イビキがうるさい、汗でベタベタ、ふとんが引っ張られる……。好きな人や友達であっても、2人で1つのベッドを共有するのは大変です。でも、米ピッツバーグ大学の研究で判明したのは、彼氏と同じベッドで寝ることが健康にいいということ。
本当だとしたら、なんだかキュンとしてしまいますが、いったいどうして健康にいいのでしょうか?
彼氏と同じベッドで眠るとストレスが減る
あなたは彼氏・旦那さんと同じベッドで眠っていますか?
2005年にアメリカの国立睡眠財団がパートナーと一緒に住んでいるひと1506人を対象に調査したところ、その約23%が「別々のベッドで眠る」と回答したそうです。
しかし、アメリカのピッツバーグ大学の研究によると、同じベッドで寝ると、恋愛ホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が増加し、ストレスホルモンの「コルチゾール」が低下することが分かりました。
コルチゾールが増加してしまうと、心臓病、うつ病などの自己免疫疾患を引き起こす、「サイトカイン」というたんぱく質が増えます。しかし、一緒に寝ることにより、そのたんぱく質レベルが低下するのだそうです。
ピッツバーグ大学の心理学助教授であるウェンディ・トロクセル氏は、「こういった現象が起こるのは、誰かが隣にいることで、守られているという安心感があるからでしょう」と分析します。さらに、「幸せな結婚をしているひとは、独身や、結婚していても幸せでないひとより健康で幸せに長生きするという文献もあります」とつけ加えています。
2009年のトロクセル氏の研究で、パートナーと一緒に寝ている女性は眠りにおちるのが早く、夜中に目が覚めることが少なかったのに対し、ひとりで寝ている女性は、夜に頻繁に目が覚めるということも分かったのだとか。
彼氏や旦那さんのいびき、歯ぎしり、寝ぼけて蹴られる……そんな苦しみに耐えてきたひとは驚くかもしれませんが、パートナーと同じベッドで寝ることは、あなたの睡眠の質をも向上させるのですね。
オキシトシンは健康に役立つ効果がたくさん
最近の研究ではこの「オキシトシン」が、健康上の重要な役割を担っていることも分かってきました。
スウェーデンのマルメ大学病院の研究者は、オキシトシンが消化にも影響を与えると報告しています。オキシトシンが少ないひとは、胃の運動性が低く、したがって消化も遅いのです。
オキシトシンの研究をしているデヴィッド・ハミルトン博士は、「過敏性腸症候群の患者は、オキシトシンのホルモンレベルが低いことがわかっています」と述べています。さらに、「炎症によってガンが引き起こされるということはよく知られていますが、オキシトシンには炎症を軽減する効果もあるんです」とのこと。
さらに、アメリカのノースカロライナ大学の研究で、59人の女性に毎日旦那さんや親とハグをする回数をカウントしてもらいました。そして血液中のオキシトシン濃度を分析したところ、いちばん多くハグを受けたひとはオキシトシンの濃度が最も高く、血圧と心拍数が最も低かったそうです。
オキシトシンて、なんて素晴らしいのでしょう。これはなんとかして増やしたいものです。だれか抱いて!
結婚相手は「寝て」から決めよう
トロクセル氏は「睡眠のタイミングが合っていなかったり、同じベッドで寝るのが耐えられない場合はあまり関係がうまくいかないかもしれませんね」とも指摘します。同じベッドに寝てみて、なにか違和感を感じたらそのひととは長く続かないという指針になるかも。
結婚を考えはじめたら、セックス抜きで一緒に寝てみるのも大事かもしれませんよ。それでは、おやすみなさい!
なるほどねえ~。確かに肌の感触は良いホルモンを促進するだろうな~!