薬を使って
いるのか確認してから治療を受けて欲しい」と話している。
無料相談は、同協会のウェブサイト(http://www.jaam.or.jp/)で受け付ける。
グラクソは、治療の講習を受けた約1600人の医師の所属医療機関をサイト
(http://shiwatori.jp/search/index.html)で公表している。
(2010年6月17日 朝日新聞)
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未承認薬が使われているとして、社団法人・日本美容医療協会が注意を
促す通知を医師に流し、患者向けの無料相談に乗り出した。未承認薬は
中国、韓国などから輸入されているが、成分や安全性ははっきりしていない。
ボトックス治療による健康被害も国内外で報告されている。
ボトックスは、ボツリヌス菌の毒素を成分とする筋弛緩(しかん)剤。
しわを防ぐ効果が3〜4カ月間、期待できると広まった。国内では昨年2月、
65歳未満の成人で眉間(みけん)の表情じわをとることを効能とする
「ボトックスビスタ」が承認発売され、1瓶4万円台(2〜4人分程度)で流通
している。
しかし、承認以前から個人輸入で使われていた薬が、いまだに承認薬の
数分の1の価格で流通している。承認薬を販売するグラクソ・スミスクラインに
よると、しわ取り効果をうたう薬剤は年間5万本以上が輸入されており、承認
薬のシェアは数%にとどまるという。使用薬剤の多くは中国、韓国などからの
輸入薬で一部、本国で承認されているが、国内では成分や安全性を審査され
ていない。
グラクソや同協会は薬剤の流通量から、国内の利用者は10万人以上と推定
する。
未承認薬については、緊急性が高い場合や国内に代替品が流通していない
場合に限り、医師が個人輸入できる。ボトックスは医師の裁量で、美容目的で
広く使われているのが実態という。
使用された薬剤は不明だが、ボトックス治療による健康被害は国内外で報告
されている。美容外科の専門医らでつくる日本美容医療協会には、「両眉が
つり上がり、目が下にたれてしまった」「呼吸困難が続いている」などの相談
が年間約40件寄せられているという。国民生活センターにも「額から鼻の上部
まで腫れた」「まぶたが動かなくなった」などの苦情が寄せられているという。
米国では、中国製品を使った患者が呼吸困難を起こすなどの事故が報告されて
いる。承認薬でも副作用はあるが、未承認薬は、薬事法に基づき販売されている
承認薬に比べよりリスクがあると、厚生労働省も注意を促している。
同協会理事の大森喜太郎医師は「治療費が1回数千円など、安さを売りにして
いる所は、未承認薬を使っている可能性が高い。患者は医師に、どの薬を使って
いるのか確認してから治療を受けて欲しい」と話している。
無料相談は、同協会のウェブサイト(http://www.jaam.or.jp/)で受け付ける。
グラクソは、治療の講習を受けた約1600人の医師の所属医療機関をサイト
(http://shiwatori.jp/search/index.html)で公表している。
(2010年6月17日 朝日新聞)
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